2005年08月07日 仙丈ヶ岳

優雅にカールを抱く、南アルプスの女王を訪ねる

北沢峠〜小仙丈ヶ岳〜仙丈ヶ岳〜馬ノ背ヒユッテ〜大滝頭〜北沢峠

(7時間)

南アルプス、北沢峠から道は二つ

「貴公子の甲斐駒ケ岳」、「女王の仙丈ヶ岳」どちらへ行こうか?

岩も良いし、カールも良いわ

上伊那郡長谷村、戸台口バス停前は、長〜い行列

6時(通常は6時25分始発)、7、8台の長谷村村営バスが

登山者を乗せて、次々に出発

南アルプス林道を走り、約1時間で北沢峠着(2030m)

空気がひんやりして気持がよい

準備をし、長衛荘前を7時20分出発

やっぱり、”ツートップの揃い踏み”を見ようかな

と、言う事で、小仙丈尾根を進む

コメツガやシラビソの原生林が林立する

樹林帯は結構、急坂

大滝ノ頭(五合目 2516m)

此処から、藪沢小屋を経て馬ノ背への道が、右に分岐している

小休止した後、小仙丈ヶ岳へ向かう

森林限界を抜け、ダケカンバ帯を過ぎると、ハイマツが現れる

展望が開けて、北岳が望める筈なんだけど・・・

側で休んでいた学生のグループ

みんな20〜30kgのザックを背負って重そう

今日、仙丈小屋泊りだそうだが、頑張って!と声をかけ別れる

実をつけたウラジロナナカマド

実や葉が、目も覚めるような真っ赤になる秋には、紅葉の主役

秋の気配、トウヤクリンドウ

根を薬用にするらしいけど、なんに効くのかしら

9時30分 小仙丈ヶ岳(2864m)

仙丈ヶ岳の展望台といわてれる此処から、カールを抱えた仙丈ヶ岳や

富士山と北岳が並んでいる姿を見たかったのに・・・残念!

アップダウンを繰り返しながらハイマツの小仙丈尾根を行く

夏のお花畑の跡、チングルマの綿毛

チングルマの白い花が一面に咲き乱れていたのを想像するだけで楽しくなる

振り返ると、ガスが湧き上がり小仙丈ヶ岳を隠そうとしている

小仙丈沢カール(氷河が造った凹型の侵食地形)

女性的なラインが優雅に広がり、美しい!

岩の割れ目に咲くタカネツメクサ 生命力あるわ〜

右に藪沢カールへの分岐を見送り、尾根道を進む

タカネビランジ、チシマギキョウ等の花が風に揺れている

仙丈ヶ岳頂上が見え出した〜♪

切れ落ちたガレ場を越すと山頂は直ぐ其処

沢山の登山者で賑わっている

何、寝転んでるの?

酸欠ショット中、声かけんとって

タカネビランジ うまく写せたかしら?

大仙丈ヶ岳(2975m)へと続く尾根の左側は大仙丈沢カール

10時40分 仙丈ヶ岳頂上(3033m)

ガスが邪魔して360度の大展望じゃ無くても、やっぱり感動!

空には、夏の雲

見下ろせば、藪沢カールの底に仙丈小屋が建つ

山頂を越え、岩ザレの急斜面を下る

 

砂礫の山稜を転げるように下り

氷河期の名残のモレーン(堆石地形)を過ぎると

程なく仙丈避難小屋   買ったジュースが冷たくて美味しい!

此処は、小仙丈ヶ岳、仙丈ヶ岳、馬ノ背分岐への交差点

みんな思い思いに寛いでいる

のんびり仙丈ヶ岳を見上げながら大休止

ミヤマシシウド

居心地のよい仙丈小屋を後にして、馬ノ背へ向かう

藪沢源流沿いの道は、沢山の花が咲き乱れ心休まる風景が広がる

ウサギギク

ヨツバシオガマギク

初夏には、この辺りにクロユリ、キバナシャクナゲの群落が見られる

潅木帯の中に群生するハンカイソウを見ながら下っていくと

2640m地点に建つ、馬ノ背ヒュッテに着く。

此処から更にダケカンバの中を下り

大平山荘分岐を左に見て沢を渡り

小仙丈尾根の大滝ノ頭へ向かう

藪沢小屋

夏山シーズン中のみ素泊まりが出来る

周りはクルマユリやミヤマキンバイが咲き、お花畑になっている

小沢を横切るが、雪渓が残っていたらちょっと危険

大滝ノ頭で、朝歩いた小仙丈尾根と合流し、二合目まで下りた所で右折

尾根道と分かれて北沢長衛小屋方面のトラバース道に入る

雰囲気のよい道を歩き「仙丈岳二合目コース入口」の標識が立つ林道に出る

それにしても、この道は誰にも会わない静かな道だった

其処から、10分ほど林道を歩き、2時20分北沢峠着

4時発のバスに乗る予定が、運よく団体バスに便乗させて貰って

2時30分、北沢峠を後にする 

 

短い夏を謳歌する南アルプスの峰々は、霧に覆われ

生憎、富士山、北岳は望めなかったが

藪沢、小仙丈沢、大仙丈沢の雄大なカールを広げた

仙丈岳の美しさに大感動!

さすが「南アルプスの女王」だわ

歩いた道  ホーム