2005年11月20日 石鎚・西ノ冠
石鎚山〜西ノ冠岳 霧氷の華三昧
土小屋〜石鎚山〜西ノ冠岳〜三角点〜土小屋(6時間40分)
石鎚山の木々には、年に三度華が咲く ”春のツツジ”、”秋の紅葉”
そして、本格的な冬が来る前に、自然は心憎い贈物をしてくれる
紅葉が里に下りてきたら、山には”霧氷の華”が咲く
数日前からの冷え込みに期待して、躊躇無く石鎚を目指す
車はスタッドレスタイヤに履き替えたし、チェーンも積んだ
いつでも雪道OKよ。 でも、私と同じく、軽量でパワー不足が難ですが
7時前、稲叢山付近から日の出
薄暗い中、寒風茶屋の前には既に数台の車が停められていたが、
さすがに”霧氷の 寒風山”人気があるわ
辺りが明るくなるにつれ霧氷が白く浮かび上がってくる
「ウァー 綺麗!」と何度も何度も車を停めて見とれていたから
土小屋に着くまで 随分時間がかかってしまった
手箱山、筒上山も真っ白
瓶ガ森林道沿いの霧氷
自然破壊の問題も含めて、林道も功罪両面あるけれど
年に何度も利用させて貰うので、とても有り難いと思っている
特に今日は、こんなに手軽に霧氷を楽しめて、瓶林を走っただけでも充分満足〜
朝日に白く輝く、瓶ガ森・雄山の上には月が・・・
霧氷のトンネル
ブナの見事さにつられて、伊吹山の稜線まで駆け上がる
綺麗〜♪
やっと土小屋、折角足ごしらえしてきたけど路面は乾いていたので必要なかったわ
石鎚頂上にはガスがかかり、風も冷たくて寒い
一時に比べると嘘のように車が少なく、閑散としている
8時30分 土小屋出発
鶴ノ子ノ頭の巻き道
桟橋が凍っているので慎重に歩く
三ノ鎖の巻き道
頂上が近付いてくるにつれ、段々明るくなってきた
階段を登り終えた頃、朝日 を受けてブロッケン現象が
見えたんだけど、写真にはうまく写っていなかった
巻き道より三角点を見る
二ノ森が見えて来た〜
10時20分 頂上社
天狗岳の雄姿が迎えてくれる
静かな頂上で温かいコーヒーを飲みながら、天狗岳もゆっくり堪能したので
前回行きそびれた、西ノ冠と三角点へ行く事にする
雪と落ちてきた霧氷で道が塞がれている
弥山北面 振り返れば、霧氷で覆われた弥山が陽を受けて輝き
まるで精悍な獅子の様 に見える。ちょっと逆光気味なのが残念だわ
クライミングで西壁を上がるって聞いた事があるけど・・・落ちたら危ない所ね
三ノ鎖横の面河道分岐で表参道と別れ、
弥山北側をトラバースし面河乗越 を越えると
霧氷で重たくなったシラベ林が静かに迎えてくれる
面河分岐を左手に見ながら、真っ直ぐ二ノ森方面への道を進む
西ノ冠南の カール状地形の冬枯れしている笹の中に
二ノ森へと続く縦走路が浮き 上がり、何処までも歩いてみたくなる
トラバース道から分かれて稜線に向かう
西ノ冠が息をひそめて待っている
コルにザックを置き頂上を目指す
冷たい!霧氷がドサッと落ちてくる
”西ノ冠岳” ちょっと素敵、でも不思議な名前だなと思っていたけど
面河道から見た時、その名前に初めて納得したわ
山頂直下の裾を通りながら切れ落ちた懸崖を見上げ
いつかは登ってみようと思っていた
これ霧氷?樹氷?風見鶏?
木立に囲まれた狭い頂上には小さな標識
二ノ森、鞍瀬ノ頭、堂ヶ森が近く見える
頂上から、西にあるドームを目指す
霧氷で重たくなった木々が垂れ下がり道を 塞いでいる
雪のトンネルを潜りながら進んで行く
雪の中に不釣合いなほど、色鮮やかな苔
笹を掴みながら急斜面を下りて行くと、下がえぐれた場所に出たが・・・
どーも、ドームの上へ出た様だ(苦しい駄じゃれ)
引き返し、頂上より木の間越しに石鎚を望む
西ノ冠岳に降った雨は面河、高瀑に分かれ
愛媛県下有数の渓谷を作っ ている
高瀑は未知の世界
ここから下りていくルートは有ったらしいが
大崩落以来かなり危険な道らしい
西ノ冠岳、充分満足!
西ノ冠岳から引き返す途中、笹原を直登して三角点へ
二ノ森縦走路から踏跡の薄い笹原を直登すると、10分程で三角点
三角点が最高地点とは限らない
石鎚の三角点も1920,6mと天狗岳よりかなり低い
それにしても、もう少し天狗岳近くに作れなかったのかしら
三角点標石が無ければ踏む事も無いでしょうが、はるちゃんの登山記の
紅葉したドウダンツツジ 越しの弥山が目に焼きついて外せないポイントでした
勿論、紅葉はありませんでしたが、弥山北面の霧氷の華に見とれました
石鎚山系で残された静かな山域
何時見ても、見飽きる事のない静かな稜線が西へ続いている
大自然が残る大好きな山域、このまま変わらず残って欲しいものである
段々ガスが湧いてきて弥山を隠してしまいそう
1時40分 表参道にでる
ずーとガスの中を歩いて 3時10分土小屋
今回は瓶ガ森林道閉鎖前に石鎚の霧氷と西ノ冠岳のドームを見るのが目的でした
霧氷は充分堪能出来ましたが、ドームは見る事が出来ず次の課題となりました
これから本格的な冬の訪れと共に、この山域は人を寄せ付けない厳しい場所となりますが
自然が作り出してくれた初冬の華”霧氷”は暫しの別れのサインでしょうか
沢山の登山者を受け入れ、いろんな華を楽しませてくれた包容力のある石鎚
長い登山シーズンを終え、これから静かな眠りに着こうとしている
冬も弥山まではお邪魔するけど、起こさない様に静かに歩くわ。宜しくね