2007年05月04日 三鈷峰(大山)

ブナが芽吹き始めた宝珠尾根から三鈷峰へ

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第582号)

 

駐車場〜下宝珠登山口〜三鈷峰〜ユートピア避難小屋〜砂すべり〜元谷〜駐車場

(5時間30分)

広島に用事があるついでに、遠回りして大山へ

急がば回れと言っても、山陰回りはちょっと回り過ぎかな

宝珠尾根や元谷周辺のブナもそろそろ芽吹き始めているだろう

今回は宝珠尾根を通ってユートピア避難小屋、三鈷峰へ行って見よう

剣ヶ峰方面は無理だけど、親指ピーク、砂すべりも・・・気になる〜

「傘忘れるな」と言われる大山の天気は、何時もいまいち

今日も午後から崩れそうだから、午前中に下山予定だけど

早くも傘雲が大山を隠している。傘は持っているけど・・・

6時10分 駐車場出発

大山寺前を通り、大神山神社奥宮の苔むした参道を進む

朝早い静かな参道は、鳥の囀りが賑やか

日本一長い石畳と書かれていたけど、本当に長いわ

大山御山開きの前夜祭で、松明をもって駆けたのが懐かしい

神社の境内から、杉木立の中の登山道に入って行くと、まもなく

元谷と下宝珠の分岐があり、道を左に取って進むと林道に当たる

其処から指導標に従い左の谷間の道へ入って行き、下宝珠越を目指す

下宝珠登山口の標識横に「親指ピーク〜振子山コースは

大雨による登山道崩落のため非常に危険な状態です」

と大山遭難防止協会の看板がかかっている

萌え出たばかりのブナ林が覆いかぶさってくる急坂

タムシバやムシカリの白い花が可愛い

足元にはコミヤマカタバミやコガネネコノメソウが群生

登り始めて1時間ほどで下宝珠越に出ると

ブナが林立する快適な尾根道〜

足元には、出番を待つマイヅルソウやイワカガミがびっしり

何度かアップダウンを繰り返すと、左手の樹間に三鈷峰が現れた

ほぼ垂直に切れ落ちたガレ場を登っていたら

右の元谷方向から、ドーン、ガラガラと物凄い音が聞こえる

ドキッ! 石が崩れ落ちている音だ

やっと登りきって振り返ったら、こんな感じ

土が赤いのは熔岩流かしら、やっぱり火山なんだわ

上宝珠越を過ぎ、前方にユートピア避難小屋が見えて来たら、後一登り

8時20分  三鈷峰とユートピア避難小屋を結ぶ稜線分岐に出る 

小屋泊まりだったという方たちが3人、下山しようとしていた 

風が物凄く強くて寒い! 

合羽を着てから、先ず、間近に迫る三鈷峰へ向かう

左側は剣谷へと崩れ落ちている

平成12年の地震で登山道の剣谷側が崩落

8時40分 ケルンが積まれた三鈷峰頂上(1516m)

天気が好ければ360度の大展望が広がる

後ろに、ドーンと大山が聳えていれば最高なんだけど・・・残念

寒いので、直ぐに頂上を後にして引き返す

頂上手前の小ピークから分岐の方を見ると、次々と登って来ている

殆んど貸切状態で心配?してたけど、やっぱり人気の山なんだ

分岐まで引き返しユートピア避難小屋へ向かう

小屋から南に進むと象ヶ鼻、大山最高峰剣ヶ峰へと続くが崩落が激しく危険

夏になると一面お花畑になる稜線も

まだまだ早春の装い

左奥に親指ピークが薄っすらと・・・

ユートピア避難小屋に水場は無いが

平成12年に改築され8人位は寝られそう

此処で、これから剣ヶ峰を経て弥山へ向かうという方と話をする

通勤しているみたいに剣ヶ峰と弥山の往復もしょっちゅうだとか

ひよっとして、あの二人は大山の天狗さんだったのかしら?

  9時20分 少し風もおさまって来たので、そろそろ下山

上宝珠越から見下ろすと

大屏風岩や天狗沢が見え出した

元谷名物 、上宝珠沢の砂すべり 結構急だわ

登りの宝珠尾根で聞いた石が転がる音が頭をよぎる

登ってきた道を引き返そうか、砂すべりを下りようか

どうしようかしら?

まだ、思案中なのに・・・

どんどん行ってしまった、待ってよ〜

あーぁ、蟻地獄に入り込んじゃったからもう出られないわ

盛夏でも雪を残す所で、このコースは登る事は出来ない

と、ガイドブックに書かれていたけど

あら、砂すべりの山際を登って来ている人が居る

すみませ〜ん 石が転がったら避けて下さ〜い

 

「気持良さそうですね〜」と

登りの人から声がかかるが

「あんまり、いい気分じゃないですよ」

石が転がって来ないか、振り返り、振り返り

自分はワンサカ石を転がしながら滑っていく

「石を落とすな!」と言ったって無理よ

大きい石がゴロゴロ転がっている

こんなの当たったら痛いよね

運良く、落石も無かったので無事滑り終える

表面にも雪が残っているが、この砂礫の下は万年雪だそうだ

ほっとして見上げると、峻険な北壁の断崖や大屏風岩、エボシ岩が迫る

 

大山の頂上は弥山で最高点は剣ヶ峰(1729m)、それに

天狗ヶ峰、槍ヶ峰、三鈷峰のピークを総称して大山と呼ばれている

少し明るくなって大山の稜線が・・・出だしたわ〜♪

あら、剣ヶ峰辺りに人が! 小屋で話した若い方たちだろうな

帽子を振ったけど見えたかしらん

今日は姿を見せないかなと諦めていたのに

あ り が と う !

 エゾヤマザクラかな?  桜も歓迎!

あらら 靴の中が砂だらけ

行者コース手前の大堰堤で靴を脱ぎ

大山を見ながら、暫く休む

治山道路から左に下り、佐陀川沿いに進む

緑のシャワーが降り注ぐブナの林床はスミレやエンゴサクが満開

あら、気の早いサンカヨウが微笑んでいる

ラッキー!

大神山神社奥宮から大山

人が多くなった、長い参道を歩いて

11時40分 駐車場着

 

今日の「ユートピア」はまだ冬の色

やっぱり、名前のように花が咲き乱れる夏がいいわ

何時か、ユートピアから象ヶ鼻を経て親指ピークへ回ってみたい

行けるか知らん

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