2007年10月23日 ”剣三山の秋”

一ノ森〜剣山〜次郎笈

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第582号)」

 
見ノ越〜刀掛ノ松〜行場〜追分ノ森〜一ノ森〜剣山〜次郎笈〜西島〜見ノ越

(7時間30分)

金糸銀糸で飾られた勇壮華麗な太鼓台が練り歩き、里は秋祭り一色

三島秋祭り最終日なんだけど、あんまり天気が好いものだから

ふと、「追分の森」のカツラの木を思い出した

そろそろ華やかに装っているかしら?

ブナやコメツツジも気になる〜

7時30分 見ノ越登山口出発

何時もの石段を上がりながら左を見ると鳥居がある

剣山大権現の扁額がかかる此の鳥居を潜るのは初めてかな?

リフトのトンネルを抜けると、道が二股に分かれ

西島下の岩窟・間者牢を過ぎた所で合流するが

ブナの黄葉に期待して、右の遊歩道をとる

水は流れていなかったけれど、苔むした雰囲気のある谷

黄葉には少〜し早すぎたブナの森

三差路で、見ノ越から歩いて来た道を振り返る

右に道を取れば、見ノ越から祖谷方面へ向かうR439沿いにある

第二駐車場付近に下り着く(大塚製薬剣山荘手前)

真っ直ぐ進み、次郎笈が木の間に見え隠れし出したら

左手に巌窟が現れ、何時もの道と合流する

吉川英冶作「鳴門秘帖」に剣山の間者牢として登場する岩窟

此の山牢に、十数年間幽閉されていた公儀隠密・甲賀世阿弥が

血でしたためた「秘帖」を巡って様々な戦いが繰り広げられる

波乱万丈、奇想天外なストーリーに引き込まれ

一気に読み上げたのも、若かりし頃の懐かしい思い出だ

「太鼓くぐり」の標柱が立つ岩場に入っていったが

狭い隙間はあるものの、牢屋らしきものは?

此の大岩の西側には、西島神社の祠が鎮座している

最初の次郎笈撮影ポイント

間者牢岩窟上部にある “西島天王” の紅葉

空気が澄んでいるので石鎚山系までクッキリと見渡せる

西島から尾根道を進むと、程なく「刀掛ノ松」着

見上げると、朝日に照らされ剣山が輝き出している

枝折神社の祠の所で尾根道から左へ別れ、行場道を行く

行場道の分岐で、キレンゲショウマの群生地へ下って行く

新しく防鹿対策のテキサスゲート(人は通れるが鹿は通れない)等が

設けられ、かなり道が整備されていた

下りきった所に、岩峰に引っ付くように剱山本宮古剣神社が建つ

三十五社神社が祀られている岩場に登り返す

コルに立つ標識は錆びて読み取り難いが

「千筋の手水鉢」「鶴ノ舞」と行場名が書かれている

向かいの石灰岩の岩峰にその行場はあるらしい

薄い踏み跡を頼りに登って行くと、途中から道は無くなってしまった

グランパはそのまま登って行き、私はザックを置いて来たコルまで引き返す

尖った岩峰の先端に注連縄が飾られたお社がある

此処が「鶴ノ舞」かな?

「千筋の手水鉢」や「鶴ノ舞」の行場を登りきると、上の道に出る

此処から、「不動ノ窟」や「オクサリ」を通り、剱山本宮両剣神社まで下る

内部に滝が落ちている洞窟「不動の窟」

不動明王像が祀られている

時間が有れば登って見ようと思いながら

なかなか登れない「オクサリ」

三十五社神社のコルからほんの少し下れば、剱山本宮両剣神社

暫く待っていると、上の道からグランパの鼻歌が聞こえ出した

穴吹川の指標から、一ノ森、追分への道を進む

穴吹川源流の谷を過ぎ、「ここはお花畑」の標識から

追分への道を少し進むと、明るくなった森が迎えてくれる

青々と群生していたテンニンソウ、カニコウモリ、シコクブシは

枯れて種になり夏の名残も留めていない

ボツボツ紅葉している木もあるが

森の主「カツラ」の黄葉には少し早かったようだ

暫く森の雰囲気を楽しんでから

一ノ森へと向かう道に引き返していると、三脚を抱えた方に会う

毎年、此処のカツラを写しに来られているそうだが

「今年はちょっとダメですね」と言いながら奥へと入っていった

いい雰囲気の下竹道を登って行くと、段々視界が開けて来る

赤帽子山から中尾山(なこやま)のなだらかな稜線を見ながら進み

一ノ森山頂が目前に迫ると、殉難碑が建つ鞍部に出る

10時20分 一ノ森ヒュッテ着

空を見上げるとひつじ雲が流れている

綺麗〜♪

一体、何匹のひつじが遊んでいるんだろう

数えていたら眠ってしまいそうだわ

一ノ森ヒュッテの管理人さんが淹れてくださったコーヒーを

一緒に飲みながらゆっくりと寛ぐ

日曜日の一ノ森は、一気に−5℃まで冷え込んだらしいが

今年は何時までも暑い夏が続き、気温が下がらなかったので

紅葉せずに、葉先が丸まって枯れかけている木々が多いそうだ

でも、こんなに素敵な秋空が見られたら最高です!

柔らかくて美味しそうな雲ですね

ヒュッテの庭に見事な「昇り竜」

3年もすると少し形が変わるそうですが

教えて貰わないと、なかなか気付かない

居心地が良いのですっかり長居をしてしまったわ

11時 管理人さんに挨拶をして剣山を目指す

一ノ森三角点(1879、2m)     一ノ森山頂(1879,2m)

二ノ森を過ぎ、経塚森(三ノ森)への快適な笹原歩き

広々としたクマザサの高原・平家ノ馬場が見えて来た

頂上ヒュッテで、温かいおうどんを食べながら休憩

剣山山頂へ向かおうと、宝蔵石神社横の階段を上がって行くと

丁度、ヘリコプターがホバリングして荷物を引き上げている最中

今日は忙しそうに何度も往復しているわ

それにしても凄い風圧。 飛ばされそう

剣山頂上(1955m)へと続く木道

尾根の白骨樹を通り過ぎ、頂上を振り返る

深まり往く秋の中に佇む次郎笈

次郎笈峠からはトラバース道を進む

振り返れば雄大な剣山

水場を過ぎ丸石と次郎笈の分岐   1時 次郎笈頂上(1929m)

真っ赤に燃えているかと楽しみにしていたコメツツジも

残念ながら、紅葉せずに枯れ始めている

深く切れ落ちている次郎笈谷の斜面のどこかに「鬼神の窟」があるそうだが

ソロモンの秘宝が隠されているかも?

ドウダンツツジ越しの次郎笈、北斜面の紅葉が素晴らしい

青空に向けて聳え立つ、剣山のシンボル「御塔石」

此の巨大な石灰岩の岩峰が紅く彩られているかなと

少しは期待していたが・・・残念

色付き始めたカエデが日に輝いている

今週末辺りは、真っ赤に燃えているかしら

異常な暑さが続いた今夏の猛暑、水不足、急激な冷え込み等

様々な原因が有るのでしょうが

大幅に遅れた今年の紅葉も、あっという間に終わりそう

明るいブナの道は、いい気持ち〜

3時 見ノ越登山口着

 

平日にもかかわらず、駐車場には他県ナンバーの車やバスが

沢山停められ、思ったより賑わっていた

やっぱり、剣の秋も石鎚に劣らず人気が有るわ〜

紅葉は少し期待はずれだったけど

天高く流れるひつじ雲で覆われた秋空に感動!

さぁ、早く帰って、夜太鼓見に行こう〜

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