2008年01月05日 二 ツ 岳

「山歩き」 原点の山を歩く

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第582号)」

 

中ノ川登山口〜敬天ノ滝〜峨蔵越〜二ツ岳 (往復)    (8時間10分)

 

今年の新春登山は、グランパ山歩き原点の山・二ツ岳

原点? そうなんです 一番最初に登った山なんです

高校時代にB先生に連れられて、自宅から自転車で中ノ川登山口へ

頂上に立った時の感動は余り覚えてなくて

帰りにお腹が空いてた事位しか記憶に無いそう

だけど、どういう訳か、それから週末になる度に

その時一緒に登った友人たちと山へ行くようになったらしいわ

他にする事なかったのかしら?

入野から林道峨蔵線を走って、薄暗い中登山口に到着

(此処から4km先の「上の登山口」までは、工事中で行けない)

予定通り「中ノ川登山口」より、7時に出発

標識には「実働2時間40分」で頂上と書かれているが

そんな無茶な!

今日は、雪の状態にもよるけど12時までに着けなかったら引き返すわ

その昔、沢山の人たちが通った生活道なので広くて歩き易いが

数年前の台風の影響なのか、傷んだままになっている所もある

単調な植林の道に飽きてきた頃、樹間に鯛ノ頭〜♪

正月早々、縁起がいいわ

待っててね〜

8時 伊予鉱山跡へ下りて行く道との分岐

 此処から5分ほど進めば「上の登山口」との合流地点がある

林道工事が終われば、峨蔵越までかなり短縮出来るわ

 8時15分 滝見台からの敬天ノ滝 (鉱山ノ滝)

水は少ないけど、滑らかに滑り落ちて綺麗な滝ね〜

初めて見た時は、あまりの美しさにびっくりして

グランパたちは「仰天ノ滝」と呼んだそうだ

対岸右下を見れば、滝には不似合いな林道が直ぐ近くまで延びて来ている

下の方に昭和17年に閉山した伊予鉱山跡が見える

何時か行ってみよう

浦山川を渡渉

もう少し雪が多ければ、いい雰囲気なんだけど

倒壊したままになっている峨蔵造林小屋跡

ヒノキの植林の急坂をジグザグに登って行く

チャンチャーン チャンチャーン チャン チャン チャン チャーン チャ チャァーン  

突然、静寂の空間に「栄光への脱出」の曲が流れる

何故かって?  B先生は地理の先生

授業中よく脱線しては土佐北街道のスライドをしてくれ

そんなん入試と関係あるんかなと思いながら見たそうだ

でも今、一番記憶に残っている授業で、その時のBGMが「栄光への脱出」だって

思わずお得意の鼻歌が出ました〜♪

植林ばっかりでうんざりしていたら、思いがけずブナに出会う

後ろに、頂上まで、1,5kmの標識が立つ

植林帯を登りきり支尾根に出ると、自然林越しに二ツ岳の尾根が望める

9時20分 動物の足跡に導かれ峨蔵越に着く(1266m)

此処は、土居村と別子山村を結ぶ峠

別子山の肉淵へと登山道が続いている

かつては可成り、人馬の交通が有ったそうだ

暫く休んで、出発

此処から1kmの岩尾根が正念場、気合を入れて!

最初の難関をよっこらしょっとクリアー

シャクナゲのトンネル

花咲く5月頃は、歓声を上げながら歩くんだけど・・・

潅木に積もった雪が落ちてきて、冷たっ!

”ハサミ岩”から鯛ノ頭を見る

でも、足が短いから

この大岩から下るのが、また難関なのよ

ストックは此処に置いとこ

日当たりのいい岩場は、雪が融けるのが早いわ

梯子から次ぎの梯子へ移ろうとした時

岩が凍っていてヒヤリ

鯛ノ頭付近に来ると、雪が多くなって来た

10時40分 鯛ノ頭

お正月にちょっと食べ過ぎたから、今日は見るだけ

また、今度お邪魔するわ〜

頂上まで後500mの此処からが、急坂続きのしんどい所

いよいよ後半戦〜

「此処から先は命がけ」の有名な看板を見て、急坂を登り

振り返れば端正な赤星山

何時も、木の根を頼りに登る急坂も

雪に埋まった木の根や岩で、嫌になるほど滑りまくり〜

天気が好いのが救いだわ

頂上手前のシンボル岩 「槍の穂先」を振り返る

「槍の穂先」を巻く時、足を乗せた雪がドサッと崩れ落ち、危うく滑落寸前

一気に体重をかけてなくて良かった〜

北斜面は膝位まで雪が残り、岩場が凍っているので慎重に!

急坂は、四輪駆動

もう少しだわ

それにしても、しんどい!

11時40分 二ツ岳頂上(1647m)

バンザ〜イ  何とか昼前には着けたね〜

コーヒーで乾杯!

エビラ山、黒岳、東赤石へと続く稜線を眺める

二ツ岳の尾根を、屏風の様だと表現している文章を見た事があるが

まさに屏風が立ち並んでいる光景だわ

頂上からの展望を楽しんだら、そろそろ下山

下りも気が抜けないけど、上りよりは少し楽かな?

雪まみれになりながら、急坂や岩場を下りて来て

1時20分 峨蔵越到着

やっと緊張から解れて、のんびり休憩〜

それにしても1月とは思えない暖かさ

肉淵へ下りて行く道に、雪は殆んど残っていない

1時40分 ゆっくり下山

あらら、まだ気が抜けないわ

滑らないように注意して渡渉

3時10分 中ノ川登山口着

8時間ちょっとだけど、かかった時間以上にしんどかった〜

でも、充実感のある山行でした

グランパが山にはまったのも、何となく分かる様な気がするわ

土居町入野すすきが原より、二ツ岳を振り返る

寛政7年、此の地を訪れた小林一茶が雪を被った二ツ岳を見上げ

故郷・信州柏原村から見た戸隠山の様で懐かしいと詠んだ句碑が乙春亭跡に立つ

雨かすむ 貴地の あの山 めずらしや

 

槍が降っても、吹雪いても (笑)

今年の初登山は中ノ川登山口から「二ツ岳」と決めていたけど

今日は快晴。そりゃ晴れた方がいいわ〜♪

それにしても静かな、二人だけの二ツ岳でした

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