2008年01月19日 梶ガ森

眺望の山「梶ガ森」を周回

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用)
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第582号)」

 

JR大田口駅〜星神社〜梶ガ森〜天狗ノ鼻〜ゴロゴロ八丁〜佐賀山の里〜JR豊永

(8時間10分)     

 

「明日は、梶ガ森歩くよ〜」 

「ええよ〜 ひょっとして南大王の福寿草、咲いてるかなあ〜」

「中には気の早いのも、おるかもしれん」 「ワクワク」

眺望の山「梶ガ森」なのに、今まで何時も頂上はガスの中

明日こそ!

JR土讃線・豊永駅 6時49分発の電車に乗って大田口駅に降り立つ

キーンと澄んだ、朝の空気が冷た〜い

7時10分 駅舎から東へ進み、踏み切りを渡る

梶ガ森登山口の標識に従って、坂道を上がる

車道が出来て歩く人は少なくなったとはいえ、この道は駅までの最短路なんだろう

上の集落から通学や通勤される数人の方に、挨拶しながら上って行くと

「梶ガ森ですか?雪がようけ降っちゅうき、気をつけて」と見送ってくれた

星神社の立派な鳥居

杉やイチイガシの巨木で有名な、大豊町中屋の星神社と関係あるのかな?

反対側から鳥居越しに南の方を見ると、梶ガ森の頂上付近はガスが飛んでいる

道が3本に分かれた所で、東庵谷(ひがしいおのたに)へ向かう左の道を進む

雪が現れだし、路面が凍っている所もある

東庵谷集会所で車道を左に見て直進し、農家の横を通り山道に入る

畦道を歩いて行くと、青い屋根の農家の横に出る

道全体に植えられた芝生が、緑々したら綺麗だろうな

舗装道路に出て進み、一番手前の農家を過ぎ指標に従って

畑の畦を歩き少し藪いた山道へ入り、上の車道に出る

車道に出て右下方10m先を見ると、山道への取り付きがある

山道に入ってからは植林の道を進み、小さな谷を渡る

「左登山道近道 右は仙促を経て頂上に至る」の道標が立つ、分岐

そりゃー、近道よね

植林の中、一本のカツラの木が頑張っていた

この辺りはもう少し雪が多ければ、道が分かり難かったかも

尾根に出る手前で、霧氷が現れ出す

尾根の急坂を頑張ると、やっと展望が開けて来た

梶ガ森のシンボル・5基のパラボラアンテナが近付いて来た

頂上かなと思ったら、アンテナ横の車道に出たわ

雪の上にはタイヤの跡、あらら

1234mの尾根に出て、北から頂上を目指している積りだったのに

後からログを見ると、西から頂上に向かっていた

頂上に着けたから良かったけど、不思議〜

10時45分 虚空蔵菩薩が鎮座する梶ガ森頂上 (1400m)

今回も、頂上はガスの中

小雪が舞っているのか、霧氷が風に飛ばされているのか、顔にあたって冷たい

今日の天気予報は、晴れ後曇りだったから早目に出てきたのに、残念!

待ってもガスが晴れそうに無いし、ぜんざいで温まったから

さぁ、今から1400段の階段を下りて行こうか

雪に隠れた丸太はよく滑るので気をつけて、一段一段慎重に

眼下には、広々としたキャンプ場や山荘が見える

頂上直下にある切り立った岩盤「天狗の鼻」

絶壁の縁が天狗に似ているのだそうだが・・・

左下に国道439号線が見え、京柱峠へと続く

その奥の矢筈山系には雲がかかっている

風は冷たいが、キャンプ場付近のアセビが綻びかけている

天狗の鼻に鎮座する「大日如来」

頂上を振り返ると、少し青空が出始めている

山荘「梶が森」を右に見ながらシャクナゲの森へと下って行く

後ろの気になる山、鉢ヶ森かなあ?

山荘の隣に、60センチ反射望遠鏡を備えた天文台がある

一度泊まって、ゆっくり夜空を見上げたいわ

遥か南には太平洋が光る

土佐の名水を育むブナ林を縫って階段を下る

11時45分 東屋の建つシャクナゲの森に着く

さて、真名井ノ滝も見たいし、ゴロゴロ八丁も歩きたいしどうしょう?

苔の岩付近は名勝巡り、40種を越える苔の付着した巨岩や奇観があるそうだ

それじゃ、名勝巡りしてからゴロゴロ八丁を下り、真名井ノ滝へ引き返す案で、決まり

「欲張り過ぎかな」と言いながら、紅葉川へと下って行く 

此処は「龍王の滝」に流れ落ちる源流、紅葉川の名勝 「苔の岩」

岩は雪を被っているので、苔は見えなかったわ

いい雰囲気の冬の川を遡り、対岸へ渡渉

幾つも、急な鉄梯子が続く あれ〜また登るの!

滑ったら断崖絶壁、慎重に慎重に

鉄梯子を上り切り、岩の上に立って頂上方面を振り返ると

あっらー、青空が広がっているじゃん

痩せ尾根の急坂を少し頑張ると、山荘とゴロゴロ八丁との分岐

分岐を左にとり 木々を掴みながら下ると 前方に「弘法大師御影堂」が見えて来た

此処は、弘法大師若年の頃「求聞持」の法を修行された処であり

大師がおさめたと伝えられている「大師御手判の石」と「剣」がある

まるで三徳山三佛寺の「投入堂」そっくり!

が、呑気な事も言っていられない

此処からゴロゴロ八丁に下る急坂が、雪に埋まり気が抜けない

グランパに足場を作って貰いながら、一歩一歩緊張して下る

ほっとして、下り切った所から見上げると、山荘方向から下りて来る道が見える

好き好んでこんな危なっかしい道を歩かんでもええのに

さぁ、此処からが面白いところ

柔らかい雪が積もっている「ゴロゴロ八丁」をゴロゴロ転がる様に駆け下る

前回、歩いた時は暗くて陰気な所だなと思ったが、今日は雪で明るい

12時30分 あっという間に、定福寺奥之院に着いた

側に、弘法大師が修行したという佛岳山遍照院の看板も立つ

その昔、源の頼光が酒天童子を征伐する時に祈願した

大師作の十一面観音菩薩を京都より勧請して祀っているそうだ

奥之院からシャクナゲの森への道を引き返し、「真名井ノ滝」見物〜

12mほどの小さな滝が凍てつき、側の不動明王も寒そう

奥之院まで戻りコーヒータイム

定福寺奥之院から下って来ると、水が流れ落ちる音が聞こえ出し

「日本の滝百選」「土佐の名水40選」に選ばれている

落差20mの見事な「龍王ノ滝」が現れた

杉の老木が見守る滝の周辺は、滝の落ちる音が響き

幽玄な雰囲気が醸し出されている

水量豊富な滝壺にはアメゴや山椒魚が棲んでいるそうだ

以前見た時、滝の正面にあった倒木が無くなっている

滝の主・天龍大神が除いたのだろうか?

龍王の滝駐車場への分岐(2ヶ所)を過ぎ

「ふりかえりの滝」を見ながら、紅葉川に架けられた鉄橋を渡る

植林の中につけられた、単調な水平道を歩く

杉林から下の集落が垣間見られるが、ほとんど展望は無い

1時50分 大杉大田口線の車道に出る

佐賀山の里へ下る道を探しながら、車道を左に進むが、進めど進めど

それらしき道は見当たら無い。見落とした筈は無いのにと思いながらも

鉄塔が見え出し、来過ぎている事に気付き引き返す

車道に下り立った所まで帰って来ると

な〜んだ、下りて来た道の正面に、道があるじゃない!

写真ばっかり撮らんと、しっかり道を探してよ!

ガックリ! 疲れがどっと出てくるわ

2時20分 車道から山道に入り、下って行く

少し歩いた所に「大自然は教師なり」と書かれた標柱が立つ

良く分かりましたから、出来たら車道の取り付きに立ててね〜

豊永駅は左前の小山の向こう側、もう少しだわ

のんびり腰掛けて佐賀山の里と国見山方面を眺める

畦道を歩いて車道に出ると、梶ガ森登山道と書かれた標柱が立つ

昔はこの道を歩いて、定福寺奥之院へお参りにいっていたのかもしれない

煙がたなびく長閑な里山風景が広がる佐賀山の里へ下りて来て

火を燃やしていたおじいさんに「豊永駅」の道を尋ねると

車道左側の畦道から駅まで下る道を行くと、速い人で25分じゃと教えてくれた

今は車道が延びて歩く人も少ないのだろうが、植林の中に石畳の道が残っていた

山道を下って来ると、谷あいの町・豊永が見え出した〜♪

予定の3時は少し回ったけれど

吉野川に架かる豊永橋を渡り、商店街を歩いて

3時20分 JR豊永駅着

 

大寒時期にしては、雪が少なく物足りなかったけど

見所も多く、歩き応えのある山行だった

「ゴロゴロ八丁」 やっぱり、最初から予定の行動だったんだ

絶対 「歩く」って言い出すと思ってた

帰りに寄った、南大王の福寿草は一寸早かった〜

「福寿草祭りは2月中旬〜3月中旬」の幟がはためいていたわ

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