2008年02月11日 石鎚山

雪と岩の殿堂 V

年が明けたのに、今シーズンはまだ雪が少ない

やっぱり暖冬なのかしらと心配?していたら

2月の声を聞くと

降るわ 降るわ 降るわ

待ってました〜♪ ドカ雪の石鎚

冬はこうでなくっちゃ

成就〜弥山往復 (5時間20分)

快晴の中、山麓下谷駅8時20分発のロープウエイに乗って出発

 山頂成就駅に可愛いかまくらが並ぶ。中に入るのは、一寸無理そうね

何時ものブナも雪化粧

あら、良く見るとトナカイに似ていない?

雪を被った拝殿の屋根越しに、真っ白い本峰が聳える

今から行くよ〜 ワクワク

9時10分 石鎚神社中宮社本殿にお参りしてから神門を潜る

しっかりしたトレースが出来ているので、あっという間に石鎚遥拝所

正月に雪だるまを座らせたベンチは、雪の中に隠れている

試し鎖の手前で、昨日から泊りだった方とすれ違う

「夜明峠からの北壁は最高ですよ!」と・・・楽しみ〜♪

10時15分 雪に隠れる前社森休憩所

暫く休んで、アイゼン装着

此処から夜明峠までは、あと少し

ウワッー! 思わず歓声が上がる

青空に、雪化粧された石鎚山が聳える

息を呑む美しさに 感動!感動!大感動!

何時も吹きさらしの尾根だけど、今日はそんなに強い風が無く快適〜

ブナの間に、白い一本道が続く

10年ほど前、弥山へと続くまっさらな大雪原を目の当たりにし

夜明峠から雪の中に泳ぎだしたが

腰までのラッセルに力尽きて、この辺りから引き返したけど・・・

昨晩の大河ドラマ「篤姫」で「女の道は一本道、引き返すは恥にござりまする」

と、菊本が言ってたセリフが耳に残っているから、今日は引き返せないわ〜(笑)

振り返れば、瓶ヶ森が真っ白に輝く

最高の天気〜

青空に両手を広げるブナ、霧氷が無くても充分綺麗よ〜

かろうじて雪の中から頭を出している、石鎚山頂迄 1,0kmの標識を

見ながら、緩やかに登っていると南西のほうから雲が流れて来る

天気の心配は無いけど、あんまりのんびり写真撮っていたら

弥山に着くまでに青空が隠れてしまいそうよ〜

先に行くよ〜

鳥居の両脚は、半分以上が雪の中

潜ってみようと真下まで行ったけど、雪に阻まれてダメだった

二ノ鎖小屋や、二ノ鎖取り付きの鳥居は雪に埋もれている

これではオクサリも深い雪の中だろう

二ノ鎖小屋から小ルンゼをトラバースして、雪に隠れた桟道を進む

あらら、雪の重みで垂れ下がった枝が、巻道をとおせんぼ

少しかがんだら通れたけど・・・

この辺りは谷側なので雪が深い、急勾配の階段は雪の下

二ノ鎖上端の尾根に出て、一休み

凍てつく天狗岳は、まさに雪と岩の殿堂

三ノ鎖のお鎖も、雪の中で冬眠中

いよいよ三ノ鎖の巻道、ピッケルを頼りに一歩一歩慎重に歩く

手摺りの上まで積もった雪の上、こんな所トレース無かったらよう歩かんわ

こんなに狭い所なのに、何とか離合出来るから不思議

気をつけて〜

三角点が真っ白に輝いている

最後の梯子を折り返し、やっと山頂小屋横の広い道に出る

やっぱり広い道だと安心して歩けるわ

頂上小屋も寒そう

11時55分 弥山着 

真っ白な天狗岳が待っていて呉れました〜♪

二ノ森、鞍瀬ノ頭、堂ヶ森と真っ白い稜線が西に続く

整然と並ぶシラベの樹氷群が綺麗〜

暖かいといっても、厳冬期の弥山

じっとしていたら風は冷たい

12時25分 下山開始

「落ちても大丈夫。柔らかい雪の上じゃ」と言われてもねぇ

登りより下りの方が、谷底が見え高度感が増すので、一寸緊張するわ

「ゆっくり下りますので、お先にどうぞ。落ちたら拾って下さい」 と言うと

「落ちんようにして下さいね〜」と笑いながら下りて行った

こんな冗談言っている場合じゃないんだけど・・・

ピッケルでバランスを取りながら、アイゼンを確実に効かし慎重に下りる

いくら平均台が得意だったからと言っても、景色を見る余裕は無い

足下ばかり見ていたので、瓶ヶ森なんか眼に入らんかったわ

やっと落ち着いて展望を楽しめる〜

二ノ鎖巻道の桟橋も雪の中

掘り出された手摺りが冷たかった〜

12時55分 二ノ鎖小屋

雪で押しつぶされないかなと心配しながら、二ノ鎖小屋で暫く休憩していたら

ツアーらしき団体さんが小屋にザックを置いて登って行った

1時5分 二ノ鎖小屋を後にする

雪道の下山は早い、早い

あっという間に前社森、休憩所で休みながらアイゼンを外す

後は八丁坂まで滑るように下りて行く

勿論、シリセードも忘れませんよ〜

八丁坂を登り返していると、ベンチの所で子供達が雪だるまを作って遊んでいる

それにしても大勢の人だかりだと思ったら、何とテレビ局の取材だった

何時、放送されるのかしら?

何時もと変わらぬ表情の雪ブナが、凛と立っていた

2時30分 神門を潜り成就着

成就で温かいおうどんを食べ、のんびり寛いでから

3時20分発のロープウエイで山麓下谷へ

 

待ちかねた大雪情報で、石鎚へ一目散

青空の下、雪山ロマン溢れる白い道を充分楽しめ大満足〜♪

それにしても最初に歩いた人たちは、さぞや大変だっただろうな

しっかりしたトレースのお陰で、山行時間は無雪期とそんなに変わらなかったわ

感謝、感謝の石鎚山行でした

歩いた道  ホーム