2008年06月01日 阿 蘇

 

肥後は火の国  恋の国

燃える中岳 胸こがす

熱か 熱か こころもからだも 熱か〜♪ 

雄大な御竈門山(おかまどやま)を借景にどっしりと構える 「一心行の大桜」

阿蘇に溶け込む見事なロケーションに圧倒される

丁度、祠に水を供え、桜の世話をしていた方に会い、話をお聞きする

TVで放映されて以来、桜の時期には全国から25万人もの観光客が訪れるので

桜のために新しい村道や駐車場が造られ、「一心行の大桜公園」として整備されたそうだ

天正8年(1580)、島津との戦いに敗れた峯伯耆守惟冬の一族が

戦火で散った人々の霊を弔うために、故郷のこの地に植えた桜

一心に行を修めて菩提を弔ったので、いつしか「一心行の大桜」と呼ばれ出した

樹齢430年、樹高14mのヤマザクラ

残念な事には、2004年の台風で真ん中の二枝が折れてしまったそうだ

一心行の大桜を訪ねる時には、是非来てみたいと思っていた

南阿蘇鉄道 「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」

無人のおしゃれな駅舎越しに見える、阿蘇・夜峰山が朝日に輝いている

アナウンスする時、舌がもつれそうなこの駅名

以前、息子に日本一長い名前の駅だと教えて貰った

なんでも、2001年に「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前駅」(島根県一畑電鉄)に

日本一の座を譲ったが、この駅名が変更され、6年ぶりに日本一に返り咲いたとか

ちなみに一番短いのはJR紀勢本線の「津駅」

南阿蘇の牧歌的な風景と外輪山の眺めが美しい

4月から10月の土、日曜には

この雄大な景色を眺めながら走るトロッコ列車が運行されるそうだ

白水高原駅近く、水神「吉見神社」境内に「白川水源」がある

駅名にもあったように南阿蘇村・白水地区は水の生まれる里

阿蘇に降った雨が、長い年月をかけて地上に湧き出て

この里の人々の暮らしを潤している

南阿蘇鉄道「中松駅」を起点に、此処、国の名水百選「白川水源」を始めとして

水源を巡るウォーキングコース「水の里を歩こう」が設定されていた

清らかな地下水が、毎分60トンもこんこんと湧き上がり

南阿蘇から熊本市内を通り有明海に流れ込む 

飲んでみると、冷たくて美味しい〜

阿蘇に育まれた美味しい水が、美味しいお米を作る

水路ではホタルが自生し、「くまもとホタルの里」にも選ばれている

夜になると、光の舞いが楽しめそうだ

白水村を後にして、阿蘇パノラマライン(南阿蘇登山道路)を走り中岳を目指す

眼下に、南阿蘇の長閑な風景が広がる

草原では、牛たちも朝の散歩

モー、今日も暑くなりそう〜

ロープウェイ乗り場阿蘇山西駅周辺から見た烏帽子岳

まだまだ綺麗なミヤマキリシマ

荒涼とした砂千里ヶ浜を行く登山者

中岳を目指しているのかしら?

白い噴煙を上げる阿蘇中岳第一火口は

直径600m、深さ130mと、とても大きい

火口底は綺麗なマリンブルーの湯溜まり(ゆだまり)が見える

温度は1,000〜1,200度だとか、灼熱の温泉だわ

火口縁には、溶岩がゴロゴロしており、昔の噴火口があっちにもこっちにも

突然の噴火に備えて、コンクリート製の退避壕が数基設置されていた

パノラマライン沿いに彩を添えるミヤマキリシマ

面白い形の皿山

杵島岳(1326m)

遊歩道が整備されたハイキングウォークの山

ミヤマキリシマの群生が一面に広がる向こうに中岳が見える

鳥帽子岳中腹に広がる草千里ヶ浜は、直径約1kmの円形の草原で、もとは火口だったそうだ

冬には、天然のアイススケート場になる大きな池は

牛や馬の格好の水飲み場で、その情景は阿蘇の風物詩となっている

この日も、引き馬に乗った数組の親子が、楽しそうに草原を闊歩していた

烏帽子岳(1337,2m)

草千里ヶ浜から鞍部に取り付き、急傾斜の尾根を登って行くと

1時間弱で一等三角点のある頂上に着く

山頂にはイワカガミ、マイズルソウ、ミヤマキリシマが咲き乱れるとか

阿蘇外輪山を見渡す草千里下の草原にある可愛い小山、米塚(954,3m)は小さな火口丘

頂上には直径約100m、深さ20m程度の火口跡が「くぼみ」として残る

阿蘇神社のご祭神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)が

収穫した米を積み上げ、貧しい人達に米を分け与えたと伝えられている

登山口から頂上までは約100m程だけど、今は、登山禁止らしい

仙酔峡は、流れ出した溶岩流が造り出した峡谷

5月20日頃、満開を迎えたミヤマキリシマは既に終わっていたが

それでも沢山の人たちで賑わっていた

満開の頃は、花より人の方が多かったかもしれないわ

なんでも、開花時期には2〜3km渋滞するそうだから

登って行くと、中腹に一本だけ残っていました〜♪

高岳(1592m)へ登っている人が見えるけど・・・危なげ〜

阿蘇火口東まで上る仙酔峡ロープウェイ出発のアナウンスが聞こえてくる

高岳が間近に迫り、眼下には中岳火口が見下ろせるそうだ

中岳の東部に位置する根子岳は頂上部がギザギザでよく目立つ

何処から見ても同じ山容なので、七面山(ひちめんざん)とも言われている

阿蘇のシンボルに登ってみたいわぁ

往生岳を見上げるパノラマライン沿いに、夏の花シシウドが群生

思わず車を停め、心地よい風に吹かれながら、しばし見惚れる

古代から、「肥後一の宮」と言われている阿蘇神社

創立は孝霊天皇9年(紀元前282年)と伝えられ

神武天皇の孫、健磐龍命、阿蘇都媛命、阿蘇国造速瓶玉命を祀っている

上側の「龍頭の額」は楼門竣工を記念して弘化3年に奉納されたとか

立派な楼門だと思ったら、日本三大楼門のひとつだそうだ

根っこだけ残っている第一神陵の神杉(樹齢800年)

「阿蘇の火口に鎮座します、当神社主祭神「健磐龍命」が

江戸時代に雷雲と共にお降りになった、といわれている神杉の幹根です

落雷による火災の跡が見られます」と説明がある

やまなみハイウェイ 「城山展望所」から、雄大な阿蘇平野を見下ろす

田植えの済んだ田圃が光って、とても綺麗!

全周128kmの外輪山に囲まれた、世界最大級のカルデラの中には

7つの町村があり、南阿蘇鉄道が走る

いやー、やっぱり肥後は火の国 暑かった〜

 

帰途、長者原、牧ノ戸に近付くと道沿いに車が溢れていたが

お山開きの久住は、さぞや賑わったのだろう

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