2008年07月01日  石  鎚

お山開き大祭

山頂成就駅で夜明け、黒森山、沓掛山〜笹ヶ峰の吊尾根がクッキリ!

最高の開山日和〜♪

 

お山開き大祭日程

6月30日  御神像本社出御〜成就社着御
7月 1日  成就社出御(仁・智・勇と15分毎)〜頂上社着御
7月 2日  女性登拝開始
7月 5日  中日祭
7月 7日  当病平癒祈願祭 七夕(夜 神楽奉納)
7月10日  終了祭 御神像頂上社出御〜成就社着御
7月11日  成就社出御〜本社着御・御神像還宮祭・御開帳

お山開き大祭中、ロープウェイは am4:30(土、日は3:00)〜 pm6:30運行

拝殿から朝焼けの石鎚山御神体を望む

役の行者(役小角)により開山されたという霊山石鎚は

遠く、奈良時代の昔から、人々に信仰され続けて来た

舒明天皇の時代、奈良郊外の社家に生まれた役の行者は

自然の気に満ちた高山の神聖な場所に、神仏が顕れ給うと信じて

自ら高山に登り難行苦行をして、山岳宗教即ち修験道を開創

他にも大和の葛城山、大峰山を開いたと伝えられている

文武天皇紀に、呪術を以って人々を惑わす罪により伊豆へ流されたが

無実が明白となり赦免、後に道を開いたり、橋を架けたりと数々の功績が記されている

今も行者堂に祀られ、皆から親しまれている

   

修行には欠かせない法螺貝(山麓下谷駅にて)   仁・智・勇の御神像を乗せた来た御輿が拝殿に並ぶ

石鎚神社中宮本殿で行われていた出御祭が済み

御神像を背負った信者さんが、飛び出して来る

境内を何度かグルグル回り、神門へ向う

が、なかなか潜らない (笑)

やっと神門を駈け抜け、神域へ踏み込む

いよいよ山頂にある奥宮を目指す

テレビで、神門を駈け抜ける様子を見て

山頂までズーッと走るのかと思っていたけど、それは無理よねぇ

木々の緑が濃くなり、夏の気配が漂う遥拝所で一休み

ブナ林に見守られながらの急登が続く

前社森直下の巻道を上がって来る、信者さんたちの列

北壁を望みながら、夜明かし峠を進む

左から土小屋コースが合流する、二ノ鎖元

二ノ鎖に取り付く

見上げれば、65mに及ぶ絶壁が垂直に立ちはだかる

此処はベテランに任せろ!

絶妙なバランスで、「仁」の御神像が引っ張り上げられる

続いて、「智」の御神像も上がって行く

後、少し!

 

夏の花、タカネニガナが咲き誇る

 

ミヤマカラマツ            ユキワリソウ

ミヤマダイコンソウ

鎖禅定も、いよいよクライマックス

三ノ鎖を駈け上がる御神像

無事、弥山頂上到着

プゥォ〜〜、プゥォ〜〜 邪気を祓う法螺貝の音が山頂に響き渡る

今年一年間の健康を祈り、御神像で身体を擦って貰う信者さんたち

石鎚彦命を祀る頂上社

昔、昔、石鎚の神様と伊曽乃の神様が加茂川のほとりでお会いになり

伊曽乃の神様が石鎚の神様に結婚を申し込みます

修行中だからと、一旦はお断りになりますが、あまりに女神がお泣きになられるものですから

私が伊予の高嶺で一生懸命修行に励み、いよいよ立派になった暁に結婚しましよう

山頂から大石を三つ落としますから、その真ん中の石の落ちた所に館を造って住み

それまで待っていて下さいと約束しました

石鎚の神様は、毎日心身を清められて修行を続けられましたが中々思うようには参りません

充分修行が出来ない内に、待ちかねた女神が登って来たらどうしよう

いっそ、此処から天に向かって登って行こうかしらと、思わず右足を上げました

それ以来、石鎚の神様は足を上げていらっしゃるのだという事ですが・・・

お二人の神様が、結婚されたかどうかは伝えられておりません

(参考文献 「伊予路の歴史と伝説」 合田正良編著)

ひょっとして、それで女人禁制の山になったのかしら?

今日は、一段と神聖な雰囲気が漂う弥山

夏の北壁を彩るミヤマダイコンソウ

その生命力からは、自然の気が伝わってくるようだ

夏空に聳える石鎚最高点・天狗岳(1982m)

断崖絶壁の岩稜に、小さな頂標と王子社の祠が乗っかる

 

梅雨明け間近に行われる 「石鎚お山開き大祭」 が

こんなに好い天気に恵まれたのは珍しい

昨日、本社を出御し成就社に着御した三体の御神像

それぞれ信者さんに背負われて、早朝より頂上社を目指す

今日、7月1日だけは女人禁制の山

夏の緑の中を、白装束の信者さんが行く石鎚は独特の雰囲気だった

明日からは、また何時もの賑やかさが戻って来るのだろう

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