08’ 桜・さくら・サクラ

春の花の代表は何といっても

弥生の空は〜見渡す限り〜♪ と唄われている、桜・さくら・サクラ

花細(ぐは)し 桜の愛で こと愛でば

早くは愛でず 我が愛づる子ら 

と、允恭天皇(419年)が詠った最古の桜の歌が残るが

それ以来、花といえば桜を指すほどの人気者

各地に自生していた原種、大島桜、山桜、蝦夷山桜、霞桜、江戸彼岸、寒緋桜

などをもとに品種改良が行われ、今では300種を越えているそうだ

 

「08’桜さくら巡り」に載せられなかった桜を

「08’ 桜・さくら・サクラ」 として纏めて見ました

 

桑田山のユキワリザクラ (3月08日)

四国の桜は、桑田山のユキワリザクラから始まり始まり〜

朝日を浴びて紅色に染まる花びら

まさに、桜の別名「曙草(あけぼのぐさ)」と呼ぶにふさわしい

 

高縄寺のシダレザクラ (4月26日)

標高986mの高縄山もブナの芽吹きが始まり

春たかなわ、イエ 春たけなわでした

山頂部に建つ、伊予水軍河野氏の菩提寺・高縄寺を訪れると

本堂伽藍を背景に満開のシダレザクラが迎えてくれた

 

車道沿いにイチリンソウの群生           桜の根元では可愛いスミレが遊ぶ、春ね〜♪

 

大川山のヤマザクラ(4月27日)

徳島県三野から、県道108号を進み

ヤマザクラの宝庫・大川山へ向かう

狭い車道沿いには、美味しそうな虎杖(イタドリ)が沢山!

春の恵みを少し貰って帰って、美味しく頂く

稜線近くなると、満開のヤマザクラの競演

芽吹き始めた林床では、色とりどりのスミレが花を添えている

境内の本殿から、はみ出しそうになりながら枝を拡げるヤマザクラ

文武天皇の時代に役小角によって創祀されたと伝えられる大川神社は

雨乞祈願の神として、人々の信仰を集めてきた

琴南町の無形民俗文化財に指定されている「大川念仏踊」は

毎年旧暦6月14日に近い日曜日に、雨乞いを祈願して踊られるそうだ

「ナンマイドーヤ」と囃し立てながら踊るのを、一度見てみたいわ〜

 

人懐っこいヤマガラ、いくらピーナッツが大好物だからといっても、食べ過ぎるとメタボになるよ

 

長谷のヤマザクラ (4月27日)

そうだ、孤高の老木は元気かしら?

近くまで来たので、花後の様子を見に行ってみよう

12日に訪れた時は、目いっぱい春を謳歌していた老木も、今はすっかり葉桜

葉桜と呼べるのは、花びらが散り始めると同時に若葉が芽吹き出した頃から

桜の花びらが全て落花し、めしべ・おしべが残って樹木全体に赤みが残っている頃まで

若しくは、樹木全体が瑞々しい新緑の葉で覆われる頃までで

桜の開花状態を示す指標の一分咲き・二分咲きと同様に

葉桜では葉と花の割合を示す言葉として満開以降は

舞い始め、一分葉桜、三分葉桜、五分葉桜、七分葉桜、九分葉桜、葉桜と呼ぶそうだ

 

側の畑では、リンゴの花が満開         陽だまりで仲良く、どんな話をしているのかな?

 

三嶺・さおりが原のイヌザクラ (5月3日)

桜・さくら・サクラと思っていたら、さおりが原のイヌザクラの事を思い出した

一体、どんな花が咲くんだろう?

「森の巨人たち100選」に選ばれているイヌザクラ

推定樹齢250年と言う事は、今なら「後期高齢者」って呼ばれるのかしら?

目を凝らして見上げるけど、花らしきものは咲いていないわ

枝先が、やっと芽吹きだした所

花の時期には、少し早かったのかしら、それとも年だから・・・?

 

面白い格好のユキモチソウ          もう直ぐお目覚めヤマシャクヤク

 

中七番のウワミズザクラ (5月4日)

「イヌザクラって、どんな花を咲かすのだろう?」と思っていたら

ウワミズザクラの花とよく似ているよと、くろもじさんが教えてくれた

気をつけて見ていれば、結構身近な所に沢山咲いているんだ!

 

東 平のウワミズザクラ (5月6日)

「東平に行く時に 道端に咲いています。 時期は アケボノツツジが咲く頃」

と教えて貰った通り、枝先に白いブラシが一本!

爽やかな5月の風に揺れていた

 

石鎚山のイシヅチザクラ (5月17日)

桜・さくら・サクラのフィナーレを飾るのはイシヅチザクラ

山麓が桜で賑わっている頃

石鎚では、山頂から中腹にかけて雪で覆われ、未だ冬の装い

5月半ばを過ぎると、谷には雪渓が残るものの

華やかなアケボノツツジ、愛らしいイシヅチザクラが咲き始め

徐々に春らしい雰囲気が漂って来る

南尖峰のイシヅチザクラ

昨日の花の雨に促されたのか、少し開きかけている

西日本最高峰・石鎚天狗岳のイシヅチザクラは、今日やっと開花宣言〜

ルンゼには雪渓が残る

此の辺りのイシヅチザクラは、もう満開〜

墓場尾根のアケボノツツジも仲間入り      初夏を告げる白い花・オオカメノキも咲き出した

帰途立ち寄った子持権現付近より、イシヅチサクラ越しに見た瓶ヶ森

 

瓶ヶ森のイシヅチザクラ (5月25日)

男山と女山の稜線には、十数株の見事な巨桜が並ぶ

散り始めた木も有り、満開は少し過ぎていたが、昨日の雨で活き活きしている

前方に石鎚がデ〜ンと聳えていれば最高なんだけど、ガスが・・・

贅沢、贅沢

アケボノツツジのような華やかさは無くても

楚々と咲く可憐な花からは、芯の強さが伝わって来る

イシヅチを冠する花は、他にも

イシヅチミズキ、イシヅチドウダン、イシヅチボウフウ等有るが

高所の岩場で頑張るイシヅチザクラが一番好き!

風雪に耐えた年月を感じさせる巨桜

キリシマツツジは、幹が1cm伸びるのに10年かかるそうだけど

此の木は、何百回花を咲かせて来たのかしら?

春雨は いたくなふりそ 桜花 まだ見ぬ人に 散らまくも惜し

桜の宴もそろそろ終わり

「花は散り際」と言われるソメイヨシノの様な豪快さは無いけれど

人知れず山中で静かに散り、春の終わりを告げるイシヅチザクラ

これからも毎年、霊峰に華を添えてね

今年も桜によう遊ばせて貰ったわ  感謝、感謝です!

気をつけていなければ見落としてしまいそうな、小さくて可愛いお姫様 「ヒメイチゲ」

 

花が葉より先に開くのは、ソメイヨシノ、エドヒガン、イシヅチザクラ

各地で天然記念物に指定されていた古木は、エドヒガンが多かったかな

花と葉が同時に開くのは、ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラ

オオヤマザクラは北海道〜本州中部の山地に自生し

石鎚山系では成就社から八丁坂、鉄砲石川上流などで見られ

面河渓のオオヤマザクラは分布西南限の木だそうだ

でも、ヤマザクラとオオヤマザクラってどうやって見分けるのかしら?

幹が黒紫色で枝も太く、葉はより大きくて鋸歯が粗い。花が大きくて紅色が濃い

と、書かれているが・・・まぁ、沢山見ていくしかないわ

 

桑田山のユキワリザクラで始まった「08’桜」は石鎚山系のイシヅチザクラで終わり

イシヅチザクラはかつてシコクマメザクラとかチシマザクラと呼ばれていたそうだ

そういえば、チシマザクラって未だ見た事ないけど

えっ、北海道! 遠いなぁ〜

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