2009年11月23日 ”塩塚峰”

「志の道」を歩き、秋田から晩秋のススキの高原を周回

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用) 
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。」(承認番号 平18総使、第582号)

 

霧の森駐車場〜志の道〜宝乗寺〜秋田〜塩塚峰〜霧の高原〜栄谷〜霧の森駐車場

(5時間40分)

愛媛県と徳島県の県境にある塩塚峰(1043.4m)は、四国中央市の小学生にとって

学校登山で馴染みの深い山 学校登山が今も続いているかどうか知らないが

今日は、我家の子どもたちも昔歩いたススキの高原、塩塚峰を歩いてみよう 

霧の森駐車場入口に「志の道」の碑

ここから新瀬川沿い2キロ程の道は「志の道」と呼ばれ

「日本の歩きたくなる道500選」に選ばれている

車道傍には

吉田松陰 西郷隆盛 安岡正篤 佐藤一斎 伊庭貞剛

坂村真民 松下幸之助 土光敏夫 土光登美

ら、心に響く先人の言葉が刻まれた12の石碑が建てられている

8時10分 霧の森駐車場を出発 

歩き始めてすぐに県道から分かれ市道(左)に入っていく

ここから新瀬川沿いを遡り、登山口の秋田地区まで約1時間の車道歩き

石碑の最後は、宝乗寺分岐に建つ土光登美さんの「正しきものは 強くあれ」

登美さんは、第4代日本経団連会長・土光敏夫氏のお母様ですが

太平洋戦争の最中、戦時色一色に塗り込められた世相に危機感を覚え

国を救うには国民作りが必要だと、わずか半年間で橘学苑を創り上げたそうです

ちなみに土光氏の「暮らしは低く、思いは高く」という言葉が刻まれた石碑も建っております

その土光氏の回想録に

「国の滅びるは悪によらずしてその愚によるという、母の熱意で橘学苑は誕生した」と記されている

川沿いの紅葉を眺めながら歩いていると、対岸に一際大きく黄色い空間が目に留まる

8時35分 宝乗寺

境内にある大銀杏は「お葉つきイチョウ」とよばれ、県指定天然記念物

根回り約9.2m、目通り4.2mの雌株で、「お葉付きイチョウ」の名は

種子が葉の上にできることに由来しているそうだ

向かいは、昭和45年に閉校された新成小学校跡で、現在「新宮少年自然の家」

もうすこしで校庭が黄色に染まるのだろう

程野集落を抜け、車道歩きにもそろそろ飽きてきた頃

9時15分 登山口のある村営福祉バス新瀬川停留所着

10分程休んで、指標に従い登山道(バスが停まっているところを左)に入って行く

塩塚峰まで標高差約600m、距離2,5km さあ、これからが登山本番

ここから要所にはナンバーを書いたプレートが貼られている(登山口は1番)

新瀬川沿いを5分程進み本流渡渉点で右岸に渡る、しっかりした橋がかかっている

急坂の植林の中に石垣が沢山残っている 住居跡だろうか

廃道(右)との分岐に「ハリキッテ登りましょう」のプレート

 トドロの滝 落差10m程だろうか 雨が続いたのでまずまずの水量

再度左岸に渡り石畳の急坂を頑張ると、光が差し込んで来て尾根に出る

今日初めての展望〜♪

登山道は写真右上の大きな赤松目指して上って行く 二本に見えるけど三本です

皆伐された斜面のトラバース途中に第2休憩所の看板 あれ?第1休憩所なんてあったっけ?

10時10分 三本松(勝手に名付けました)

気温が上がるにつれ、朝がた谷を覆っていた霧が消え展望が良くなって来た

先週歩いた土佐北街道(笹ヶ峰越え)の尾根を眺めながら一休み

三本松を過ぎると、又薄暗い植林の中の道になる

苔むした石畳の道は雰囲気は良いが、濡れているので歩き難い

それにしてもかなり上まで石垣が続く この辺りは水田だったそうだ

ここで獲れた米や野菜は、土佐北街道を歩く土佐候や旅人に提供されたのだろうか?

そんなことを考えながら、ひたすら上って行く

10時30分 大岩 側の木にナンバープレート6が貼られている

ここから車道までが、かなりの急坂

10時40分 車道に出る 本峰は稜線左奥

「ここから上が、がまん坂です。もう少しです。マイペースで登りましょう。

お気をつけて!」 新宮少年自然の家と、書かれた看板が立つ

10時45分 「ハ〜イ、頑張ります」と、最後の急登「がまん坂」を上って行く

10分程で稜線に出ると、一気に北側の展望が開けて来る

ススキの廊下を左に進み、山頂を目指す

振り返れば、山城町側の展望所までススキの赤い稜線が続く

背後に徳島の山々が一望出来る

11時 塩塚峰頂上(1043、4m) 360度の大パノラマ

沢山の人で賑わっていたが、暫くして皆々徳島方面へ下って行った

頂上近くまで車道があるので、気軽にハイキングが楽しめる人気の山

あれ?、新しい山頂標識が立ち「四国百名山 塩塚山」となっている 

塩塚山じゃピンときませんが・・・

今日はあまり風も無く、日差しも暖かいのでのんびり展望を楽しむ

小春日和を謳歌するリンドウ               枯ススキの箒で青空を掃いてみようかな

11時30分 正面の法皇山脈を眺めながら、擬木の階段を下りて行く

左奥の赤石、石鎚山系は少し雲がかかっている

ススキの見頃は過ぎているが、まだまだ銀色の穂が波打っている

もう少しすれば、この赤い高原が白い高原に変わっていく

この辺りから又車道歩き 側を車が走っていく

11時50分 霧の高原センターハウス 

 霧の名所の高原も今日は青空、周りの黄葉が美しい

お腹も空いたので、焼ソバとコーヒーを頂く

係員の方は山を下りる準備をされており、営業は10月31日までだったそうだ

後から知りました、気持よく接待頂きましてありがとうございました

12時15分 霧の高原センターハウスを出発 林道を15分程でT字路にあたる

下山道は左だが、右へ少し進み開けた所から塩塚峰を眺める

「塩塚峰はかって伊予、阿波を結ぶ塩の交易路にあたり山名はこれに因む」そうだけど

名は体を表す、このあたりから見ればまさに塩を盛ったような塚そのもの

T字路まで引き返し、未舗装の林道を進んで行く

3分程で少年自然の家への標識がある ここからは又植林の中の急下降 

日差しはあるが、栄谷の下山口まで展望は無い

12時50分 木の根元に標識 

舗装路まで15分と書いているがちょっときつい(25分かかりました)

どんどん下り、小谷渡渉点を越え炭焼小屋の前を通る

下ってきた谷を振り返る 手前は栄谷地区の最奥の民家 

奥の稜線に見える鉄塔の左方から下りて来た

登山口側の小沢を静かに彩るもみじ 

京都のお寺の庭にでもあれば、さぞや沢山の人が愛でてくれるとは思うが

いやいや、やっぱり野にあるがままの姿が美しい

 

1時15分 林道出合い

大岩に腰掛けて、の〜んびり日向ぼっこ いい気持ち〜

10分程休んで歩き出す ここから駐車地点までは又長い車道歩き

1時50分 霧の森駐車場着 

駐車場には、小春日和に誘われて沢山の車が駐まっていた

霧の森名物「霧の森大福」を買って帰りたいけど

人気ものなので、この時間ではもう売り切れだろう

 

アウトドアプレイゾーンとして人気の塩塚峰、車で上がれば徒歩15分で頂上に立てるが

今日は麓から時間をかけて周回して来た

志の道、石畳の古道、一面ススキが広がる大高原、大展望

山歩きの要素たっぷりの塩塚峰、身近な山の魅力再発見の山行でした

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