09’サクラ  ”一本桜”

明るい光の只中、一年で一番華やかな季節がまた巡って来た♪

満開の千本桜の下で賑やかにお花見は、日本の春の風景

そんな中、長い年月人々の暮らしを見守り続けてきた孤高の一本桜を訪ねてみました

 

桜のひょうたん桜(3月21日)

高知県吾川郡仁淀川町桜

樹齢500年、樹高30m、根元周り8mのエドヒガン

桜地区の山肌がピンクに染まり、年に一度の賑わいをみせる

標高400mの山の斜面にに雄々しい姿で立つ

蕾が瓢箪の形をしているので、ひょうたん桜と呼ばれるようになったそうだ

一番下の枝から順に花が開いていき、背が高いので一週間かけてやっと満開になる

美しい姿の雨ヶ森も遠くからお花見〜♪

 

 

東の枝垂桜(3月25日)

愛媛県内子町石畳東地区

内子町の屋根付橋   石畳東地区、弓削神社の池に架かる参道「太鼓橋」      河内の麓川に架かる「田丸橋」

20戸ほどの集落を見守るように小高い丘に立つ枝垂桜

山地に自生するエドヒガンザクラの変種で、細枝が長く垂れ下がる

樹齢350年とかなり高齢で、段々小さくなり昔の半分くらいになったそうだ

今年は花芽の付きも悪く、例年より一週間ほど早くこの状態で満開

幹回り6,66m 樹高6m 東西の枝張り13m

厳しい風雨に晒された幹には空洞があり、樹勢の衰えが目立つ

地域の誇り・老桜を守ろうと、大人も子供も力を合わせ土を運び土壌改良を行なったそうだ

ようやく霧が晴れ干支の山・牛ガ峰も顔を出し始めた

満開の桜越しに、タバコ畑の長閑な風景が広がる

何時も静かな山里も、桜の季節には多くの人が訪れ活気づく

3月下旬に催された「しだれ桜まつり」には、2日間で5000人の花見客だったとか

 

 

源太桜 (3月25日)

愛媛県東温市川内

中山調整ダムから10分程歩くと、「源太桜その2」が、続いて「源太桜その1」が立つ

白っぽい花びらのエドヒガンが満開

推定樹齢320年、樹高23m、幹回り3,18m、南北の枝張り25m

「桜三里は源太の仕置き、花は咲くとも実はなるな」との詩が残るが

貞享4年(1687)、代官矢野五郎衛門源太の指揮により

渓谷沿いの険しい街道に、8240本の桜が植えられたそうだ

青空に霧氷が広がっているようで綺麗!

 

 

古田のシダレザクラ(3月25日)

愛媛県西条市丹原町、西山興隆寺の参道沿いに立つ

樹齢90年、エドヒガン系のシダレザクラ

その昔、この地に桑村家(古田)の六角堂があり、その庭園に植えられていたそうだ

古株のシダレザクラは30年前の台風で折れ枯死したが

その時残った若桜が立派に成長し、可愛い花を咲かせて楽しませてくれる

晴れていれば、未だ雪を残す石鎚山系が望める絶好のロケーション

乙女が日傘を差しているような品のある姿で立つ

 

 

大通庵境内のエドヒガン (3月25日)

愛媛県東温市井内蔵元

戒能家一族の墓所で、見事な淡紅色の花を咲かせている墓守桜

推定樹齢200年以上、樹高11m、幹回り3,01m、東西の枝張り14,5mと堂々としている

戒能家は16世紀後半、地元の小手滝城を治めていた戒能備前守通森を祖とする豪族

花は一重だが里桜のように大形で艶やかな花が枝先にかたまって咲く

エドヒガンとしては珍しいそうだ

 

 

久尾彼岸桜 (3月25日)

愛媛県東温市井内久尾

県道210号を離れ狭い坂道をドンドン上って行くと、杉林を背に大きく両手を広げて立っていた

推定樹齢200年、樹高14m、南北の枝張り18mのエドヒガン

半開の小さな花が垂れる形が釣鐘に似ているので、地元では「釣鐘桜」と呼ばれているとか

昔はこの花の咲き具合で、その年の豊凶を占ったそうだ、今年はどうなのかな?

 

 

綾川町、堀池の枝垂桜 (3月28日)

香川県綾歌郡綾川町西分地区、「スイセンロード沿道」

エドヒガン系のシダレザクラ

地面まで届きそうに垂れ下がった枝が、満開の花で重そうに見える

桜ドームがピンク色に染まっていました

可愛い花びらを目の高さで楽しめて、嬉しい〜

 

 

「真鍋家」の表桜 (4月3日)

愛媛県四国中央市金生町切山

国重文「真鍋家」の要害桜・表桜が咲き出すと、平家落人の里・切山も春爛漫〜♪

樹齢は16代続いている真鍋家の桜、一代30年として400年とも言われているが・・・?

要害の森に明るく華やかな雰囲気が漂う

4月12日(日)は切山桜まつり・土釜さん源平桜まつりが行なわれる

 

 

四国中央市立関川小学校「校門のサクラ」 (4月3日)

愛媛県四国中央市土居町関川

二宮金次郎像と共に多くの子供たちを迎えて来た、樹齢110年のソメイヨシノが咲き誇る

子供時代の原風景に咲く桜は、ソメイヨシノだったような気がする

小学校の入学式、お弁当を提げて家族で出かけた花見、etc・・・

江戸時代の終わり頃、オオシマザクラとエドヒガンの自然交配によって偶然創り出された里桜

明治維新と共に数多く植樹され、日本の春の景観は一変した

 

 

馬場の桜 (4月8日)

愛媛県四国中央市新宮町市仲

霊場三角寺と奥之院仙竜寺を結ぶ遍路道沿いに立つエドヒガン       一重の小さな花は、平開せず半開

老中田沼意次の時代、明和9年に刊行された俗謡集「山家鳥虫歌」に

咲いた桜に なぜ駒つなぐ

駒が勇めば 桜が散る

という伊賀の偶謡が収められている

馬場の桜も、駒つなぎ桜だったのだろうか?

樹齢300年以上、樹高22m、幹回り5,95m、根元回り6,81m、南北の枝張り25,5m

幹の太さは愛媛県内随一の巨樹、樹勢壮健で勢いよく咲き誇る

植林が開けた一叢に、まるで天女が舞い降りたかのような姿だ

孔雀が羽根を広げた様にも見えるわ〜♪

 

 

宮の森のエドヒガン (4月9日)

友情出演の桜

くろもじさんの「宮の森」は宝の森

ヤマザクラ、ケヤキ、ウワミズザクラなどの巨樹がひしめく

一際際立つのはこのエドヒガン、苔むした幹の様子からして樹齢200年くらいかな?

のびのびと枝を張れるのは、何十年ぶりだろう

桜守さんの計らいで、明るい日差しをいっぱい浴びて嬉しそう

二ノ嶽も、「今日は賑やかだね」と嬉しそうな表情で桜に話しかけている

 

 

源平桜 (4月12日)

愛媛県四国中央市金生町切山

桜祭りで賑わう切山、色とりどりの「春もみじ」が綺麗〜

道端で咲いているフデリンドウも可愛い〜

土釜神社境内に、二本の桜が並び立つ

詳しい樹齢は分からないそうだが、表桜と同じくらいかな?

手前は源氏の白旗、奥は平家の赤旗を思わせる色合いのヤマザクラ

 

 

面河渓のエドヒガン (4月15日)

愛媛県久万高原町面河

四国には希で、分布西南限のオオヤマザクラが渓泉亭前にあるそうだ

平成7年発行の「石鎚山系自然観察入門」(森川國康編著)に

背が高く姿の綺麗な写真が載っている

今年こそはと行ったのに、枯れた跡が残るのみ・・・またしてもアララ

代わりと言っては何ですが、葉桜になりかけたエドヒガンが亀腹を背に立っていました

 

 

法蓮寺のシダレザクラ (4月15日)

愛媛県久万高原露峰 法蓮寺境内

幹周り2、25m 樹高11、5m 樹齢140年

枝張り東西16、5m 南北12m

蕾は濃い紅色 開き始めはわずかに紫を帯びる淡紅紫色になり 開花すると淡紅色になる

これら三色が混在する7〜9分咲きの頃が色彩的に最も見事で 枝全体に華やかさが漂うそうだ

今年は開花が早く3月下旬には満開

 僅かに咲き残った数輪の花びらをつけた枝が、地面に届きそうに垂れている

この一枝だけでも満開の姿を想像させるのに十分だ

透き通るようなグリーンの若葉を枝一杯に纏い

静かな境内に 昇竜を思わせる妖艶な姿で立っている

 

 

鋸山のヤマザクラ (4月20日)

毎日みている鋸山、その頂上のテーブル岩から北斜面を見下ろすと見事なヤマザクラの群生

一昨日歩いた稜線が霞んでいる、一番高い所が七々木山(1017,3m 四等三角点)かな

中でも、大岩の側に立つヤマザクラが群を抜く大きさで咲き誇っている

赤星山から色とりどりの花咲く尾根を歩き、地元の山の素晴らしさ、再発見でした

 

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