2010年05月22日 ”西赤石山”

四国が誇る花の名山 「萌える西赤石山」を東平から周回

GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用) 
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。」(承認番号 平18総使、第582号

 
東平(6:05)第三通洞広場一本松停車場跡(6:35兜岩(8:15〜9:15)西赤石山
(9:55〜10:05)銅山越・銅山峰往復 (11:20〜11:50)角石原・銅山峰ヒュッテ

(12:10〜12:35(柳谷)第三通洞広場東平(2:25)            (7時間20分)

 

2週続けて西赤石山だったけど、久しく東平から登っていない

緑に染まる柳谷も歩いてみたいし、東山のツガザクラ、角石原のアカモノ

それに、先週咲いていなかった頂上のアケボノツツジも、気になるなぁ

 

がらんとした「銅山の里」駐車場に「登山の方は臨時駐車場へ」の看板が立つ

奥に進むと、駐車場には未だ5台ほどしか停められていない(下山時は満車)

先週、山頂から見下ろした銅山の里駐車場にはそんなに車が停まっていなかったのに

東平に下山する人が多いので不思議だったけど、こんなに広い駐車場が出来ていたんだ、納得

6時05分 東平臨時駐車場を出発

5分ほどで、第三通洞広場、真っ直ぐ進み橋を渡れば柳谷〜角石原を経て銅山越

今日は兜岩〜西赤石山〜銅山越〜角石原と周回して来よう

神戸から来られたというご夫妻と一緒に、変電所前の坂道から登山道に入って行く

急坂をジグザグ頑張り、対岸に赤い屋根の銅山峰ヒュッテが見え出すと間もなく平坦道になる

6時35分 上部鉄道駅舎・一本松停車場跡、左、石ヶ山丈を経て種子川(たねがわ)、右、銅山峰への標識が立つ

「此処からは昔鉄道が走っていた道ですから、暫くは快適な平坦道ですよ」と、小休止

七釜谷に架かる鉄橋                 鉄道跡の苔むした石垣

石ヶ山丈〜角石原間、5532mを走る上部鉄道は、日本最初の山岳鉱山鉄道で

当時は、ドイツ、クラウス社製造の機関車がモクモクと煙を吐いて走り、山中に汽笛が鳴り響いていたそうだ

(上部鉄道を走っていた別子1号機関車は、現在別子銅山記念館が管理し大山積神社境内にある)

7時 分岐(左・兜岩、直進・銅山峰ヒュッテ) 神戸の方と地図を見ながら15分ほど休憩

重い腰を上げ、いきなりの急坂を登って行く

シロモジの淡い緑に元気を貰って植林帯を頑張るが、背中は汗びっしょり

立ち休みしながらカラマツ林の新緑を眺めていると、唐谷川から吹き上がってくる風が心地よい

右に蜜洞岩が見え出し、スズタケ道を過ぎて兜岩が近付いて来たら真上から話し声が聞こえて来た

8時15分 兜岩、既に2人の写真屋さんが構えている

曇りの予報だったけど、日差しもあり西の方には青空〜

何時もの様にどっしりと座っている笹ヶ峰、瓶ヶ森、石鎚山の御三家

10時頃になると北斜面に日が当たり出しピンクが映えると言いながら、お二人は時間を持て余している様だ

お腹も空いたので、此処でブランチしながら暫く待ってみようか

朝の日差しを受けて黄色く輝く若葉の向こうに、先週歩いた物住ノ頭、前赤石山が連なる

微妙に異なる柔らかな色あいがうまく折り重なり、花にも増して美しい新緑

兜岩の北の端へ行ってみたりあちらこちらウロウロしても、狭い兜岩ではそんなに時間は経たない

黄緑色の若葉とピンク色のアケボノ、組み合わせはまさに絶品で見飽きることは無いが

やっぱり10時まで待つのはしんどい、写真屋さんの根気には脱帽です

9時15分 兜岩を後にする 西赤石山頂上はすぐ目の前

頂上への急坂途中、ちょっと右にそれて笹薮の中へ、此処が噂の蜜洞岩なのか

先週、おじょもさんがあの突先に立っていたけど・・・どうしようか?ちょっと微妙な判断

明日はどうしても外せない用事があるし、落ちて怪我でもしたら大変(怪我では済まないかも)

やっぱり止めておこう、北には先程迄時間を持て余していた兜岩

9時55分 西赤石山頂上

先週は、蕾にあまり勢いが感じられず、咲くのかなと心配だったアケボノツツジが満開、良かった〜

それにしても、風が強くて帽子が飛ばされそう

ウワー咲いている! 未だだろうなと思っていた山頂のツガザクラが咲き始めている、可愛い〜♪

10時05分 山頂より下山開始

振り返れば、萌え出した西赤石山が色とりどりに装う

日浦谷には、一際目を引くカラマツ林の新緑   真っ白いオオカメノキがよく目立つ

偽ピークから山頂を振り返る

ちょっとピンク色が少ないが、満開のアケボノツツジに埋め尽くされた壮観な西赤石山の姿は、

石鎚山・天狗岳北面の紅葉とともに四国を代表する山岳風景だ

鮮やかな色のアケボノツツジが満開〜

綺麗だけど花芽が少ない、多い時には後ろの頂上が隠れる程、枝先までびっしり花芽を付ける

何時もの「窓」より、北斜面を覗き込む

遠くに見える石ヶ山丈、先々週、先週はピンクに染まっていたけど今はすっかり緑立つ姿だ

見下ろせば、柔らかい新緑がアケボノを急かすように谷を駆け上がって来ている

新緑前線は頂上稜線迄もう少し、今年はピンクの咲き上がりが遅かったので、イライラしただろうな

天気予報では、今夜から新緑の木々に青梅雨が降り注ぐ

アケボノツツジ人気に押されて損しているミツバツツジだけど、どの木も沢山鮮やかな花を咲かせている

もうすっかり葉桜のイシヅチザクラ、よく見れば小さな小さなサクランボ

西赤石山のサクラも主役交代、ツガザクラさ〜ん 出番で〜す

登山道沿いはカラフルな新緑に包まれている 緑というより赤っぽい葉が多い、初夏の色満載だ

南東には大田尾越を挟んで、左・東光森山、右・大座礼山が尖がり頭を競い合う

今日は天気の変わり目、雲にも隙間が無くなってきた 明日の天気を見越してか沢山の人が上がって来る

その中に、ぴんぼけぎゃらりーさん 「お久し振りです」

このあと、まだ本降りには少し時間があるだろうと山頂までピストンされたそうだ

ミツバツツジに彩られた緑のトンネル、正面は三ツ森山

緑の間に東山が見えて来た、奥は西山  東山手前のコルにヒュッテ近道がある 

東山周辺では斜面を彩るツガザクラ、もう少しで白い絨毯が敷き詰められそうだ

「ヒカゲ、アケボノ、ミツバの次は私の番よ」と小さなコメツツジが側で出番を待っている

日本南限のツガザクラ、ここから南にツガザクラはありません

濃い緑に浮き上がる釣鐘状の白い花、うつむきかげんがお淑やかで可愛い

11時20分 銅山越(標高約1294m)

此処は嶺南・別子山と嶺北・新居浜を繋ぐ峠で、新居浜より見た姿から古くは「船窪」と呼ばれていた

当時は仲持ちさんや道行く人を、今は登山者を見守る峰地蔵が建つ

    尾根を吹き抜ける強風の中、ツガザクラ散策していると西山途中に真新しい銅山峰の標柱

牛車道の方へも足を延ばして、もう少しゆっくりしたかったけど、あまりに風が強いので引き返す事に

鉄塔付近で団体さんが休憩中、それにしても大勢の方たちだなぁと思いながら横を通り過ぎたが

何と、くろもじさんが樹木の説明をしながら久し振りの銅山峰だったなんて、逢えずに残念!

木々を見る眼がロマン溢れるくろもじさん、どんな風に説明していたんだろう?

「オトコヨウゾメ、この木のように男はだまって 少ない花を さりげなく 咲かすのです」・・・聞きたかったなぁ

11時50分 峰地蔵の横から、緑の中に吸い込まれるように下って行く

道沿いの樹木には名札が掛けられているけれど、ミツバツツジにも沢山種類があるんだ 

12時10分 上部鉄道発着駅の角石原着、ヒカゲツツの群落は完全に終わり、緑一色

緑に包まれた銅山峰ヒュッテ前で、のんびりコーヒータイム

ヒュッテの庭ではマイヅルソウやアカモノが、ポツポツと咲き出していた、角石原は、もう直ぐ花盛り〜♪

昔、銅山イチゴと呼ばれていたアカモノ、果実酒にしたら美味しいそうだ、夏に少し頂いて作ってみようかな

それにしても、もう少し可愛い名前を付けて上げたら良かったのに・・・

12時35分 ヒュッテを出発

   角石原と別子東延谷を結ぶトンネル・第一通洞北口(標高1100m)    水場に咲くシコクカッコウソウ

コンロンソウの白い花が道いっぱいに溢れている    柔らかい緑に包まれた上柳谷を緩やかに下って行く

昭和48年、35年間の歴史を閉じた第三通洞(標高744m)

当時は、東平〜日浦、約4kmをおよそ30分で走る「かご電車」が

新居浜と別子山を結ぶ唯一の交通機関として、一般にも利用されていた

1時25分 駐車場に帰って来た、朝ガランとしていた駐車場は満車状態

あれ、先々週乗せていただいたペーコさんの車も停まっている

先週に続いて兜岩〜西赤石山を周回されたそうだけど、やっぱりアケボノとツガザクラが気になったのですか?

銅山の里駐車場から西赤石山を見上げると、薄っすらピンク色

以前の山行記録(2001年5月20日)を見ると、アケボノツツジに囲まれ大歓声を上げながら稜線を歩き

興奮冷めやらぬまま東平から眺めると、山全体がピンクに染まり今にも燃え上がりそうだと記している

アケボノ大爆発は5年〜7年に一度とは言うものの、天候不順の影響もあるのだろう

最近、段々花が少なくなって来たのか、そういう光景にはあまり出会わなくなった

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