2010年07月10日 ”東赤石山”
四国が誇る花の百名山・東赤石山の天女・妖精・乙女を尋ねて
瀬場登山口〜一本橋〜直登ルート〜東赤石山〜八巻山〜赤石山荘〜 |
瀬場谷ルート〜一本橋〜瀬場登山口 (8時間20分) |
梅雨に咲く「白い天女花・オオヤマレンゲ」と「赤い妖精・タカネバラ」
お天気と相談しながらなので、なかなかグットタイミングには出会えない
2日前に登られたギッチャンから頂いた可愛いタカネバラの写真を見ながら、ソワソワ
週間予報に晴れマークは一つ、今日を措いてはと急遽出かける事に
そろそろ、天狗ノ庭の可憐な乙女も咲き出しているかもしれない
7時15分 瀬場登山口を出発 4組のグループがほぼ同時に出発された
中には三原から3時間かけて来られたという4人のグループも
足慣らしにはちょっときついジグザグ坂を20分弱で、筏津からの登山道と合わさる豊後に着く
豊後からは緩やかな勾配の道を支谷を拾いながら瀬場谷に沿って上って行く
滝の音が聞こえ出し急坂を一登りで絶壁の上に立つ、谷の対面には八間滝が豪快に流れ落ちている
ちょっと頼りない木橋をチェーンをしっかり握って慎重に通過する
8時05分 一本橋 咲き始めたヤマアジサイの癒しのブルーが眼に優しい
長い木橋を渡れば直登ルート(右)と、瀬場谷ルート(左)の分岐 今日は右を上り左を下りて来る
植林の中の急坂を頑張り、自然林の中の横駆道を詰めると滝に出会う
滝の白い簾を借景に、ヤマツツジの紅色が鮮やかだ
8時30分 シコクトリアシショウマが水面に揺れる渡渉点、ヤマアジサイのピンク色も可愛い
先ほど追い越していかれたご夫婦の方、ひょっとしたらと声をかけてみると
やっぱり、むらくもさんとピオーネさん 「お久し振りです 昨年の筒上山ではお世話になりました」
暫しお話をし、ご一緒させて頂くことに
左岸に渡り、瀬音を聞きながら植林の中の単調な道を上がって行く
谷も小さくなり最後の沢を渡れば、赤石山名由来の赤褐色の橄欖岩が露出した道になる
辺りは緑の空気が流れる自然林、雰囲気は好いがなにせ蒸し暑くて汗が吹き出る
期待していたタカネバラは、咲き残りがパラパラあるけれど、この辺りはほぼ終わり
急登途中で小休止し、水分とエネルギー補給
5月15日に此処を歩いたときはカモシカの様に飛び跳ねて上がったんだけどなぁ
(何時もの事ですが、かなりオーバーな表現です)
たかが花を見るのに、なしてこげなしんどい目をせんといかんがぜよと
吹き出る汗を拭いながら、心の中でブツブツ
10時10分 やっとトラバース道分岐、此処は左へ 右は権現越へと続いている
トラバース道に咲くイヨノミツバイワガサ 5分弱で叉分岐 此処は右へ 真っ直ぐ進めば赤石山荘
赤石越で、土居河叉からのコースと合流して右へ山頂を目指す(左は八巻山)
山頂手前で赤い妖精のお出迎え、終わりかけてはいるけれど少し離れてみれば充分可愛い〜♪
あれー、見覚えのあるオレンジのTシャツは鬼手仏心さん 「お久し振りです」
「はるちゃん 楠さん しまなみ隊のみなさん お久し振りです」
お逢いする度、お若くなられていますね〜
五良津林道が登山口まで復旧し、土居河叉から登って来られたそうだ
暫く談笑し、足取りも軽く八巻山に向かわれる皆さんを見送る
10時50分 東赤石山頂上(1707m)
頂上でのんびりしていると後ろから突然犬が現れる もービックリ、熊かと思ったわ
これから後、主役になるHANAちゃんです
続いてご主人が現れる むらくもさんの山友つむじかぜさんだ
むらくもさんのブログを見せて頂いていたが、歩きが半端じゃ無い
今日は、瀬場から頂上付近まで藪道を直登して来たそうだけど・・・そんな道、あるの!?
稜線の維持員席で得意げに黄色い花を咲かせているのはイワキンバイ
名前の通り岩場が好きなのか、自己PRの上手い花だ
先行して岩尾根を進む皆さんをズーム、岩棚からはるちゃんの檄が飛ぶ(様に見えます)
頂上を後にして八巻山に向かう
稜線を爽やかな風が吹き抜ける、先程の直登ルート核心部のあの蒸し暑さは何だったんだろう
しんどい思いをしても、この爽やかさがあるから山は止められない
あら、もうタカネマツムシソウが咲き出している〜♪
モアイさんの頭に上がれと言われても・・・髪の毛でもあれば掴んで上がるんだけど、ツルッと滑りそうだわ
八巻山手前で、グランパが昨年末寒風山バリエーションルートでお世話になった与力さんに再会
で、同行の方はひょっとして? 「紫雲さん、与力さん 初めまして 」と言っても、なんだか初対面の気がしません
これから権現越へ向かわれる所を、話し込んでしまいお引止めして済みません
並んで立つと足の長さが全然違います、小さいのが余計に目立ちますねぇ
ダンディー紫雲さん、イケメン与力さん 叉何処かでお会い出来るのを楽しみにしています
12時 八巻山頂上(1698m)
修験犬(こんな言葉があるかどうか知りませんが)の様に精悍な姿のHANAちゃん
「山に連れて行って貰っていいね 藪も好きなの?」 首を縦に振りません
ご主人曰く 藪は好きく無いらしい そりゃそうよ HANAちゃんは雌、10歳
10歳と言えばヒト年齢で還暦かな、そろそろ老化が気になる歳よ それに藪はお肌に悪いよねぇ
八巻山より、北面にガス湧く東赤石山を望む
コルに向かって下りて行く 西は石室越へと続く稜線 まるで後立山連峰不帰嶮みたい
不帰嶮かぁ・・・・歩いてみたいなぁ
お知り合いの方とすれ違い、話するむらくもさんとピオーネさん
おかめ岩が見えて来た 爽やかな風に吹かれながら、コルで小休止
沢山の花に囲まれ嬉しそうなHANAちゃん
HANAちゃんを見ていたら、我が家の愛犬つんくを見ているようで懐かしい
毛色は違うけど、顔や姿かたちがよく似ている
小さい頃から山が好きで、一緒に赤石も縦走したなぁ
宴会を始めた皆さんより一足お先に、赤石山荘へ下りて行く
この辺りは風衝帯、風を除けて岩場の隙間に根を張るコメツツジ
八巻山の岩魁を背にスリムなシコクギボウシ 咲き始めたばかりで一際濃い青紫がよく目立っている
葉が人参の葉っぱそっくりのウバタケニンジン
ロックガーデンを、花に呼ばれてあちらこちらと飛び回っていたら
お花畑の中に現れたのは、あれー、ペーコさん その節はお世話になりました
赤石山系のオーソリティー・ペーコさんも権現越へ向かわれるそうだ
珍しい褐色の花を咲かせるホソバシュロソウ
山荘前でオニヤンマ(?)がお出迎え、早々と出て来てくれたお陰で虫に煩わされなくなりました
12時40分 赤石山荘に下りて来ると、先ほど山頂でお会いした佐々連さんが休まれていた
はるちゃんたちと八巻山のコルで別れて石室越まで行かれたとか
昭和54年に閉山した佐々連鉱山(四国中央市)に郷愁を感じられるそうだ
咲いていました天女花〜♪ 殆ど終わりかけてはいたけれど、未だ蕾が2つ
シモツケが咲き出すと、登山道が何となく華やいで来る
佐々連さんと話に花を咲かせていたら、ピオーネさんが、続いてむらくもさんとつむじかぜさん
そしてHANAちゃんが下りて来て、一段と賑やかになる
1時20分 ヨッコラショと重い腰を上げ 「そろそろ下りようか」
かろうじて花弁をつけているタカネバラやアマドコロが見送ってくれる
花散策をしながらのんびりと・・・でも、色んな花に呼び止められなかなか下りられそうにない
見落としてしまいそうな、小さいヤマトキソウ シラヒゲソウの出番はもう少し先、一ヶ月後くらいかな
「こっちにも、咲いているよ〜」 話の花の次は、天狗ノ庭の花に夢中です
咲き始めた乙女にも出会って満足満足 八巻さ〜ん、また来るからね〜
高山植物で一番初めに覚えたのが、オトメシャジンとシコクイチゲ
BSで放送された「花の百名山」の映像が今でも思い浮かぶ、それほど強烈な印象だった
この清楚なオトメシャジンが東赤石の夏を代表する花だと思っている
下り始めたら速い事、速い事、つむじかぜさんを始めみんなあっという間に居なくなる
速きことかぜの如し、ああそれでHNがつむじかぜなんだ
2時15分 二本橋の水場でのんびり
暑い時は水辺が何よりの贅沢、HANAちゃんを囲んで瀬場谷に笑い声が響く
何時までもHANAちゃんと遊んでいたいけど、そうもいかず
足場の悪い瀬場谷を下りやっと一本橋、でも通過、八間滝を過ぎ豊後まで来るとやれやれ
3時35分 汗びっしょりになって瀬場登山口に着きました
必死に歩いたけれど、とても皆さんに追い付けません、度々待って貰って済みません
床鍋へ下りられたペーコさんもほぼ同時に瀬場に到着でした
夏の花々が咲き出し「花の百名山」の本領を発揮し始めた東赤石
花もいっぱい、人もいっぱい、たくさんの嬉しい出逢いがありました
皆さん、お世話になりました