2010年08月28日  ”伯耆大山”

弥山で秋風に吹かれ、大山北壁展望の寂静山、豪円山へ

トラックログはイメージ図です
「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。」(承認番号 平18総使、第582号)

 
駐車場(5:20)〜六合目避難小屋(6:45)〜(7:50)弥山(8:30)〜石室(8:45)〜行者コース〜
元谷小屋(10:10)〜寂静山(10:50)〜豪円山(11:30)〜駐車場(12:05)   (6時間45分)

 

間もなく9月だというのに毎日猛暑日、熱帯夜が続いている

歳とともに残暑が堪えて来るようになった、こういう時は爽やかな風に吹かれるのが一番

今日は南から湿った空気が流れてくる気圧配置、四国の山は降られそう

で、比較的天気が好さそうな大山でのんびり秋を探してみました

5時20分 夜が明け始めた駐車場を出発

もう少し涼しいのかと思っていたが結構気温が高い、歩き始めてすぐに汗が出る

何時もながら、階段は歩幅が合わないのでしんどいなぁ

1時間ちょっとで「山の神さん」の祠が祀られている五合目

ここには以前遥拝所があり、登山者が日の出を拝んで、登山の安全を祈願していたそうだ

6時45分 六合目避難小屋 小休止

七合目辺りから何人か下りて来る人にすれ違う、御来光登山の人たちだ

「御来光どうでしたか?」 「見えましたよ〜♪」 御来光、見たいなぁ

一度は雨で断念、数年前に登った時は曇、今度は絶対御来光だわ

もう少し時間が早ければ、もっと大きな影大山(写真右)が見えたんだけどな 残念 

潅木帯を抜けると猛烈な風、急に寒くなったので長袖を羽織る

白い小さな花が米粒を思わせることから名づけられたキュウシュウコゴメグサ

それにしても今日は空気が澄んでいる 海岸沿いの国道を走る車がよく見える

はるか沖を見れば、あっ隠岐だ! 大きな島は島後(どうご)、写真には写っていないが左には島前(どうぜん)

八合目からは緩やかな木道が続く、何度も振り返り展望を楽しみながら上って行く

アキノキリンソウと咲き残りのシコクフウロ 、シモツケソウ等、夏の花はほぼ終わり

木道側にサラシナショウマの群生

別山の向こう大山寺集落を挟んで、この後歩く予定の寂静山、豪円山が見える

7時50分 弥山頂上 南から雲が押し寄せ南壁に当たり砕け散っている

もう少し風が弱ければ主稜線の鞍部を滝のように雲が流れていくんだろうが、そうそう思う様にはなりません

それより秋の爽やかな風どころか、とにかく寒い!、40分程辛抱して剣ガ峰が顔を出したのはほんの一瞬

見上げれば抜けるような青空に絹の様な雲、日本の秋は空から降りて来る

8時30分 下山開始  米子市街、弓ヶ浜、島根半島がずーと視界の中心を占める大パノラマが広がる

避難小屋の下で、上って来た道と分かれ分岐を左へ、

国の特別天然記念物に指定されている「ダイセンキャラボクの純林」の中につけられた木道を下る

雌雄があるキャラボクの雌株は、9月頃濃緑の中に真っ赤な実をつけるそうだ

何処かに気の早い実は居ないかなと探してみたが、もう少し先のようだ

8時45分 大正10年に造られた石室、後方には「弥山禅定」が行われた地蔵ケ池と梵字ケ池がある

緩やかな斜面を台風並みの強風が吹き抜ける、風に煽られよろけながら登り返して分岐

9時20分 六合目避難小屋、沢山の人が休んでいる 上りの人たちだ

夏休み最後の週末、天気も好いので家族連れが多い

山頂では寒くて食べられなかったけれど、凍らせた巨峰が美味しい

ベンチに腰掛休んでいると、ガスに覆われていた主稜線が綺麗に見え出した

五合目手前で夏山登山道と分かれ行者コースへ、緑間に三鈷峰が見え隠れする

ブナだらけの大山登山道の中でも、この辺りが私的には一番お気に入りのエリア

天然ダムも、さすがにこの猛暑と少雨で心なしか葉っぱに勢いが無い、ブナも暑いんだろうなぁ

10時10分 元谷小屋まで下りて来た 小屋は深い緑の中

北壁に圧倒されながら元谷の河原を横切り、元谷大堰堤からは治山林道を歩く

二俣から下宝珠越への登山道を横切り、大神山神社奥宮を左下に見て暫くすると寂静山への標識

標識に従い、中国自然歩道を下って行く

何度か林道を横切り、少し登り返せば寂静山(じゃくじょうやま、872m)

ここは大山北壁の展望台、南を望めば扇を広げた様な大山が迫って来る

大山寺の開基、金蓮上人が寂静されたという伝説の山で, 頂上には金蓮塔が立つ

寂静山から林道まで引き返し、中の原を目指してドンドン下って行くと前方に豪円山が見えて来た

11時05分 熱気がムンムンする県道30号・赤碕大山線に出る

豪円山に向かう前に、先ずは大山「山の家」でソフトクリームタイム

店の前のベンチに座って、太陽が降り注ぐ豪円山を眺めていると

折角の大山ビユーポイントとは言え、この暑さではとても行く気になれない、「パ〜ス」

で、のんびり涼んでいる間にグランパが一走り、太陽がギラギラ照りつける舗装路を登って行く

坂道の途中から眺める中ノ原と上ノ原のスキー場、緑が一際鮮やか

道沿いにはススキが花穂を出し 暑い暑いと言っていても季節は確実に秋に向かっている

豪円山ジャンプ台最上部より見下ろす、こんな所を滑るの? 怖っ!

11時30分 豪円山(891,5m)頂上、米子方面に睨みを効かす大山寺中興の祖・豪円僧正の石像が立つ

米子城主と領地を争っていた豪円は、米子城を見下ろす所に葬るようにと遺言

元々は呼瀧山と呼ばれていたこの山が墓所となってから、豪円山と呼ばれるようになったと伝えられている

死して尚恨みを残すなんて、ちょっと生臭い話だけど、昔は僧侶も武士と同じように一国一城の主だったんだろう

暫くそんな物思いに耽っていると、我が家の主は、「暑い暑い」と言いながら、汗びっしょりになって大山「山の家」まで戻って来た

小休止後、駐車場に向かって歩き出す

道沿いに鳥取県「県民の建物100選大山寺宿坊」の標柱が立っていたが 

この大きな木造建物が100選に入っている「理観院」かな?

12時05分 大山寺表参道に出て少し上り、大山寺橋を渡り駐車場に帰って来た

暑かったり、寒かったりと目まぐるしい変化に戸惑いながらも

秋の気配を感じつつ、まだまだ緑多い6時間45分の大山周回でした

まだ時間も早いことだし、もう少し秋を探してみようか

沢山の家族連れが秋を楽しんでいる枡水原に車を停め、高原散歩

マツムシソウやヤマハハコは終盤

秋の花・吾亦紅や萩が風に煽られ揺れている、日差しは強いが吹き抜ける風は心地良い

江府町御机から眺める定番の風景 もう少しで頭を垂れる稲穂のむこうには雄大な大山南壁

ススキ越しに端正な姿の烏ヶ山 秋の気配を最初に感じるのは、ススキが風に揺れる風景かもしれない

白樺の丘から蒜山三座と、蒜山IC近くの蕎麦畑、今度は新蕎麦の時期に来たいわ〜

休暇村蒜山高原で「高原ランチバイキング」を食べ

たおやかな蒜山三座を眺めながらのんびり湯に浸かったまではよかったが

道の駅「風の家」で、蒜山大根を箱いっぱいお土産に買って帰ろうと思ったのに

暑さで品薄だとか、残っていたのは細い大根が数本、あらら残念!

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