2010年10月16日 ”チチ山〜笹ヶ峰”
錦秋体感、もみじのふるさともみじ谷から、帯紅葉に彩られたチチ山〜笹ヶ峰周回
GPSによるトラックログ(カシミールソフト使用) |
登山口〜宿〜西山越〜丸山荘〜もみじ谷〜チチ山〜笹ヶ峰〜丸山荘〜宿〜登山口 |
(6時間50分) |
10月も中旬になると、東予地方の各地から祭り太鼓の音が聞こえて来る
今日は、新居浜太鼓祭り上部地区統一かきくらべと西条秋祭り加茂川川入りが行われる
祭りも気になるが、山の方がもっと気になる 今日は先週の石鎚山に続き笹ヶ峰を歩いてみよう
母なる山笹ヶ峰が、チチ山と共に艶やかな姿で迎えてくれるでしょうか?
登山口には2台の車が停まっている、あれ何処かで見た事あるような?
準備して、7時出発、40分で宿(しゅく)着
今日は西山越経由で歩いてみよう 宿から左に入って行くと、桧に絡まる蔦が綺麗に紅葉している
20分ほどで西山越、ここは右へ、大生院から黒森山、沓掛山を越えて笹ヶ峰へ続くこの道は旧表参道
カラマツ林も黄金色に色付き始めている
緩やかな道沿いに薄っすら黄葉した大ブナが立つ、未だちょっと暗いな、帰りにもう一度寄ってみよう
シロモジやカエデのトンネル道を抜けると、目の前に笹ヶ峰がドーンと現れる いい色に染まって、綺麗〜♪
8時20分、宿からの直登の道に合わさった所が丸山荘、暫く休んでいると話し声が近付いて来る
あれー!ろくべえさん、かおさん、お久し振りです、昨年の筒上山以来ですね〜
見た事ある車が登山口に停まっていたので、もしやと思ったのですが、やっぱりそうだったんですね
ご一緒の方、何処かで?・・・お話していたら、今年の7月に三嶺でお逢いしていました
その時は思い出せなかったのですが
6年前にも剣山でお逢いした、「秘境という名の山村から」の管理人・M.iyaさんでした
詩人・ろくべえさん、かおさんご夫妻は、祖谷の魅力を「つらつら山」に紹介されているそうだ
帰宅して、早速見せて頂きました
山荘横からもみじ谷コースに入って行く、尾根を越え急斜面をトラバースしてもみじ谷へ向かう
西にどっしり構えるのは四国の重鎮・石鎚山、北には沓掛山
まだ陽が当たらないトラバース道は冷え込み、ちょっと手が冷たい
傾斜が緩くなり、「もみじ谷の御塔石」(勝手にそう呼んでます)の基部を過ぎればチチ山のコルは近い
コルまでは、苔むす岩場に根を張るオオイタヤメイゲツの巨木が迎えてくれる
「笹ヶ峰のモミジはもみじ谷から」 全体的には見頃を少し過ぎた感じだけど、青空を背に鮮やかな紅葉が素敵〜
コルに出て縦走路を左へ、まずはチチ山を目指す
縦走路から別れ稜線を辿る、振り返れば大きな大きな笹ヶ峰
周りは紅葉だらけ 朝日に輝く木々が眩しい 初夏に目を楽しませてくれたミツバツツジはどれかな?
笹ヶ峰の頂上に石鎚山の頭が僅かに覗き始めたら、チチ山は直ぐそこ
9時40分 チチ山頂上 赤石山系もくっきり、手が届きそうなくらい近くに見える
祠の周りのコメツツジは色に勢いが無いけれど、これから真っ赤になるのだろうか?
リンゴを食べながらのんびり展望を楽しむ 遠くには剣山系が雲の上に浮かんでいる、
冠山の右奥に稲叢山 チチ山の別れまでの北斜面は紅葉、南斜面は緑の笹原と対照的だ
9時55分 チチ山出発、笹の急斜面を下って行く
此処は何処? 私は誰? 紅葉渦巻く輪の中で暫し我を忘れ立ち尽くす
行く手を見れば、緑の笹斜面を赤い帯が、まるで火砕流のように谷に向かって流れ落ちている
縦走路までは直滑降、早い早い、あっという間に下りて来た
それにしても笹ヶ峰は何処から見てもどっしりとしていて、優しい山容だ
石鎚山のは岩稜に映える男性的な紅葉だが、笹ヶ峰は笹原に浮き上がる淑やかで女性的な紅葉だ
どちらが綺麗かって? そりゃぁ好き好きです
縦走路は、笹が踏み倒されて寝ていたり、石が隠れていたりで、滑ったりつまずいたり結構歩き難い
笹ヶ峰方面からの単独行の男性に会う、桑瀬峠から平家平までピストンだそうだ 信じられん!
カエデもカラフル 笹ヶ峰をバックに鮮やかな紅葉
こちらはお淑やかな黄葉 里の太鼓台の飾りに負けず劣らず華麗だ
チチ山のコル手前で、寒風山から縦走して来られた単独行の方と暫し談笑
早朝の寒風山はガスが沸き上がり、いい雰囲気だったそうだ
コルからはシコクシラベの林を抜け緩やかに登って行く
快適な笹原を頂上に向かう、高度を上げるに連れて大展望が広がって来る
笹ヶ峰、瓶ヶ森、石鎚山の石鎚山系三兄弟が仲良く並ぶ
あれー!ストーンリバーさん、やっぱり逢えましたね〜 まるで約束してたみたい
今日は、絶対もみじ谷だと思っていました 桑瀬峠から寒風山、笹ヶ峰を越えてもみじ谷まで足を延ばすそうだ
11時05分 笹ヶ峰頂上 次々と登山者が到着する
先に着いていたM.iyaさん、ろくべえさん、かおさんと話に華を咲かせながら大展望を満喫する
11時50分 食後、みなさんより一足先に下山開始
寒風山方面への縦走路のあまりに見事な紅葉に誘われて歩いて行きたい気持ちに駆られたけど
そうもいかず、ちょっと覗いただけで、笹原を丸山荘へと下って行く
良かった!6月には枯れそうだった笹が登山道を隠すほどに茂り、緑が復活している
でも、所々萱が伸びて来ているのがなにやら気になる、いつものお気に入りのポイントで一枚
真下には、桧林に囲まれた丸山荘の赤い屋根、直ぐそばには名前通り真ん丸い丸山
沓掛山の背後には新居浜、西条の街、そして瀬戸内海が光っている
花火の音が風に乗って聞こえて来る、新居浜、西条の街は秋祭りの真っ最中
金糸銀糸で飾られただんじり、太鼓台が豪華絢爛、勇壮華麗に舞っている事だろう
高度を下げ、樹林帯に入ると一際鮮やかなカエデが目を引く
山は錦秋、里も錦秋、「日本の秋」って本当にいいですねぇ
12時30分 丸山荘 暫く休んでから、旧表参道をもう一度大ブナの所まで下る
もう充分陽が差し込み明るいだろうと思ったが、朝とそんなに変わらないかも
そのまま西山越を経て宿へ下った方が早いのだろうけど、直登道沿いのブナ林も気にかかる
再び丸山荘に戻って小休止
1時、山荘から緩やかに下って行くと、ブナの巨木が現れる こちらはまだ色付き始めたばかり
危なっかしい木橋を渡れば目の前が宿、宿からは朝歩いた道をドンドン下って行く
展望の少ない道だけど、僅かに樹間から彩られた笹斜面が覗く
「今年の紅葉、満足でしたか? また来年も待っているよ」と、母なる山が見送ってくれているようだ
1時50分 駐車場着 10台(下の駐車場には5台)停まっていた
気温の高い日が続いていたので色付き具合が心配だったが、今日は想像以上の錦絵を見ることが出来た
「四国の山の紅葉は石鎚山だけじゃ無いよ」 そんな声が何処かから聞こえて来そうだ
秋祭りが終われば、紅葉前線も駆け足で下りて行く、来週辺りは赤石山系が見頃かな?
あー、いそがし、いそがし