2011年08月28日  ”道後山・岩桶山”

晩夏の風に吹かれ、中国山地の真ん中に横たわる花の高原ハイキング

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び
数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。」(承認番号 平18総使、第582号(ログはイメージです)

 

月見ヶ丘駐車場(9:00)〜(9:25)岩桶山分岐〜(9:40)両国牧場〜(10:05)道後山(10:20)

〜(10:40)岩桶山(11:00)〜(11:30)月見ヶ丘駐車場                2時間30分

盆明け頃、気温も下がり秋の気配が感じられたのも束の間、またまた厳しい残暑が戻って来た

こんな時はやっぱり山に逃げるのが一番 高原ハイクで秋を探してみよう

今日は「円丘の頂稜部をもつ高原状のなだらかな花の山」、道後山・岩桶山を歩きます

以前、遅い時間に登山口までは来たものの天気が悪く登山は諦め、麓でりんご狩りをしたのが懐かしい

国道183から分かれ、ススキが靡くスキー場の中、登山口の月見ヶ丘を目指しドンドン高度を上げる

もっと賑わっているかと思ったけど、駐車場に停められている車は3台

9時丁度 月見ヶ丘駐車場((1075m)を出発 濃いピンクのミヤマママコナが一面に咲き乱れている

トイレの側から広い道を少し歩くとキャンプ場、あれれ行き止まり?

キャンプ場手前の草叢に立つ「道後山」の指標に従い、ドキドキしながら下草の茂った道を進むと、再び広い道

なぁ〜んだ、最初からこちらの道を歩いて来ればば良かったんだ

(駐車場近くに立つ「道後山遊歩道案内図」表示板の左側が登山口でした)

車も走れそうな真っ直ぐな作業道を奥へと進むと、何時の間にか登山道になる

よく整備された階段状の道を緩やかに登って行くと、ブナの大木が「ようこそ」と迎えてくれる

登山口から20分ほどで東屋のある展望所、雲湧く比婆山連峰がなだらかに続く

眼下に登山口の駐車場が見える、少し車が増えているようだ

緑の中に一際鮮やかなオレンジ色のフシグロセンノウ

展望所の直ぐ上が分岐、左へ進めば岩桶山 岩桶山は帰りにお邪魔することにして

分岐を右にとり、アップダウンの無い岩桶山中腹を巻いて行く

斜面一面に咲いているのは、キバナアオギリ

「おはよう」と元気の良いツルリンドウ

自然林の中の快適なトラバース道を進む 後2ヶ月もすれば紅葉が綺麗だろうな

15分程トラバース道を歩くと、岩桶山と道後山との縦走路に出会う

この辺りは両国牧場跡 その昔は、広々とした草原に沢山の牛が放牧されていたのだろう

登山道沿いに咲き乱れるタムラソウにアゲハが3頭 夢中で美味しい蜜を吸っているのか、近付いても飛び立たない

アカモノやイワカガミの花の後に交じって咲いているのは、小さなマシュマロのようなシラタマノキ

大池方面への道を右に分け道後山頂上を目指す

此処にも、あそこにも、背の高いマツムシソウ、可憐な花々に呼び止められなかなか頂上に着けないわ

所々ケルンが積まれ、明治末期に築かれた石垣跡が県境沿いに続く

ホソバノヤマハハコが方々で真っ白い群落を作っている

小さなコブを越えると、前方にお椀を伏せたような道後山が見え出した

10時05分 道後山山頂(1269m) 山名板の周りは今が盛りのホソバノヤマハハコの群落

山頂からの大展望を期待していたのに・・・大山は雲の中、あらら

青空が段々雲に覆われ出した、昼からは降るかもしれないなぁ

山頂から見下ろすと、潅木帯の中に大池が光る

名は大池だけど小さい池、何でも、砂鉄を採る為に掘られて出来たらしい

10時20分 スタイルの良い猫山を眺めながら、登って来た道を引き返す

靡くススキの向こうに、山腹のスキー場「スノーリゾート猫山」が良く目立つ

大池からの道に合わさり、石の牧柵沿いの道を岩桶山に向かう

振り返ればワレモコウの向こうに道後山 鏡に映る岩桶山?と思えるほど高さも姿もよく似ている

10時40分 両国牧場跡から一登りで岩桶山(いわひやま 1271m)

 岩桶山山頂は花の宝庫、フウロの群落や、ツリガネニンジンが目を楽しませてくれる

ネジバナのツインタワー、イヨフウロ(ビッチュウかとも思いますが、駐車場の看板の通りイヨフウロとしました)

花の写真を撮っていたらソロの男性が登って来られた、地元の方で道後山によく登られるそうだ

花の最盛期は9月中旬だとか、なだらかな岩桶山頂稜にウメバチソウやタンナトリカブトが沢山咲くらしい

道後山から北に延びる多里大山(たりおおやま)への尾根を整備したので

また登りに来て下さいと言って、道後山に向かわれた 「ありがとうございます」

11時過ぎ、キンミズヒキに見送られて下山

可憐なカワラナデシコ、でも芯は強いんです テムズの河原に金色の花を咲かせてね

清楚なシロヨメナと黄金色のアキノキリンソウが秋の気配を引き立てる

昔はウハギ(兎芽子)と呼ばれていたヨメナ、万葉集に春の若菜摘みの歌が詠まれている

春日野に 煙立つ見ゆ娘子らし 春野のうはぎ 摘みて煮らしも ( 作者不詳)

アキノキリンソウは「一枝黄花」と呼び、頭痛や喉の痛み等に効く漢方の薬草だそうだ

どちらも、見るからにほろ苦そうだ

先程の方に教えて頂いた通り、、樹林帯に入る手前の笹原にタンナトリカブトが一輪

分岐手前に千手木(せんじゅぼく、勝手に命名)、何だかダイセンキャラボクみたいだけど・・・違うよねぇ

サラシナショウマは未だ蕾、真っ白なブラシが揺れだすのは2週間後くらいかな?

車がゆったり通れそうな広い道を歩き、自然林を抜けると駐車場の広場に飛び出す

笹原では、マツムシソウやツリガネニンジン、ワレモコウが背比べ

11時30分 駐車場に帰って来ると、車がたくさん増えていた

下山中、何人かの方々とすれ違ったけれど、先程着いた車の方もザックを背負って準備中

道も整備され、短時間で山頂に立てる気軽さが人気なのだろう

駐車場から見上げる岩桶山はたおやかなカーブを描いて、どっしりと構えている

「もぎたてのりんごが食べたいな〜」と道後山りんご園に立ち寄ったら、リンゴ狩りは9月中旬からだとか、残念!

温暖化で年々収穫量が減っているそうだが、ほんのり色付き出しているツガル 「頑張って美味しくなってよ〜」

コスモスが風に揺れ、秋の気配〜と車外に出ると、痛い日差しが容赦なく照りつけ熱中症寸前

やっぱり「暑さ寒さも彼岸まで」 優しい日差しが待ち遠しい

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