2012年06月10日  天狗塚・牛ノ背周回

本当に梅雨入り? 青空の下、ミツバ咲く気高き稜線を歩く


A 駐車地点  B 登山口  C 牛ノ背三角点  D 尾根分れ  E堰堤下山口
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号



西山林道駐車地点(7:45)〜(8:00)登山口〜(8:45)1476コブ〜(9:50)天狗峠〜(10:20)天狗塚山頂(10:35)
(11:10)牛ノ背三角点(11:40)〜(12:45)尾根別れ(12:55)〜(13:45)堰堤〜(14:10)駐車地点 (6時間25分)


6月8日、西日本は一気に梅雨入 

これから当分の間鬱陶しい日が続き、週末の気圧配置にやきもきする季節の到来です

ですが・・・・・案外、梅雨入り宣言後、何日かは好天が続いたりする事がある 

 一般的には「梅雨明け10日」とは言いますが、 我が家には「梅雨入り7日」というお天気言葉もあります

早速、明日はお日様マーク♪ 久し振りに、牛の背中を歩いてみようか

コメツツジの花はまだまだだろうが、ミツバツツジは見頃みたい!



国道439号から分かれ、西山林道を上がってゆく

「こんにちは〜」と、土砂捨て場で準備されているてんきちさんに声を掛けたら

何と、駐車場で偶然一緒になったと、つるぎの昔乙女さん! 「ウワー、お久し振りで〜す」

お二人にご一緒させて貰い意気揚々と駐車場を出発 林道を15分程歩いて天狗峠登山口 

あれっ?見たことが有る車、今日は石鎚山系かなと思っていたけど・・・鉄階段を登って登山開始です



1476mのコブで小休止 もう汗びっしょり

「前に、この辺りでリスを見かけたんですよ」と、てんきちさんに教えて貰った場所は今日はもぬけの殻

そういえば、可愛いリスの写真を掲示板に貼ってくれましたよね

コブから暫くは緩やかに下って行く このまま頂上に着けたらいいのに 「あっ、ギンリョウソウ」 面白い花ですねぇ

カエデやダケカンバの巨木が並ぶ鞍部からは、やや勾配がきつくなって来る



「梅雨入り7日」、我が家のお天気言葉通り、青い空から降り注ぐグリーンシャワーが心地好い

小柄なダケカンバの林を抜けると、笹原の主稜線が見え隠れし始める

見頃は過ぎているミツバツツジの向こうに、目指す天狗塚が覗く



急坂を頑張れば、天狗峠が目の前に迫り、綿菓子のような雲を掴めるほどの高さになって来た

ミツバツツジの向こうに西熊山が見え出すと、疲れもいっぺんに吹き飛ぶ



三好市の約32%の面積を占める旧東祖谷山村は、高い山々に囲まれた峻険な土地が多く日本三大秘境の一つに数えられる

伝説によれば,この地をはじめて開拓したのが恵伊羅御子と小野媼だそうだ

また、四国山中の隠れ里として妖怪伝説や平家の落人伝説も数多く残っている

天狗峠手前で振り返れば、落合集落の後ろに祖谷山系
 
「お久し振り〜」 待っていてくれたストーンリバーさんに合流して話が弾む



天空の稜線を天狗塚に向かう

笹原は春から夏へ衣替えの準備中 薄っすら緑が増して来ている



白い可憐な花を咲かせる コメツツジも蕾を蓄え、ミツバツツジと主役交代する時期を待っている

白い稜線になるのは、未だひと月近くかかるかな?

ピンク色の頬紅をさした 天狗さんも、おしゃれで可愛い〜 



頂上手前で天狗峠を振り返る 地蔵ノ頭の西面も(写真では分かり難いですが)ミツバツツジで薄っすらピンク色

笹原をよく見ると、獣道が縦横無尽に走っている 国定公園のこの辺りは動物たちの別天地なのだろう

天狗塚頂上(1812m)からは大展望〜 ヤッホー 



東には、天狗峠の向こうに貴婦人三嶺が淑やかに頭を出している

ストーンリバーさんお手製のパウンドケーキとコーヒーを頂きながら、楽しいおしゃべり

賑やかな笑い声が、光石〜西熊山〜三嶺を周回していた山友のじいじさんに聞こえたかも〜

さぁ 牛ノ背に向かって下りてゆく



ピンクに彩られた牛ノ背、ほんとに大きな、大きな牛の背中

「 牛はのろのろと歩く 牛は大地をふみしめて歩く 」

牛を好んだ光太郎が此処に立ったら、どんな言葉が飛び出してくるのだろう



鞍部までの急坂を下り、笹原の中の一本道を三角点に向かう

振り返ればピラミダルな天狗塚 梅雨に入ったというのに天狗ノ池は涸れているようだ



稜線歩きも終盤 天狗塚がドンドン遠ざかり、サーロインを過ぎると三角点が近づいて来た

時々、黄色い花や小さなヒメハギに呼び止められて楽しい道草

快適な牛の背中に乗っかって、モォ〜最高!



11時10分 牛ノ背三角点(1757m) 「お腹もペコペコ、お昼にしようや」

心地よい風が吹き抜ける素晴らしいロケーションに、会話も弾みます

次々と、やって来た登山者たちと 「こんにちは〜」 「好いお天気ですね〜」 爽やかな挨拶も楽しい



30分程の食事休憩後、確りした道を堰堤に向かって下り始める

名残惜しいけど、十字路で天狗塚ともお別れです



ミツバの群落地で一休み この辺りは丁度見頃でした

ミツバツツジの種類はどのくらいあるんだろうかと思って調べてみたら、何とびっくり!約20種類もあるそうだ

其々の特徴が詳しく記されていたけれど、読んでも???

此処は阿波の国、アワノミツバツツジに・・・ちょっと待って、剣山系だから、やっぱりツルギミツバツツジじゃないかなぁ?

参考までに、@アワノミツバツツジとAツルギミツバツツジの特徴を簡単に記しておきます

@「花期4〜5月、標高250m〜ブナ林域にかけて多く、高さは3mほど、花は紅紫色でおしべは10本、よく枝分かれし子房に腺点や長毛が混在する」

A「花期5〜6月、明るい広葉樹林帯や稜線付近に多く、高さは1〜4m、花は紅紫色でおしべは10本、若枝から葉柄に軟毛が密生し葉も厚い」



三角点を振り返る 随分下って来たなぁ

少し遅めに芽吹いたアセビの新芽が眩しいくらいに輝いている そのずーっと向こうに京柱峠が見える



国見山や中津山など西祖谷の山々を眺めながら笹原を下り、間もなく樹林帯に入る

大展望もそろそろ見納め ゆっくり、ゆっくり下りましょう



モミやブナの自然林の快適な道を行く 足下には、愛嬌をふりまく小さなタニギキョウ

大岩で小休止後、亀尻峠へと続く尾根から分かれ人工林の中を下る

植林帯の谷筋に、依然として土石流の痕が残る 元の姿に還るにはどのくらいかかるのだろう

最近は雨の降り方が異常、まるで亜熱帯の様な降り方だ 今夏は、大雨が降らなければ良いが・・・


 
フタリシズカ(5人かも)と会話するかのように、森の歌姫・キビタキの高く澄んだ囀りが響き渡る

土砂が溢れそうな堰堤を見ながら、林道に下り立つ 

林道を挟んで反対側には、真新しい砂防ダムが出来ている 完成したばかりなのか、堰堤の白さが目立つ

此処から駐車地点までは、林道を緩やかに上って行く



  緑濃い林道をのんびり歩きながら四方山話に花が咲く  あら、こんなところにサイハイラン♪

何でも、指揮官が兵を指揮する時に使う采配に似ているところから名付けられたらしい

サワギクが風に揺れ、その足元にはフタリシズカがびっしり! 林道が抜ける前はいろんな花が咲いていたんだろう

「あっ、リス!」 てんきちさんの声の方に目をやれば、可愛いリスが木の向こうに走り去る

みんなで歩けば、あっという間に駐車地点の広場に到着

な、な、なんと入口の水溜りにオタマジャクシの群れ!こんな場所で、水が干上がったらどうするの?


下山後は、お楽しみのお蕎麦 てんきちさんお薦めのぶっかけ蕎麦、美味しゅうございました

「また、お会いしたいですね〜 今度は、赤石山系かな?」と、楽しかった二次会も解散

てんきちさん つるぎの昔乙女さん ストーンリバーさん お世話になりました

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