2013年04月27日 ”西門山&稲叢山”


アケボノツツジは北へ 吉野川の流れを変える岩の山


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号



登山口(7:50)〜(8:00)三叉路〜(8:40)西門山(8:55)〜(10:00)三叉路〜(10:30)ダム湖・洞窟コース分岐
 (10:55)
稲叢山(11:40)〜(12:25)三叉路〜(12:45)登山口                    (4時間55分)


四国一の大河・吉野川は、石鎚山系瓶ヶ森で産声をあげ先ずは東に流れるが

国道194号に出会った先で、立ちはだかる大きな岩塊にぶち当たり、その向きを北に変え大きく迂回する

大河の流れを変えるほどの厳つい岩だらけの稲叢山(いなむらやま)が

この時期なんとアケボノツツジの柔らかな春色に包まれると言う

工石山が終盤を迎える頃、アケボノ前線は北へと移動し稲叢山をピンク色に染め始める



国道194から分かれ、本川揚水発電所前の一ノ谷脇の山線をドンドン高度を上げ

稲村トンネルを抜けた所が登山口 今日は一番乗りです 

ここは既に標高1350m  ということは稲叢山までの標高差は僅か150m 物足りなさをカバーする何かを探しましょう

トンネル右横から登山道に入る このコースを歩くのは、久し振り



ブナ林の中の快適な道を10分程でコルに出る まずは西門山(右)に向かう

ここからは初めての道 少々のブッシュを覚悟していたがスズタケが刈り払われ、よく踏まれた高速道路です

突然目の前に現れたアケボノの古木、蕾はまだ固い  咲いたら登山道が華やぐだろうな〜



両側から切り立った岩が迫り、まるで門のよう・・・それで「西門」って名前が付けられたのかなぁ?

な〜んて勝手な事を考えながら、 圧迫感のある大岩のガレ場を頑張る

見上げれば朝日を受けたアケボノが輝き、朝一の訪問者を出迎えてくれているようだ

何度かアップダウンを繰り返し、分岐から40分で西門山頂上(1496,7m)

周りは芽吹き待ちのブナの森  空気が清々しい



三角点の奥に佇む一際大きなブナ(3m30cm) 

日当たりも良いし此処ならブナが発芽出来るかもと、探してみたけど・・・

蝶々のような可愛い双葉は見つからない、未だ眠っているのかなぁ

コーヒータイムの後、稲叢山に向け来た道を引き返す

断崖を覗き込めば、蕾をいっぱい付けたアケボノ  一週間も経てば満開になりそう



こんな所歩いたっけ? 北側は切れ落ちているので慎重に 

絶壁が見え隠れする道を、アケボノやブナの芽吹きを眺めながら稜線を進む

ぼつぼつ登山者に会い始める、と言ってもすれ違ったのはソロの3人だけ  静かな西門山でした



登山道から少し右に逸れ展望所で小休止 北側には優しい山容の平家平

四国には平家伝説に纏わる山が多い

平家の一行が祖谷から横倉山に落ち延びる途中に滞在したという伝承から、平家平と呼ばれたとか

また これから向かう稲叢山は、平家一族とともに逃れた安徳天皇が豊饒を祈って命名したとか

四国の山には平家ロマンがいっぱいです

分岐が近付くと話し声が聞こえ出し、数人のグループの方が登って来られた 

今日は賑わっているだろうと、稲叢山を目指す   見上げればアケボノ〜♪



尾根に建つ送電鉄塔に出ると展望が開ける 稲叢山頂上は正面のピークの奥

鉄塔から少し下り、ブナに囲まれた快適なトラバース道を行く

芽吹いたばかりの緑が眩しい



トラバースが終わると、ダム湖(鉄塔巡回路)コース(左)、洞窟ダム湖コース(真ん中)に出会う 

小休止後、頂上(右)へ 歩き易い快適な尾根道が続く

南側を覗き込めば、アケボノの向こうに稲村ダム湖が光る



ロケーションが良く、満開すれば見ごたえがありそうなアケボノの古木 蕾は少な目です

稜線の南側は満開近い木があるが、北側は蕾や咲き始めが多く対照的

木の根這う急坂を頑張れば、頂上は近い

 

北には平家平から笹ヶ峰の雄大な稜線 緑色のスカートを履きすっかり春モードです

シャクナゲのトンネルを抜けると、賑やかな声が聞こえて来た

 

大岩を駆け上がれば、稲叢山頂上(1506.2m)  直ぐ南の岩場も、人がいっぱい

ところで、山に登り始めて最初に手にした本が「四国百山」(高知新聞社)

稲叢山の紹介頁の写真が強烈だった 危なげな垂直の大岩に男性が張り付いている

こんな山絶対無理と思っていたが、杞憂でした 高知新聞社さん脅さんとってくださいよ

少し下った所の岩場は、貸切〜



  特等席で稲村ダム湖を見下ろしながら、贅沢なお昼休憩でした

賑わう頂上まで引返し、再度大展望満喫

西の一番奥に石鎚山♪を見届け、さぁ、そろそろ下りようかとしていたら

食事中の方が「ゆで卵食べん、土佐ジロー(多分そう言われたと思う)美味しいき」

「ありがとうございます」と、頂いていたら「これは蕨のラッキョウ酢漬、こっちは茗荷」と、お相伴にあずかる

蕨を口に入れた途端、思わず「スッパ!」とグランパ あまりに正直すぎる表現に、みんなで大笑いでした

兎に角明るい土佐のはちきんさんグループの皆さん、元気の秘訣はラッキョウ酢にあるようです

美味しく頂いて身体がシャッキとし、元気に下山出来ました

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