2013年06月09日  ”槍ヶ峰”

三ノ沢を遡行し、イワカガミ咲き誇る槍尾根のお花畑へ



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号


文殊堂(6:55)〜(7:45)最終堰堤〜(9:15)1692P〜(9:45)キリン峠ポール〜(11:35)文殊堂  (4時間40分)


九重ICで高速に乗る 熊でも飛び出して来そうな中国道を走り、蒜山SAで仮眠

大山広域農道を走り御机へ、鍵掛峠を経て、登山口の文殊堂を目指す

曇り空だけど、鍵掛峠から眺める伯耆大山はくっきり 雨の心配は無さそうだ

大山環状道路沿いの文殊堂駐車場に車を停め、歩き始める



三ノ沢右岸〜沢床〜左岸と遡り、再度右岸に出て最終堰堤の付け根に垂らされたロープを手繰る



今日は朝から暑い 水分補給しながらケルンで小休止後、槍尾根を目指す

青空があれば申し分ないが、そんな贅沢は言ってられない

雨が降らないだけでも、有り難い事です

それにしても、ゴロゴロ沢の遡行は疲れます

麓では真夏の暑さが続いているのに、沢のあちらこちらには未だ雪が残っている



砂礫に覆われた分厚い残雪を左に見て、傾斜を増した岩屑の道を行く

ずるずる滑ってとにかく歩き難い 昨日の三俣山の黒土道より疲れます

もう汗びっしょり、三ノ沢を振り返り小休止

 
 
左側からの崩壊が進み、そのうち道が消えてしまいそう

可愛いイワカガミや鈴なりのツガザクラが現れ、眼を楽しませてくれる



最後の急坂を頑張れば槍尾根

三脚を構えたカメラマンが、斜面のツガザクラを撮っている

落石に注意しながら岩峰群の南壁側を巻く

あれ、沢を見下ろすこの場所に咲いていたダイセンオダマキ、蕾も無いけど・・・?

今日のトップバッターの方が槍尾根から下りて来られた 「綺麗ですね〜」

数年前はもっと一面にピンク色が広がって、それは見事でしたよと

年々花付きが悪くなっているのを嘆いておられたが、私的には十分満足でした



ピンクに染まる槍尾根♪

 

振り返れば、精悍な姿の烏ヶ山



ツガザクラも満開で〜す♪ 落石地帯で危険なんですが、なかなか進めません



足下に注意し痩せ尾根を進めば、槍尾根最後の1692P

ケルンの積まれた狭い頂上からは大展望〜♪  指呼の距離に神々しい剣ヶ峰が迫って来る

休んでいると、天狗ヶ峰からソロの若者がやって来た

鍵掛峠から歩き始め、振子沢を遡行してテン泊、これからキリン峠を下るとか

 ヒェー!登るのも恐そうだったあの脆い尾根を下るなんて! 「気を付けて〜」

 

爽やかな若者に続いて下り始める 痩せ尾根に立てば、コンパスの違いは歴然

恐々左の絶壁に眼を落とすと、本沢や壁沢には未だ雪が残る



浮石に乗って転ばないように、気を付けて歩を運ぶ

槍ヶ峰を巻く ちょっと躓けば、槍ヶ峰沢を何処まで転がってゆくのか?

おむすびころりんにならないよう、此処も慎重に!

 

昨秋、荒々しい東壁を眺めながら痩せ尾根の急坂を頑張り1405P(国土地理院の地図ではキリン峠)を過ぎ

標高1500mのテラスから眺めたキリン峠のポールが気になっていたのか、グランパが見に行った

ポールにタッチしたかったけど、寝不足と疲れでもうフラフラ それにお腹も空いて来た

槍尾根を歩くグランパがだんだん小さくなるのを見ながら、一人で早めのお昼にする

東壁はキリン沢まで垂直に切れ落ち、南壁も何処まで転がり落ちるか分からない

5分強でポール 直下を見下ろして、とても下りる気にはなれんかったと

下りてゆく若者を見て下手に声をかけても危ないので、気を付けてと思いながら引返したそうだ

 

尖がり小ピークを乗り越えて引返していたのに、なかなか上って来ない

不思議に思って見下ろすと、後一息の所で腰掛けて紫煙を燻らせている

煙りより、エネルギー元をお腹に入れんと力が出ないよと、イワカガミが笑っているようだ



三ノ沢を見下ろせば、お花畑を求めて登って来る登山者がぼつぼつと続く

名残惜しいけど、そろそろ下りようか



足場がしっかりしていない急坂は、登りも下りもしんどい

兎に角、石を落とさないように慎重に歩を運ぶ

傍らでダイセンクワガタが「お疲れさ〜ん」と、見送っていた


本当に「お疲れさん」の、2日間でした

ちょっとは歳を考えたらと、子どもたちの声が聞こえて来そうです

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