2013年12月23日 ”稲積山・七宝山・志保山”

潮風に吹かれ、ミカンの香り漂う宝の山を歩く


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号

P高屋神社駐車地点  A高屋神社本宮  B不老長寿の神泉  C上之山(444.2m)  D七宝山(445m)
 Eパラグライダー基地  F志保山  G清正公石碑  H佐々連さんにお会いした場所



高屋神社(8:05)〜(8:55)高屋神社本宮・稲積山〜(9:40)上之山〜(10:20)七宝山〜(10:50)志保山〜(11:30)清正公石碑
(12:25)佐々連さんに高屋神社参道入口まで送って頂く(12:35)〜(12:45)高屋神社              (4時間40分)


今冬は、雪が早く来てしかも多い どの山もアプローチと新雪ラッセルが難しそう

久しぶりに讃岐の里山を、のんびり歩いてみよう

そうそう、前々から気になっていたタ・カ・ラのお山がいいわ〜 

ところが、朝外に出るとピーカン おといこさんが霧氷で真っ白に輝いている 

おといこさんが呼んでいるけど、気持ちは里山・お宝モード ギヤの切り替えは難しい

ギヤといえば、余談ですが・・・・グランパの車が国道を走っていると突然動かなくなりました

オートマ機能がダメになったらしい 気に入っていたとはいえ、11年、18万キロもよく乗ったものだ

今度は燃費が売りのコンパクトカー まだ乗り始めたばかりだけどカタログ燃費は無理みたい



高屋神社里宮の駐車場に車を停め、準備をして出発 

犬の散歩をされている方が「此処から見る江甫草山(つくもやま153.1m)が一番綺麗んよ」と

「麹の里・室本」からせり上がるその端正な姿は有明富士と呼ばれ、山頂には九十九城跡があるそうだ

風も無く日差しが暖かい 今日はホッカイロは必要無さそう



高屋神社中宮の鳥居を過ぎ、落葉の降り積もった道をジグザグ上ってゆくと、傍らに六丁石



琴弾公園や有明浜のずっと向こうに 四国中央市の元気印・シンボルタワーが煙を吐いている

背後に今秋歩いた大森山・佐々連尾山、カガマシ山が見える それにしても我が町は、高い山が迫り窮屈そう

麓の高屋地区のビニールハウス群が光る 観音寺市街の左奥には雲辺寺山



五丁石を過ぎなだらかな道になって来ると、木の間に荘内半島が見え出した

突如目の前に天に続くかの様な高屋神社上宮の石段が現れた 一段一段登るにつれ視界が開けて来る



燧灘にぽっかり浮かぶイリコの島・伊吹島 今夏開催された「瀬戸内国際芸術祭2013」では、

人口僅か700人ほどの小さな島に37,700人もの人々が訪れた 44日間の会期も終わり今は静けさを取り戻しているだろう

石段は270段あるそうですが、登り切ると稲の神さんとして信仰を集めている稲積山(404m)

高屋神社由緒に拠れば、元々は稲積山山頂に祀られていた御祭神(瓊々杵命、保食命、咲夜比女命)を中腹の中宮へ

更には、里宮へとお遷ししたが、再び山頂に上宮本殿を造営したそうで、山名から稲積社とも呼ばれているそうだ



高屋神社上宮にお参りしてから、本殿の裏へまわり尾根道へ入ってゆく

あらま、直ぐ側を立派な車道が走ってるじゃない

大岩(磐座かも?)からの展望を楽しんで、一旦車道に出る 

道沿いに、山本有三の言葉や本居宣長の和歌を刻んだ石碑が並ぶ

「たったひとりしかない自分を たった一度しかない一生を ほんとうに生かさなかったら

 人間うまれてきたかいがないじゃないか」 
路傍の石」の言葉)



車道から分かれた所に「不老長寿の神泉 15m」の標示 不老長寿と聞いては見過ごす訳にはいきません

ネットが張られた池は青白く濁って呑めそうには無かったけど、周囲から絶え間なく滴が落ち込んでいます

こんな稜線で、不思議な事です

池を後にし、落葉が降り積もった登山道を緩やかに上ってゆくとベンチが置かれている

此処は上神社(上宮)から500m この辺り100m毎の表示板がよく目についた



上之山(高野山 444.2m) フェンスの中に大きないぼいぼのついたステンレス製の箱 何だろう、玉手箱かなぁ?

此処から右へ分かれる不動ノ滝方面も興味津々だけど、今日は稜線を北へ進む

上之山から10分ほどで、ベンチがたくさん置かれた展望所 折角だからと、お茶休憩

まるで箱庭のような景色が広がる荘内半島、その細長く突き出たゴールには、竜宮城が待っている♪



七宝山山頂(449.8m) 側の道標に、七宝山→と表示されているが? まぁここが連山の最高点ということでしょう(左写真)

右は中央、宮池登山口へ  山頂から7分程で、七宝山(445m)の標識 此方は七宝山トンネルの真上です(右写真)

そういえば国土地理院の地図には、吉津峠の北(298.6m)と不動ノ滝の北(389.8m)にも七宝山の標示がある

山名は、塩飽水軍のお宝を七か所に隠したとか、お大師さんが七つの宝を埋めたとかの伝説に由来しているそうです

そのお宝、むらくもさんのお祖父さんが掘り当て使い果たしたという話も聞こえて来て、がっかり

えっ!掘り当てたのは一ヶ所だけ  という事は、未だ六つもお宝が残っているの? ロマンですね〜



右に大麻山や我拝師山、手前のとんぎり山は懐かしい山条山

下司登山口への道標を過ぎ、急坂を下って登り返す 

木に括られた「岩谷寺へ降口」の小さな道標を過ぎると、直ぐ左の視界が開けパラグライダー基地(433mP)に出る

真下には一流ブランド「曽保みかん」の故郷・曽保の集落 みかんはほとんど収穫されているみたいです

沖には伊吹島 奥の赤石や石鎚山系は雲がかかっている



パラグライダー基地から10分程進むと、右、南郷登山口(高瀬)への道標

此処まで何箇所か登山口への道標が有ったが、全て右(東) 左(西)は無いの? 左に下りたいのに

アンジーパパさんがこの日 南郷から志保山に登り南下して不動ノ滝に下りられたそうだ

僅かの時間差だったと思うけど、バッタリしてたらお互いびっくりです

 程なく志保山(426.0m) 三角点を護る様に見事なヤマザクラが枝を広げている

ところで、この可愛らしい乙女の様な山名は、志保山の麓G地点に設置されていた説明版に

「しおやまと発音しますが、正しくは塩山ではないかと思われます」と書かれている

仁尾町はかっては塩の町 なんとなく頷けます



 山頂から少し北にもヤマザクラの古木がある

さて これからどうしよう 北面は急坂だけど藪は薄そう 「下ってみようか」

ヤマザクラやカゴノキなどが混じる雑木林を下る

仁尾の製塩業が盛んだった頃は、この山の木々も汐を煮詰める燃料に使われたそうだ



下りるに連れ羊歯や蔓が入り乱れて苦労するが、兎に角どっちに下ってもそのうちミカン畑か農道に出ると楽観的

突然足下から兎が飛び出したのには、さすがにびっくり イノシシでなくてよかったわ

「そのフリース、イノシシ色じゃが」との声 猟銃の音でもしたらびびります

何とか藪を抜けると・・・あれっ? 立派な道があるじゃん ほんの少しの藪漕ぎでした

ここからは広い道を下る(登って行ったら南郷からの道と合わさるんかな?)



清正公大明神御休場の碑がある 清正公って? あの清正? 詳しく知りたいわ

「四国のみち」道標に、高屋神社まで9.7km大麻荒神4kmと書かれている

この道は「ミカンの道」と愛称され、七宝連山の西麓を覆うミカン畑を縫うように続いている

駐車地点まで、あと2時間位  海岸まで下りて、のんびり潮風に吹かれながら県道を歩こうか



大谷池横を通り、天王の集落を下ってゆく

一個一個丁寧に袋を被せたみかんが、潮風を受けて美味しそうに色付いている

お正月用に出荷されるのかしらん
 


県道に出て我が町の煙突群を見ながら進んで行くと、海水浴場の向こうに江甫草山が見え出した

まだ遠いなぁと思っていると車が停まり、「あれぇ〜、佐々連さん!」

こんな事ってあるんですね つぶあんさんと博智山に登って来られたそうだ

高屋神社入口まで送って頂きお別れしたが、その後素敵なランチだったとか

 佐々連さん、つぶあんさん、有り難うございました 


急な参道を上り里宮で楽しかった山歩きのお礼を申し上げていたら、御祭神さまからお告げがあった

「この山のお宝は、美しい夕日、碧い海、長寿の泉、不動ノ滝、ヤマザクラ、そしてミカンですよ」

でも、六つしか無い 後一つは何だろう?

一つは、むらくもさん家に持って帰ったと言ってたけど・・・あっ、そうだピオーネ(さん)だ!

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