2月15日朝日新聞「たのしこく」欄に、「幻の卑弥呼に導かれ」という記事が載っていた
徳島県神山町の高根山中に、あの邪馬台国の女王卑弥呼伝説が残っているそうな
邪馬台国の所在地は、畿内説と九州説が有力ですが、論争には宇摩説(わが町・現四国中央市)も登場するから面白い
真偽はともかく、今日は古代ロマンに導かれ、卑弥呼の居城があったといわれる悲願寺界隈を歩いてみよう
雪の状態にもよるけれど、出来れば高根山(1232m)と直下にある氷小屋(氷室)跡まで行きたいのですが・・・・さて?
雨乞の滝駐車場に車を停め出発
この道は、四国の道(柴小屋・旭ケ丸分水嶺のみちコース33.2km)に指定されている
雨乞の滝まで4つの小滝や淵を眺めながら、よく整備された遊歩道をゆく
早速、現れたのが「うぐいす滝」
鳥をイメージ出来そうにもないのに、何で「うぐいす」って名前がついたんだろうかと思っていたら
その疑問を打ち消すかのように、「ケキョ、ケキョ、ケキョ」と澄んだ声が谷に響き渡る
「ホーホケキョ」の初鳴きは未だ少し先だろうけど、春告鳥・うぐいすの鳴き声に気を良くして歩いてゆく
「観音滝」 碧く澄んだ滝壺に落ちる水が清々しい
阿波は狸の国 ここでは茂右衛門でなく、頬かむりした狸が登山者を護っている
「もみじ滝」 以前訪れたのは確か晩秋の頃 鮮やかな紅葉が谷を彩っていたのを思い出す
正面に見える観音滝を過ぎれば東屋があり、岩角を回ると真打登場 雨乞の滝がデ〜ンと立ちはだかる
日本の滝百選 「雨乞の滝」には、竜王神と不動尊が祀られている
日照りが続いたときには、鉦や太鼓をたたいて踊りを奉納し、雨乞いをしたそうだ
水量が少ないが、落差27mをダイレクトに落ちてくるのが雄滝(写真左)
落差45m(神山町パンフレットより)、三段になって流れ落ちる雌滝
苔生した岩の上を何やら忙しげに動いている よく見れば小さな黒っぽい鳥
この寒いのに水遊びするような酔狂な鳥って、カワガラスくらいしか思いつかん
滝を充分楽しみ、東屋横の急坂を登ってゆく
頭上の石積みを見上げ、登山道を折り返すと手摺が見えてきた
「危なげ〜」 こんなに切り立った所の雪道、手摺が無かったらよう歩きません
数少ない展望所 奥左に、焼山寺山が僅かに頭を出している
明るい植林帯をゆく 右の大岩は抉れている ひょっとしたら天の岩戸かな〜♪
覗いてみたけど天照大神様はいらっしゃいません、当然ですねぇ(笑)
野間へ続く林道で、二人のトレランの方が追い付いて来られた 柴小屋山まで行くそうです
滝から此処まで 900m 悲願寺までは、後200m 林道を横切り沢沿いに登ってゆく
ほどなく山門 厳つい顔で迎えてくれたのは真っ赤なお顔の仁王像、阿形像(左写真)と吽形像
標高700mの雪深い地に 卑弥呼伝説が残る高根・悲願寺は静かに佇んでいました
千手観音様や天照大神様等がご本尊として祀られる悲願寺の奥
今尚うっそうと茂る高根山中に、卑弥呼伝説を伝える史跡も残っているそうです
その史跡(居城跡)から明治時代に移されたと伝えられているのが、境内にそびえる常夜塔((燈台)
、
常夜塔正面上部の額には「葆光(ほうこう)」と、宋時代に用いられたという中国古代文字が記されている
物音一つしない境内は、静寂の雪景色と相俟って、何処となく厳かな雰囲気が漂っています
麓の神領大粟山にも、 穀類の祖神・大宜都比売命を祭神とする上一宮大粟神社があることから
古代より、先人たちの生活が営まれていたことが推し量れます
それが邪馬台国だったのかもしれません ロマンですね〜
境内にある「高根悲願寺の縁起」と「常夜塔の由来記」が書かれた説明板
境内から車道に向かっていたら、雪の量が多過ぎるとトレランの方が引返してきた
車道とはいえ、踏み跡の無い雪道を壺足状態だからトレランシューズでは冷た過ぎるでしょう
高台に建つ建物を過ぎた所で車道から分かれ植林帯を直登するも、雪に足を取られなかなか進まない
剣山スーパー林道まで直登と思ってたが、高根山ピーク(1232m)どころか氷小屋もはるか彼方
せめて、長さ20m、高さ5mという巨大御神体・天禺岩を見てみたいと頑張ったけど
展望も無い単調な植林の道、段々歩くのが面倒になって来た
「もう、ヤメータ」 春に出直しにしよ
下山後、R48沿いにある道の駅「温泉の里神山」でお昼を頂き、新鮮な野菜やスダチを買ってから
神山さくら街道を走り新府能トンネルを抜け直ぐに右折、天岩戸別神社を目指したが見つからず断念
(後日、キャンプ場の所を右折するとkyoさんに教えて頂きましたので、再訪したいと思っています)
帰路、第十五番札所国分寺近くの阿波史跡公園を歩き
卑弥呼伝説が残る気延山(212.3m)中腹の八倉比売神社を訪ねました
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