2014年03月01日 ”天の岩戸”

神話の舞台を尋ねて 岩戸隠れ伝説の地はいずこに?



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号


天の岩戸登山口(8:55)〜(9:20)青屋根民家手前分岐〜(10:10)コル〜(10:40)天の岩戸(神社マーク上の883mp)
〜(11:00)林道〜(11:40)R438〜(12:05)葛籠堂(12:15))〜(12:45)R438駐車地点  (3時間50分)

(電源を入れ忘れ最初の部分は手書き、青屋根民家手前から上は道を失いましたので参考にはなりません)


2月22日に、神山町高根山中の邪馬台国・卑弥呼伝説の地を尋ねた

井沢元彦著『逆説の日本史』に拠れば、卑弥呼が天照大神という説もあるらしい

で、今度はつるぎ町一宇に残る「天の岩戸」伝説を尋ねてみることにした

参考までに日本各地に言い伝えられている「天の岩戸伝説」の地と「天岩戸隠れ」の話上げてみます

@福知山市大江町 皇大神宮 「岩戸神社」
A滋賀県高島市     白鬚神社の岩戸社
B橿原市 「天岩戸神社」  天香久山の南麓
C伊勢市 伊勢神宮外宮   「高倉山古墳」
C伊勢市二見町二見興玉神社 「天の岩屋」
D志摩市磯部町恵利原  「恵利原の水穴」
E兵庫県洲本市先山      「岩戸神社」
F岡山県真庭市蒜山  「 茅部神社の山」
G徳島県美馬郡つるぎ町 天の岩戸神社
H高千穂町大字岩戸    「天岩戸神社」
I沖縄県島尻郡伊平屋村  「クマヤ洞窟」

天照大神が、弟の素戔鳴尊の乱暴を怒って天の岩戸へお入りになられたので
世の中は暗闇になり、悪い神々が出てきて、恐ろしいことが次々におこりました
神様たちは、天照大神に岩戸からお出ましいただくにはどうしたらいいだろうかと相談している時
戸隠神社の天八意思兼命が「私たちが岩戸の前で踊ったり歌ったりして楽しそうにしていると
天照大神は、何をしているのだろうとお覗きになるにちがいありません、・・・」云われました
そこで、踊り上手な天宇受売命が伏せた桶の上で足拍子も面白く「とんとん、とととん」と踊ります
踊りがあまりに面白いので、神様たちも大声で笑ったり、つられて踊りだしたりしました
岩戸の中の天照大神は何事がおきたのかと、そっと岩戸をあけて外をご覧になりました時
岩戸のかげで待ち構えていた天手力男神が渾身の力を込めて岩戸を開けました
天照大神が岩戸からお出ましになられ、世の中は再び明るくなり悪い神々も居なくなりました




剣山の登山口・見ノ越へ向かう途中、この看板を見る度ずっと気になっていた「天の岩戸」

でも、此処から天の岩戸まで約2時間と書かれていたのでついつい通り過ぎていたが

先週に比べて雪もかなり減ったので歩き易くなっただろうと、やって来た

標高差は450m位、往復2時間半もみておけば十分かなと思ってたんですが・・・・



少し先の広い路肩に車を停め、いよいよ古事記の世界に入って行きます

ワクワクしながら橋を渡り、暫くはモノレールに沿って歩いてゆく

レールが錆びていないから、今も使われているのかな?



早速「天の岩戸」への指標が現れます 左にも道があるが指標に従い直進

登山口から15分ほどで民家の方へと続くモノレールと別れて、植林の中を直登してゆく



道は少し判りにくい所もあるが、要所、要所に指標があるので問題ない

青い屋根の民家が見えてきた 指標は左へと導いてくれる



三椏が満開の中を左へ進むが道らしきは無い?というより何処でも歩ける状態

(後から思った事だけど、左の林の中に入ってゆけば指標が見つかったと思う)

兎に角、上へ行けば良いのだろうと植林帯を進むと、住居跡なのか畑跡なのかの苔生した石積みが残る

今まであれほど指標が有ったのにおかしいなと思いながらも、尚も直登



右に民家が見えたので寄ってみると、住まわれている気配は無い

モノレールはこの家の下まで続いていたが、天の岩戸に続く参拝道らしき道は見当たらない

少し引返し、再び植林帯に入り尾根を目指していると林の奥に大岩!

岩戸ではなさそうだ(ガックリ)



辺りに、比較的新しいお茶わんやお皿が転がっている?

道があり(作業道かもしれない)、ホッとして進んだのも束の間でした

道は消え両方から崖が迫ってくる中、尾根(コル)を目指しガレ谷を詰めてゆく



最後に雪が残る急斜面を頑張って、やっと尾根に乗る

右の急坂を登り切った所に大岩が見える 「天の岩戸はきっとあの岩の後ろ側よ」

と、登ったけれど見当たらない もう少し先かなと5分程稜線を進む

 

どうも変、山の雰囲気が全然変わって来た 地図を取り出して確認すると

尾根をこのまま進んだら、1209.6mPに行っちゃうよ

折角頑張った急坂を下り再びコル 其処から2分で、モミの大木の奥に大岩(神楽岩でした)が見え心が躍る

少し進むと「神代紀の五百箇磐叢 森林浴場」の表示板があり、厳かな空気が漂う

 

天岩戸別神社

天の岩戸は、883mPの向こう側の筈だとそのまま進もうとしたら

「ご神体の上です 立入禁止」の表示板

 

引返して反対側へ回ると、天の岩戸の前に奥社が鎮座していました

予定より30分もオーバーしたけど、ヤレヤレ

天の岩戸の中は想像していたほど大きくは無かったけど雰囲気たっぷり

神楽石の舞台に立って、ちょっと踊ってみましょうか?

 

壊れかけた石段側の大岩は天手力男神が押し開けた岩だろうか?

尋ねる順序が逆になったが、奥社から天の岩戸神社へ下りてゆく



参拝道には、天宇受売命と猿田彦大神が並んでおり

直ぐ下には、嘉永三戌九月十六日と刻まれた石灯籠も建つ

此方から上って来れば迷いようもないものを・・・



天の岩戸から5分程下ると、天照大神と天手力男神が祀られている天磐戸神社(天の岩戸神社)

境内の直ぐ下に林道が見える



石段を下り、林道下を覗くと擬木の階段道が林の中に続いている

青屋根民家手前の分岐を過ぎ、左の林の中に入って行けば、多分、指標も有りこの道を上がって来られたんだろ

かなりしんどい遠回りになってしまったが、どうにか天の岩戸にも辿り着けたから良しとしましょう

この道を下れば1時間もかからないで駐車地点に帰れそうだけど

「のんびり林道を歩いてみん」という事で、景色を楽しみながらテクテク林道歩きです

左奥の白い稜線は丸笹山 山に雲がかかり出しているが、雨も暫くは大丈夫そうです

 

雪崩れてきた雪で林道が塞がっていたけど、難なく通過

対岸に、天然記念物に指定されている「桑平の大杉」と左下に「大トチ」

こんな角度から見られるって事は、まず無いねぇ

 

「ごくろうさん」と、道端でエールを送ってくれた福寿草

林道歩き40分でR438 国道沿いに「つるぎ町指定文化財 天磐戸 林道天ノ岩戸線」の標識

何度も走っているのに、此処にこんな標識が有ったなんて初めて知りました

歩いてみると、今まで気付かなかった事に出会えるのが楽しいわ〜

 

葛籠堂でコーヒータイム後、「至 剣橋」の指標に従い国道と分れ下ってゆく

一度歩いてみたいと思っていたけど、しっかりした登山道(生活古道?)でした

漆野瀬で貞光川に架かる橋を渡り再び国道へ出て、其処から25分で駐車地点

車に乗り込むのを待っていてくれたかのように雨が降り出した

太陽神さん ありがとう


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