2014年07月12日 ” 大山 (三鈷峰) ”

伯耆大山に夏が来た!


入梅を控え、蛍が飛び交い始めた頃

神の山・伯耆大山にたいまつの炎が流れ、夏を呼ぶ幻想的な山開き祭が行われる

百花繚乱のユートピアはまだまだ先だけど、祭りに参加し夏の扉を開けて来よう

2014年06月07日 大山夏山開き祭 前夜祭



厳粛な神事の後、神前のご神火が移され、いよいよたいまつ行列のスタートです

高張に続き、たいまつを掲げた神官、烏天狗、僧兵、一般参加者が参道を博労座まで下る



2000本のたいまつが、炎の河となって静かに流れてゆく

翌日は10時から弥山山頂で、登山者の安全を祈願する山頂祭神事が行われる

でも、天気予報は雨  9年前は雨の中登ったけど、何にも見えないんじゃつまらん

今回はパスして帰ろ


夏山開きから1ヶ月余、梅雨明け間近の7月12日

この時期に日本列島を横断する台風も珍しいが、台風一過思わぬ晴れ間が広がった  

大山再訪は、今日でしょう!


自宅を5時半に出発、蒜山SAで眠気覚ましのコーヒーを飲んでいたら

何と、目の前にGakuGakuさん! 「お久し振りで〜す」

今日は単独で三ノ沢だそうだ 「象ガ鼻でお待ちしていますよ」


博労座駐車場(8:20)〜(8:40)大神山神社奥宮〜(9:15)下宝珠越〜(10:20)上宝珠越〜(10:55)三鈷峰(11:15)
(11:50)象ガ鼻(12:05)〜(12:30)上宝珠越〜(13:20)大堰堤(14:05)駐車場           (5時間45分)



重厚な神門、明治期に移築したおり、内と外を逆さまに設置したので違門(ちがいもん)とも呼ばれているそうだ

神門を潜り石段を上がると、格式高い大神山神社奥宮(国重要文化財)

お参りをして、社殿右奥から登山道に入っていく

ほんの数分で、、左に下宝珠越への道が分かれている(直進すれば、元谷)

途中、治山道路を横切り下宝珠越までは、涼しげなヤマアジサイロード



宝珠尾根のブナ林を吹き抜ける風が心地好い

1242mピークを過ぎた展望場で、ヤマツツジ越しに三鈷峰を眺めながらトマト休憩



中宝珠越辺りから尾根が厳しくなってくるが、危険なほどでもない

樹間から主稜線を覗くと、梅雨時とも思えぬ爽やかな青空が広がっている



崩落している上宝珠沢(砂すべり)側に気をつけ慎重に進めば、ほどなく上宝珠越

下山は此処から上宝珠沢に下りる 下り口に、「通行危険」の看板があるが、通行止にはなっていないようだ



剣谷上端部を大きくトラバースし、標柱が立つ尾根に出る

先ずは三鈷峰を往復しようと、シモツケのピンクに彩られた稜線をゆく



山頂手前の崩落面の縁を辿ると、三鈷峰(1516m)

少し早いけど、お昼にしよう



狭い頂上に登山者が増えて来たので、主稜線を眺めながらユートピアへ向かう

アレ、今ガクちゃんの声が聞こえたような・・・空耳かな?

眼を凝らして見れば、ガクちゃんが天狗峰から此方に向かって手を振っている(ホンマカイナ)

「ヤッホー!」

 

東斜面を覗き込めば、一面ギボウシの大群落  色付き始めた穂先を風に靡かせている

後から分かったけど、山友のトオルさんが、川床から大休峠、親指ピーク、振子山、剣ヶ峰と歩いていたそうだ

で、下山は砂すべりだったとか・・・少しの時間差で、お会い出来なくて残念!

梅雨の貴重な晴れ間、 ユートピア避難小屋は大賑わいです



「ホーホケキョ」 高らかに囀るウグイス

春告げ鳥とも呼ばれるウグイスが、伯耆大山の夏到来を告げているのかしらん

声はすれども、めったに姿を見せないウグイス 唄う姿を見たのは、石鎚以来10数年振りでした

象ガ鼻の先でのんびりしていたら、今度はヒバリがやって来た!

もう少し先まで行ってみたい気もするけど、下山後の予定もあるので今日は此処まで



展望も十分楽しんだし、そろそろ下山

上宝珠越から砂すべりへ下り立つと、象ガ鼻から一足先に下りて行ったグループが準備中

今日、何度か言葉を交わした爽やかグループ 皆さん、学生さんかな? 

宝珠尾根で会った時に「砂すべりを下りようと思うんですが、大丈夫ですか」と、ちょっと心配そうだったけど



彼らより一足先に滑り始めます 砂すべりは思ってたより状態が良く、滑りやすい

水を得た魚のように、嬉々として滑り始めたグランパ (膝が痛いって言ってたのに・・・)

でも、砂すべり末端は、大岩、倒木、残雪等で、もうごちゃごちゃ状態



体重制限が要りそうなスノーブリッジ、無事通過です

「ちょっと、お茶休憩しませんか」 ホソバノヤマハハコが呼び止める



  傷んだ中州に建つ元谷ケルン(今は此処を迂回してます) 抉れた斜面を下り元谷を横切る

元谷で、単独の男性が追い付いてきた 

偶然、三鈷峰でお話した方で、「3日前にも登った」と言われてたけど、これから弥山に登り返すって!

大堰堤で大休止後、ヤマアジサイの爽やかブルーに包まれた佐陀川沿いを下って行く

大神山神社奥宮からは急に人も増え、賑わう参道を下ってほぼ予定通りの時刻に駐車場着


三ノ沢文珠堂登山口に行ってみると、まだGakuGakuさんの車が停まっている

どんなコースを歩いたのかな? 楽しみで〜す



広域農道から、遠くなる大山&烏ヶ山を振り返る

湯原温泉で砂ぼこりを流し、福山鞆の浦へ向かう



今日のメインイベントは、日本三大火祭りに数えられている鞆の浦の「お手火祭り」

鎌倉時代から続くと言う、福山市無形民俗文化財・沼名前神社(ぬなくま)の「お手火神事」です

青竹と神木・天木香樹(むろのき)で作られた重さ約150kgの大手火が出番を待っている

8時、3番太鼓が打ち鳴らされると、いよいよクライマックス

白装束の若者が、火打ち石で起こした神火を持って石段を駆け下り大手火に火が点けられる



大歓声が上る中、紅蓮の如く燃え上がる大手火を担いだ氏子が本殿を目指す

ひっきりなしにバケツの水がかけられているけど、熱いなんて言うもんじゃない

たいまつ行列のように参加することは出来ないので、せめて、「頑張って!」と声をかける


たいまつ行列で夏が開け、お手火まつりで盛夏がやって来た

里は火(灯)祭り、お山は花祭り 素晴らしきかな 日本の夏!

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