2015年03月14日 ”王頭山〜心経山”

今日も島へ、塩飽諸島最高峰からお大師さんの山へ



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号る)


江の浦港(10:15)〜(10:30)登山口〜(11:20)王頭山〜(11:50)心経山〜(12:25)青木港
                                           (2時間10分)


小豆島に続いて今春の島巡り第2弾は、塩飽諸島28島の中で最大の「さぬき広島」 初上陸です

予定では、丸亀7時40分発の船に乗り、江の浦港〜王頭山〜心経山〜青木港

青木港11時45分発の船で手島に渡り、島散策&尾方山の後、手島16時50分発、丸亀18時10分着

時間もたっぷりあるので、ランチメニューをあれこれ考えたり、本も一冊ザックに入れてと楽しみにしていたのに

残念なことに、お天気の回復が遅れ午前中は雨が残りそう

手島上陸は諦め、一便遅らせて出かけることにしたが

問題は、江の浦港〜青木港の制限時間が2時間20分と、ちょっとタイト

まぁ、何とかなるでしょう



丸亀港9時25分発のフェリーで広島に向かう まだ小雨が降っている

10時10分、広島江の浦港着 青空が広がって来た

広島特産の花崗岩(青木石)に「いろは石の島」と刻まれた碑が立つ

島全体に、名言を彫りこんだ45基の石碑があるそうだ

因みに「い」は、比叡山を開いた最澄の言葉「一隅を照らす」(一人一人が全力を尽くすこと)

「しわく富士」と呼ばれている王頭山が向こうから招いている 準備をして、さぁ、出発です



王頭山を正面に見ながら海沿いを歩く 2010年閉校となった広島小・中学校すぐ手前を右に

「王頭山・レキの墓→」に従い左に 広島神社前を過ぎると「英国士官レキの墓」

石碑に拠ると、慶應二年(1866)英国の軍艦セルビア号が瀬戸内海の航路を測量中

士官のレキが死亡し広島に葬られた 2年後(明治元年)、江の浦の庄屋が墓碑を建て菩提を弔ったそうだ



満開の梅やハクモクレンを楽しみながら、道標に従い港から15分ほどで登山口

「ようこそ王頭山へ」の指標の側に、竹杖がたくさん準備され、「ひろしまササユリ」保存会の看板が立つ

ザラザラした花崗岩の道を緩やかに登って行くと、早くもツツジが咲いている〜♪



この道標から400m位が傾斜が急になり、案外きつい

かなり高度が上って来た 江の浦港の向こうに瀬戸大橋がぼんやり見える



山頂まであと100m 標高はほとんど稼ぎました

展望場の大岩から瀬戸の景色を楽しんだ後、王頭砂漠と呼ばれている石庭に寄り道

王頭山は、「香川のみどり百選」に選ばれているが、この場所には草木の一本も生えていません

緑の中に花崗岩の庭が広がる不思議な空間です

丸亀市観光協会パンフレットに掲載されていた「ぼうずやしき」という伝説に拠れば

その昔、王頭山にあった寺に、毛むくじゃらの大きな僧がやって来た時、寺の和尚さんが出て行くようにと言ったら

僧が口から火を吐き寺が全焼、辺りには草も木も生えなくなったそうです



山頂手前の展望所から、讃岐の山々を見る

塩飽諸島最高峰・ 王頭山山頂(311.8m) 木々に囲まれて展望は無い

ところで王頭山の「王」って、誰の事? 小豆島には皇踏山って山もあるけど、気になります



登頂意欲をそそる岩の山・心経山を見ながら急坂を下る

どなたかが整備されているんだろう 刈り払われた笹道を進む

日当たりの良い場所なので、手を入れなければ直ぐに笹や潅木が茂りそうだ

有り難く歩かせて頂きました



鞍部からコブに向け登り返す コブを左へ 右は市井へ

所々ぬかるんだ急坂 足を取られないように気を付けて下る



下り切ったところで、左に甲路への遍路道が分かれ、少し登り返すと、今度は右に青木への道が分かれる

参道の石段を登り、心経山を目指す



心経山大師堂 平安時代に弘法大師空海が修行したと伝えられ

「信仰と修行の山として敬い、大師堂と護摩堂を建立し感謝と畏敬の念を表す」と書かれた 石碑や

お大師さん、菩薩さんを刻んだ石仏、そして供養塔が奉納されている

山頂一帯から弥生時代中後期の土器、石包丁が出土したとか、太古の昔より人が住んでいたようだ



岩の上から睨んでいるのはお不動さん

タニワタリが茂る直進の道が続いているが、岩の上へと踏み跡も有る

岩の上に駆け上がってみたら、何もない(護摩堂が有ったらしい)

そのまま岩の間をすり抜け南へ進むと、下の道と合わさった 



この岩場を越えたところが心経山頂上みたいです

取り付きを探し右側へ回り込むと、岩の割れ目から上れそう

心経山(213m 丸亀市観光協会パンフレットより)から眺める、なだらかな王頭山(右)


 
 大岩のテラスには祠が祀られているが、屋根が落ち風化が始まっている

このテラスが頂上かな?標識は有りません

松の向こう、南に延びる尾根の先端まで行ってみよう 

先端の細長い岩場から見下ろせば、いつ崩れてもおかしくないような岩壁です 



呑気に風景を撮っているグランパを見ながら、足でも滑らせたらとハラハラ

「そんなとこに居て、地震でも起きたらどうするん 早よ、下りんと船に間に合わんよ」

真下に青木港が見えますが、船の出港時間まで後40分弱です 



折角の大展望 ゆっくり景色を楽しみながらお昼を頂きたい所ですが

12時30分発の船を逃せば、次の4時10分発まで待つか

江の浦まで車道歩き、若しくは王頭山を越えて帰るか

ウァー大変! 考えたら自然に足が速くなります



 「空海の腰かけ石・安足処」  この道は大師道というそうです

大師堂から10分でセメントの舗装路に飛び出す

あまり使われてないのか、苔むした急坂に湿った落葉が乗って歩き難い

今日、此の滑りそうなセメント道に一番気を遣いました



近道かなと、入り組んだ細道を通り、天野商店の横から車道に出る

丁度通り合せた方に、港の方向をお聞きして左へ進む

何とか出港時間に間に合ったようだが、乗船場の標示が無い 此処が青木港かな?

不安になっていたら、乗船券を売る天野商店の車がやって来てホッとしました

心経山(左)の切り立った岸壁を見上げながら、山名は般若心経から付いた事などをお聞きしていたら

向かいの小手島から客船が入港し、定刻通り12時30分青木港を後にしました



王頭山、心経山(左写真中央鞍部のすぐ左)、岩礁に立つ青木石造りの灯台「羽節岩灯標」を見ながら13分で江の浦港着

フェリーに乗り換え12時50分江の浦港を出て、13時35分丸亀港に帰って来た

それにしても気忙しい山行でした おやつは勿論、ゆっくりお茶も飲んでません

もうお腹がペコペコ  丸亀港近くで、美味しい魚料理を頂いてやっと人心地付きました

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