2015年10月18日  ”八海山”

越後の山旅U コシヒカリの郷に聳える信仰の山




ロープウェイ山頂駅(8:30)〜(9:40)女人堂(9:55)〜(10:40)千本檜小屋〜地蔵岳不動岳
千本檜小屋(11:30)〜(12:25)女人堂(12:50)〜(13:40)山頂駅       (5時間10分)



大河ドラマ「天 地 人」は、妻夫木聡さん扮する直江兼続が切り立った山に立つシーンから始まった

どこの山だろうかと調べたら、新潟県南魚沼市の日本二百名山・八海山

越後駒ヶ岳、中ノ岳と並んで、越後(魚沼)三山の一つです

6年経った今も、その雄大な景色を鮮明に思い出す

グランパは千本檜小屋へ直接這い上がる屏風道ルートを登りたかったそうだけど

ホテルで朝食を済ませてからでは遅すぎるし、おまけに30か所余りもの鎖場があるとか

折角ロープウェイで四合目まで行けるというのに、そんなの、パス、パス



 前日巻機山を下り、八海山尊神社へ 10月20日が八海山大火渡祭で、境内に護摩壇を準備中だった

境内にある説明「仰ぎ見る 八海の御山 はるけくも 誠祈りに 神の声聞ゆ」を読み

八十八の石段を踏みしめ、参拝してから六日市高原ホテルに向かう

温泉にゆっくり浸かった後は、美味しい海の幸、山の幸に八海山 満足満足で爆睡でした


翌朝、ホテルから眺める巻機山(右)と八海山(左奥)

本場のコシヒカリをいただき、登山口に向かう 天気は上々、お腹も上々、言うこと無しです



ロープウェイ 山麓駅376mから、1142mの山頂駅(四合目)まで、10分足らずの空中散歩です

8時が始発 3便目に乗ったが、前2便でもう100人余りの登山者を運んだんだって!

紅葉の海を泳ぎながら南魚沼市や巻機山(左奥)を眺め、気分は直江兼続〜

小さな鳥居を潜り、八海山大神が祀られている遥拝所に参拝してから出発する



紅葉に包まれた緩やかな稜線道を30分で四合半、左から大倉口コースを合わせる

五合目 「漕池」の指標に導かれ、登山道を逸れると直ぐ水面に紅葉を写す池が現れる

池の淵で小さい黒いものが動いているので何だろうかと見てみると、おたまじゃくしがうようよ!

モリアオガエルの生息地だそうだ

前方の樹林の上に女人堂が垣間見えた〜♪ 先行者と和やかに挨拶を交わし進みます



梯子がかかる小さな岩場 振り返れば越えてきた池ノ峰が燃えている

胎内くぐり 傍に開運と刻まれた石碑が建つ 中に梯子が見えますが、パス



女人堂(六合目) 古くは女人禁制の山だったらしく、女性は此処から八海山を遥拝したそうです

広場には八海山大神の大きな石碑が建っている

女人堂を過ぎ、祓川の水場から薬師岳までが今日一番の登り 

高度を上げるにつれ展望が広がってくるのでしんどさは感じません

3本の鎖が付けられた鎖場を登りきると、猿田彦命が祀られた薬師岳(八合目)



薬師岳から少し下る 正面に八ッ峰の取り付き地蔵岳が姿を現した

東に、越後三山の主峰・越後(魚沼)駒ヶ岳がどっしりと構えている 標高は2000mだけどアルプスに似た迫力です

中ノ岳を合わせた三山を縦走する「三山掛け」が信仰登山で行われているそうだ



ロープウェイから2時間ほどで千本檜小屋(九合目)に到着

小屋の傍に「屏風道ルートは危険なため下山での利用はしないで下さい」と、注意看板が建つ

小休止後、目の前に聳えたつ地蔵岳(向こう側から登る)にワクワクしながら八ッ峰縦走に向かうと

 前方は、ちょっと渋滞気味のようです



トラバース道(八ッ峰迂回路)を分け、稜線に向かう

薄暗い鎖場を抜けると、八ツ峰の稜線に飛び出す 左が地蔵岳で、右は不動岳

  地蔵岳にある面白い形の岩(護摩段岩)、お地蔵さんの頭に見えなくもないかな〜?

 

兼続が立っていたという 地蔵岳(1707m)に、やっと立てました

続いて不動岳 振り返れば、地蔵岳に居る人が小さく見えます

その後ろ、千本檜小屋の左斜面が屏風沢

 

 不動岳から先が八ッ峰の核心部 七曜岳、白河岳、釈迦岳が手招いており

その後ろに、摩利支岳、剣ヶ峰、大日岳( 八海山山頂1720m)と続いている

山塊の最高点は、大日岳から南に少し離れた入道岳(丸岳、1778m)です
 
「これから先は鎖場の連続 非常に危険です 転落すれば助かりません・・・」との注意喚起看板にうなずく

見下ろせば最初の難関・不動岳からの下りに多くの人が張り付いて動きが止まっている

コースガイドでは千本檜小屋〜大日岳往復が2時間ですが、この混みようだと、時間が読めません

今日中に四国へ帰りたいので、3時には高速に乗らなければ・・・

本日の頂上は此処ということにして、後ろ髪を引かれる思いで引き返す



薬師岳を過ぎた鎖場では、団体25人とのすれ違いで暫し足が止まる 

登り優先とはいえ、 鎖場を通過した後も次から次と登って来るのでなかなか進めません

外国の若いグループの方が避けてくれたので急いで通らせて貰ってたら、心配そうに「スロー、スロー」

やっとの思いで女人堂に着いた途端、ヘリコプターが飛んできてホバリング 

すぐ下の岩場で事故があったようで、担架で救助される様子を固唾を呑んで見守りました

 

その後は、緩やかなアップダウンを何度か繰り返し、観光客で賑わう山頂駅着 二便待って山麓へ

山中で何も食べていないのに、あまりお腹が空いてない 恐るべし、本場コシヒカリのパワー!

とはいいつつ、山麓駅前広場で匂いにつられキノコ蕎麦をいただいた ブナ林からの贈り物ですね

途中でもちろん「八海山」と「コシヒカリ」を買って、何とか3時過ぎに高速に乗り、

日付が変わるのと同時に無事帰宅、越後の名山を巡る山旅、充実の2日間でした


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