2016年02月11日  ”太麻山・皇踏山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号る



池田港(8:00)〜(8:50)西の滝龍水寺(9:20)〜(9:50)太麻山〜(11:20)廃林道(11:45)〜(12:20)笠ヶ瀧本坊
(13:00)
笠滝三角点〜(14:10)皇踏山城〜(14:35)皇踏山(14:50)〜展望所下降点(15:00)〜(16:20)土庄港 
                                                     (8時間20分)

2005年の秋に訪れた時は奥之院笠ヶ瀧寺の門限(2時)に阻まれ、本堂下で敢え無く撤退

今回は、伝法川を挟んで聳える太麻山(たいまやまorたいまさん)と合わせて

笠ヶ瀧、皇踏山(おうとざん)と、小豆島の山岳霊場をたっぷり楽しんで来ました



日の出とともに高松港を出港したフェリー「こくさい丸」は、予定より少し遅れ7時55分池田港に入港 

目指す太麻山の岩場と、岩場に張り付く「西の瀧・龍水寺」が朝日に輝いている ワクワク

船を下り車道を歩き始める オリーブに囲まれた車道を歩くが、一向にへんろ道らしき道はない

歩き始めて20分、やっと「西の滝→」の標識を見付け、手摺が設置されたへんろ道を上がってゆく



一旦車道に出て、再びへんろ道に入るがかなり荒れていた

再度車道に出て、きつい勾配の車道を進み、小豆島八十八ヶ所42番札所「西の瀧・龍水寺」



お寺の方に断って不動堂上の行場に上がれば、気分は修験者

本堂奥の洞窟には八大龍王が祀られ、「龍水(弘法大師加持水)」が滾々と湧き出ている 

太麻山への取り付きをお聞きすると、初めてだと迷うから経験者と登った方が良いと言われたが

此処まで来て戻るわけにもいかず、道が分からんかったら引き返すことにして

本堂左にある「行場道」と刻まれた小さな石標から山道に入る



すんなり稜線に乗り、三角点を探しながら尾根を北進(踏み跡はしっかりしている)

左写真の祠で道は分岐 左折すればすぐ、右写真の指標が有ったけど、分岐点からは見えず、そのまま直進

北東尾根を下がり始めたところで、分岐点まで引き返す 道標はよく目につく所に欲しい



指標から踏み跡を辿れば、5分で太麻山三角点(427.2m) 林の中で展望は無い

三角点を串刺すように進んで行くと、右写真の指標

指標に従い左折 右側が絶壁でその縁を歩いているんだろうが、木があり恐怖感は無い



指標から10分で、右に踏み跡のしっかりした道が分かれていたので道草し覗いてみると

ワォー! 狭い岩場のデッパリの先に大展望が広がっている

正面にこの後登る予定の笠ヶ瀧、左に皇踏山への長い稜線が続いている

手前の面白そうな大岩にはロープが掛けられているけど、あそこまでどうやって行くの?

 

展望場から少し引き返し、上庄への道かもと赤テープに誘われ急斜面を下り始めたが

少し下ると絶壁 とてもロープ無しで下れるような場所では無い でも赤テープは下に続いている?

こんな所もういや! 木を掴んでなんとか這い上がる

登山道に復帰し、木々が疎らになった絶壁の縁から恐々覗いてみる

中央の尖がった岩塊が先ほど展望場から見た大岩

標高400mほどの山ですが、アルプスを思わせるこの大迫力が魅力です

 

尾根をどんどん下ってゆく 奥に土庄の町、右のスカイラインの突先に皇踏山 まだまだ先は長い

右写真程度の傾斜は、先ほどの奈落の底への道に比べたら楽勝よ

でも気を抜いたら危ないです  一歩一歩確実に!

 

まずまずだった踏み跡が無くなった、辺りをきょろきょろ

ありました赤テープ(左写真) 今までテープや布が有りすぎて迷いそうだったがこのテープは貴重です

尾根からUターン気味に分かれ、斜面につけられた薄い道を暫くはほぼ水平に進む

覆いかぶさってくる大岩のオブジェ この岩の付け根を過ぎ尾根を乗越、谷筋を下る

 

採石場を左に見てロープ場を過ぎると、大きな石がごろごろして歩き難い

おまけに蔓の罠に足を引っ掛け、危うく転ぶところでした



廃林道に下り立ち左に少し進むと、目の前が開けほっと一息 しんどい下りでした

さぁ、これからが後半戦 笠ヶ瀧へ登ってから、あの一番左の皇踏山を目指す 

一旦下りてまた登るのは気が重いですが・・・・

とその前に、砂場に座ってエネルギー補給 天気の心配は無し のんびり行きましょう



橋を渡り、県道を横切り、妙見神社横の道を上がる

ちょっとロスしながら72番札所笠ヶ瀧本坊にお参り 背後に笠ヶ瀧が聳えている

参道の長ーい石段(寿命段、徐厄段、招福段)を登り、奥之院笠ヶ瀧寺の境内に入る

急な石段(といっても岩盤の凸凹を足掛かりにするのですが)を登れば本堂



投げ入れ堂を思わせる本堂真下まで上がって行くと

オクサリのかかる岩場の奥に、大きな口を開けた洞窟がある 本堂への入口のようだ



鎖を頼りに下り、(本堂に向かって)左の鐘撞堂へ 堂の奥の行場道(へんろ道)に入る

「ここは行場 自己責任にて登れ」の注意喚起がある

石仏が祀られた道を5分で稜線に出ると、右に「笠ヶ滝清めの不動堂」



不動堂から少し登れば、北辰尊妙見王の祠(馬鳴堂)

少し先に進むと大展望の頂に十三重石塔が立ち、中に蔵王権現が祀られている

下を覗くと「おお恐っ!」 真下に本堂の屋根が見える



やや下り気味にもう少し進むと三角点(302.7m)

不動堂まで引き返し、石仏が並ぶへんろ道を皇踏山方面へ緩やかに下ってゆく

不動堂から10分で峠 滝宮地区への道を右に分ける 皇踏山頂2340m、展望広場1160mの道標が立っている



ウバメガシの純林の中につけられた遊歩道を進む

岩場から、笠ヶ瀧や棚田が美しい肥土山地区、小豆島最高峰星ヶ城山方面を見る

松茸岩や石塁を見ながら木漏れ日差す遊歩道を緩やかに登る



東峰(376m)の展望広場でのんびり 手前に干潮時に島々を繋ぐエンジェルロードが見える 

海の向こう右端に屋島 奥に剣山や矢筈山が見えるが画像では無理です

コーヒーを飲みながら太麻山を眺め、先ほど歩いたルートを確認

採石場上の右肩まで下り、スイッチバックするように採石場上部をトラバースして尾根を乗越、左の谷を下ったのだろう

展望広場から木段を下ると鞍部の十字路(虎口)に下りつく 右滝宮、左北山の指標がある

ここから先、枝道が何本か分かれる



本曲輪(本丸)150mの指標に従い左へ

土塁、空堀の構造、虎口の遺構などから中世の山城・皇踏山城が有ったとされる

本丸奥の展望所で小休止し、本道まで引き返し進むと分岐 右「大権現→」の小さな石標(右写真)があるだけ?

山頂方向から離れるけどと思いつつ左に進むと、皇踏権現神社を通り展望所に出てしまった



仕切り直しで「大権現→」の方に進む  この後分岐が3箇所あるが、指標に従って進めば問題ありません

  植生が変わり、道が薄くなり、露岩とウバメガシの林の天辺に皇踏山三角点(393.7m)

岡山方面や、昨年3月8日に尋ねた瀬戸の花嫁のモデルとなった沖ノ島が間近に見える



二つ目の分岐まで戻り右へ、もう一つの権現さん渕崎大権現(西権現社)を過ぎ、展望所に着くと

小さい子どもさんを連れたご家族が大展望を楽しまれていた

登るには登ったけれど、あまりの急坂なので反対側の長浜へ下りようかと思案していたが

時間も3時と遅いので、一緒に下りることに 展望所の隅に「皇踏山下山道」の指標がある



お兄ちゃんは5年生で可愛い女の子は未だ園児だとか 若い家族に交じって爺ちゃん、婆ちゃんも下山です

無事急坂を過ぎ、上の砂防堰堤でお別れする 登山口に主の帰りを待つ車が、ポツンと一台

さぁ、船の時間も気になります 此処から港まで40分くらいかな?

4時半の便に間に合いそうですが、急ぎ足の舗装路歩きは辛い 足裏が熱くなって来る



世界一狭い土淵海峡付近から、太麻山を振り返る    海面に写る皇踏山

土庄港に着くと車や人が乗船中、急いで切符を買って何とか間に合いました

久し振りにいい歩きが出来たなぁと、満ち足りた気分で太麻山・皇踏山を眺めたが

時間に急かされ、ゆっくり食事も出来ず、お土産も買えんかったのが、ちょっと心残りでした

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