数々の頂に向かって羽ばたいた丁酉(ひのととり)の年も、残すところ一週間になりました
年が明ければ、戊戌(つちのえいぬ)
干支を先取りという訳でも無いんですが、今日は犬返〜石ヶ山丈を歩きます
今までグランパ単独ばかりで、私には気になる未知の領域でした
登山口にある煙突山や生子山を踏むのも、およそ60年振り ワクワク感でいっぱいです
登山口
(7:40)〜煙突山
〜(9:15)犬返
(9:25)〜(10:40)石ヶ山丈
(11:05)〜(11:20)登山道合流
(12:10)魔戸の滝遊歩道入口
(12:20)〜(12:30)石ヶ山丈林道入口〜(12:50)往路登山道と合流
〜途中食事休憩(15分)〜(14:15)新道バス停
〜(14:40)登山口 (7時間)
県道脇のスペースに車を停め、煙突山への広い道を上がって行く
別子ラインを吹き降ろしてきた谷風がこの辺りで態勢を整え、一気に平野部に流れ出る 寒いです
130年もの長きに亘って、故郷の街を見下ろしてきた山根製錬所跡の煙突
子供の頃は、この広場でよく遊んだなぁ
鳥居を潜れば、直ぐに大山積神社奥の宮(150m)
元禄4年(1691)、別子銅山の鎮護の神として勧請された大山積神社は
何度かの遷座の末、現在地(別子銅山記念館)に祀られたそうです
奥の宮の背後に回り込み、よく整備された登山道を登ってゆく
歩き始めて35分、鉄塔が立つ稜線に出ると生子山(庄司山)城址の標識がある
城主であった河野氏一族の松木三河守が里人から城主(しろぬし)さんと親しまれていたが、天正の乱で討死
今もその名残が、国領川に架かる城主橋、橋の袂の城主神社に見られる
ベンチが置かれた北端から日陰が後退しつつある故郷を眺め、感慨に浸っていたら
「行くぞー」って、置いて行かれそうになりました
登山道から分かれ、正面のコブに設置されたロープを手繰ると板ノ本(△300.5m)
ここに生子山城の主郭があったそうで 南側には城主大明神の石碑が祀られている
ここからは明瞭な尾根を進む 右奥にチチ山、笹ヶ峰が朝日を受け輝いている
真下に別子ラインの出口付近で大きく蛇行する国領川 右に煙突が見える
緩やかな稜線を徐々に高度を上げ、犬返(579m)
ペーコさんのはにかんだ笑顔を思い浮かべながら、鐘を鳴らす
アカマツの樹間にアルペン的な沓掛山、黒森山 左に吊尾根を支えるチチ山と重鎮笹ヶ峰が並び
この山塊が好きだったペーコさんを偲ぶに相応しい、最高のロケーションです
犬返ピークから南は、文字通り犬をもはね返す厳しい岩場が続きます
お助けロープを頼り、大岩横を下る 登り返して一息つき、犬返を振り返る
この岩壁が犬返の嶮の難所ですが、三点確保して慎重に下りれば問題無し
先日歩いた天霧山の「犬返しの険」は、室内犬でも楽々登れそうでしたが、ここは山犬でも厳しそう
岩壁をクリアーした後は緩やかに下り、少し登り返すと種子川山(△538.9m)
大きな鉄塔を潜り直進すると、前方の視界が開け、目指す石ヶ山丈がどっしり構えている
何時の間にか上空に薄雲が広がって来た 日中はピーカンの予報だったんだけど
まぁ元々展望の少ないコース 雨さえ降らなければ良しとしましょう
修復された崩落地の縁を進み、広い道に出て突き当った所で尾根道に入る
この後、石ヶ山丈、魔戸の滝を周回し、左の林道から再びこの場所に帰って来る予定です
道がやや薄くなり(所々小さな道標が木に括られている)、斜度が増して来る
「沈砂池5分、石ヶ山丈20分」の道標から右へ少し進むと
端出場の発電所に水を落とす、落差596mという送水管敷設跡
送水管土台のコンクリート沿いに積まれた石段を登ると、突き当りに沈澱池
貯水池の縁を進み、急斜面を折り返しながら登る
城壁と見紛う石積横を登ると、石ヶ山丈
この山域がホームグラウンドのくろもじさんに、石ヶ山丈の事を教えて貰ったのは15年程前
なかなか機会が無かったけど、やっと訪れる事が出来ました
とっても、ノスタルジックな場所ですね〜♪
全長5.5km別子銅山上部鉄道の終着駅だった石ヶ山丈停車場跡
角石原から運ばれた鉱石はここから、索道で真下の端出場に下ろされたそうです
120年以上も前、あの「坊ちゃん列車」と同じ機関車が走っていたなんて、ロマンですねぇ
冬の停車場を散策し、のんびりサンドウィッチ休憩の後、魔戸の滝方面に向かう
(石垣横を上がれば、兜岩を経て西赤石山 気になる道です)
薄っすら雪が残る広い水平道(牛道道?)を進む
谷に下りる道に行き当たりましたが・・・魔戸の滝遊歩道へ下りる登山道は?
グランパの記憶を頼りに進むと、道が続いていました
最近は、昨日の事も覚束ないのに、半世紀余も経った記憶なんて、ちょっと不安です
危なっかしいでっぱり岩から谷を覗く おー怖っ!
所々赤テープを頼り急斜面を下る 雪が乗れば谷に滑り落ちないかと緊張する所でしょう
それにしても、滝横に付けられた道ってどこも歩き難いですねぇ
小さな滝が見える エントツ山さんの「
全新居浜人に捧げる窓の滝の真実」によればF6滝かな?
よく判りませんが、あれが「窓」なのかしら?
グランパは、「こんなに歩き難かったんかなぁ」と言いながらも先々下りてゆく
「こんなとこ、どうやって降りたん?」 どんなに頑張っても足が届きません
もう少し長い手足が欲しいと言っても詮無きこと 「あ〜しんど」
マイナスイオンたっぷりの遊歩道に下り立ち、ホッとしました
新居浜市が誇る名勝「魔戸の滝(下樽 落差約40m)」 何時見ても、豪快です
緑色の渕を見ながら下って行く 遊歩道とは名ばかりの歩き難い道が続きます
遊歩道入口に下りて来ると、1台停まっている 多分、西赤石山でしょう
種子川林道を10分程下り左折、石ヶ山丈林道に入る
もう登りは嫌じゃと思いながら、ジグザグ登ってゆく
魔戸の滝辺りからこの林道上部にショートカット出来なかったのかなぁ?
途中、犬返を見る 10分ちょっとで林道が分かれ、右に取ると今朝歩いた道に合う
ここからは犬返へ戻った方が早いと思うけど、あえてトレースを重ねず立川方面に下る
車止めチェーン手前で、右の道に入って行く
林道に出て左、またすぐ右へ どんどん進み突き当りのカーブで林道と分れる(龍川神社のプレート有)
暫くは藪っぽくて、おまけに倒木も有り歩き難いですが、やがてしっかりした道になる
ちょっとお腹が空いて来た 石積に腰掛けて、お昼&コーヒータイムにしましょう
さぁ、後1時間くらいでゴール出来るかな?
イノシシが掘り起こした道を延々と下り、車道に飛び出してヤレヤレ
グランパのショートカット提案を却下し、車道を歩き新道バス停に下りて来た
まだ紅葉が残る煙突山下を通り、駐車地点着
今日は、煙突山でお一人に会っただけ、静かな犬返、石ヶ山丈でした
歩いた道 ホーム