2018年01月07日 ”石鎚神社・男前”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る



東みよし町の加茂金川谷に石鎚神社があり、「近隣の村々から参拝に訪れる信者で

お山登りの行列が出来る有様が、昭和の中頃まで続いていた」そうです

剣山に近い三好の地に石鎚とは! さっそく尋ねてみました

(参考文献 街道と里道、調査報告集「三好の古道」 三好郷土史研究会編集発行)



鴨神社すぐ西の「林道小祖谷三加茂線」に入る 幅員は広くて舗装もされています

(林道の状況は、「とくしま林道ナビ」に詳しく説明されています)

4キロ先で、「石鎚神社登山道入口」と「車でおこしの方は5キロ先→」の道標



林道から吉野川や三加茂の街、阿讃の山並みを望む

路面に雪が出て来て、轍の跡はガリガリに凍っている

起点から9km走ると、林道分岐に「石鎚神社1.2km→ 乗用車の方は注意」の道標

下り始めは急坂で、おまけに雪がある 

道の様子が分からないので、広い路肩に車を停め歩いて行く



植林の中をどんどん下る 途中一カ所、木々が伐採され展望があった

整備もされているようで、小砂利が撒かれた道に轍も有るが、歩いたほうが安心です

15分ほど下ると「→」の案内板があるので、神社はこっちかな?と右の山道に入る



水平に進んだ後に、急下り  痩せ尾根の先に、岩場が出て来た

 「→」は、行場への道案内だったようです



「穴禅定」と呼ばれる岩窟  大岩が重なり、奥に不気味な穴が見える

下りて、覗いてみたけど、暗くてよく見えません

この穴に小犬を放ったところ、土佐へ抜け出たという伝説が残っているとか

犬ならまだしも、熊が潜んでいたらどうするん  「早よ、引き返そうや!」



分岐まで引き返し、急坂を少し下ると石鎚神社

「弘化2年(1845)3月1日、伊予石鎚山権現の分霊を勧請し、金川谷の上に祀り、

殖産興業の神として崇敬を集める 明治3年12月石鎚神社と改称し現在に至る」と刻まれている

神社の記録に拠ると、氏子数200世帯、崇敬者数1500人といわれ

例祭には多くの信者さんで賑わったそうです



社殿は東向きですが、歴史を感じる石祠は、遥か西の石鎚山方向を向いている

広い拝殿奥に、石積みの覆屋に囲われた本殿 もちろん、お参りしました



神社は露岩が目立つ切り立った尾根に鎮座している

ロケーションがいいしオクサリもある(撮影後、オクサリは元の床下に戻しました)

片足を上げたあのお方がいらしたら、言うこと無しですが・・・

後からログを見たら、神社は林道途中にあった登山道入口の直ぐ上(標高差150mくらい)です

歩いて登ってもそんなに時間はかからないと思いますが、神社周りに参道らしきは見当たらなかった

暫し「石鎚山」に浸り、林道を引き返し駐車地点に帰る 1時間40分ほどの参拝でした



ところで、今日はもう一つ楽しみがあるんです

折角だから、どこかのピークを踏もうと地図を見ていたら・・・有りました!

その山の名は、男前(お・と・こ・ま・え 読み方が違うかもしれません)

昔のグランパに、ぴったりかも (ひとり言です 気にしないでください)

地図に林道が載ってないので分かり難いが、あの高みかな? どう見ても男前には見えませんが

登山道はまず無いでしょう 標高差50mくらいだから直登します



急斜面をずりずり登り、古道の名残を過ぎると、四等三角点(点名、山名いずれも男前 798.0m)

展望の無い林の中で、風雪に角を削がれながらも、その役目を果たしている

彫りが深くて凛々しい感じの三角点です 山じゃ無くて、この標石が男前ってことなのかしら?

下りも適当に、 あっと言う間に下りて来た  往復30分だったけど、しんどい山でした

峠越えして井川町井内へ下りてみようと奥に進むが、路面状態が不安なので引き返す



 吉野川SAや美濃田の淵、奥には阿讃山脈、時々車を停め展望を楽しむ

林道から、石鎚神社(右)と穴禅定の岩場(左)を振り返る

吉野川すぐ南の地味な山域で今も静かに佇む石鎚神社 新たな発見でした


今年は戌年ですので、もう一つ犬の話題をと池田町西山地区へ



三好市立西山小学校(2013年3月31日廃校)下にある、鎌神社に参拝

神社西300mほどの所に有る鎌神社神事場へ向かう途中、西山小学校を振り返る



狭い舗装路の突き当りにある神事場奥にひっそりと佇むのは、白犬墓です

墓標には、「白犬墓 嘉永四年二月二十七日 発起人眞徳院」と刻まれている

西山庵に住んでいた眞徳院は、務め先の箸蔵寺へ緊急連絡用文書等を

愛犬白の首に結んで届けさせていたが、年老いて亡くなったので、その死を悼み弔ったと伝わる

暑い夏も、雪深い冬も、遠い箸蔵寺まで文書を届けた白 利口な犬だったのだろう



ここは祖谷の山々の展望台 一番奥に矢筈山、烏帽子山や寒峰が白いラインを引いている

端正な中津山と、どっしり構えた国見山が対照的です

池田の街や吉野川の展望を楽しみながら、日当たりが良い車道を下ってゆく

暖かい日差しを背に受け、今度は阿讃の峠道でものんびり歩いてみようかな

雪山、里山、石鎚神社に峠道 山歩きは奥が深いですね


歩いた道  ホーム