2018年03月18日  ”箕作山・太郎坊山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


近江の尖山第2弾は、蒲生野(がもうの)に聳える岩峰

万葉集、額田王と大海人皇子の歌の舞台となった狩猟場を見下ろし、古代に想いを馳せる



朝食前に、1時間ほど太郎坊宮まで散歩

山から切り出したまま自然の肌合いの石で造られた野面燈籠(化け燈籠・山燈籠ともいう)

西に広がる田圃は、太郎坊阿賀神社の御神田

岩だらけのピラミッドピークが、「早く登っておいで」と呼んでいる

朝食を食べて出直して来よう

岩戸山十三仏登山口(8:20)〜(8:45)十三仏〜(9:00)岩戸山〜(9:30)箕作山(9:40)
(9:50)瓦屋禅寺分岐瓦屋禅寺〜(10:10)瓦屋禅寺分岐〜(10:15)太郎坊山分岐
太郎坊山〜(10:30)太郎坊山分岐〜(10:40)太郎坊宮〜(11:10)大鳥居(2時間50分)



鯉のぼりが目印の岩戸山十三仏登山口 イノシシ除けの門扉を開け、駐車場に入る

此処から岩戸山十三仏までは、160体の石仏が祀られる神聖な場所、全山禁煙です

参道に入って直ぐ、新四国八十八ヶ所霊場の石柱

次々と、新しい前垂をかけて貰った石仏が迎えてくれる



四十六番さん 浄瑠璃寺のご本尊薬師如来とお大師さんが並ぶ

急な石段を登り詰めると、目の前に巨岩が現れる

巨岩の付け根に祀られた岩戸神明に手を合わせ、大岩が覆い被さるような石段を上がって行く



聖徳太子が一枚岩に爪で刻んだと伝わる十三仏は何処かな?

 注連縄が張られた巨岩を凝視すると、光輪らしきが薄っすら見えるような・・・

多分この岩だと思いますが、はっきりとは分かりません

石仏群と絶壁に建てられた建物の間を抜け、折り返して尾根に出る



十三仏が刻まれている巨岩の上を進む 危険個所にはロープが設置されていて安心

尾根に乗ると、背後から巨岩が迫る



ひと登りで岩戸山 此処に、旗振り通信の中継地が有ったそうです

笹が元気なところも有りましたが、概ね快適な尾根道を進む



小脇山城跡 見張り場と思われる小規模な平坦地が連続して残る

城跡から雑木林を縫い、3分で小脇山(おわきやま 373.4m)



小さなアップダウンを繰り返して、箕作山(みつくりやま 372m) 

室町時代に佐々木六角氏の居城、観音寺城があった繖山(きぬがさやま)や琵琶湖方面の展望が開け

眼下には、鎌倉時代の守護として一大勢力を築いた佐々木氏の小脇館跡がある(説明板拠り)

この辺り一帯は、東山道と八風街道の交点に位置する交通の要衝であり、経済的、軍事的に重要な地

写真では分かり難いが、遠く雪の残る山が金糞山のようだ

箕作山から鞍部まで下って登り返すと突き当り、道が左右に分かれる

目指す太郎坊山は右だけど、「箕作城址→」へ少し下って行く

道はそこそこ良さそうですが、城址までの距離が分からないので数分で引き返す

仕切り直して分岐を右へ進むと、瓦屋寺分岐の標識  ちょっとお邪魔して来よう



山道を下ると慈母大観音像の広場があり、さらに石段を下りた所が駐車場

参道を進み苔生した般若岩の横を抜けると、風格ある本堂がひっそりと佇む

聖徳太子創建の瓦屋禅寺(かわらやぜんじ)

本堂脇の聯(れん)に、近江西国十八番霊場と記されている

琵琶湖のヨシが奉納されていたが、屋根を葺くときに使われるそうだ

分岐まで引き返し、快適な道を進めば太郎坊山分岐に着く

此処は右折して、山頂をピストンする



急坂を登っていくと、張り出した大岩が右上に迫る

大岩を回り込み、太郎坊山(赤神山あかがみやま 350m)

山頂からは大展望 蒲生野の素晴らしいロケーションが広がっている

天智天皇7年(668)、皇族、群臣がことごとく従った遊猟が此処で催された

(諸説は有るが)狩りの後、宴席の座興で詠まれた大らかな歌が残る

あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る 額田王

むらさきの におえる妹を 憎くあらば 人づまゆゑに 吾恋ひめやも 大海人皇子



展望を楽しんだ後は、東面をトラバースする道を太郎坊宮へと緩やかに下りて行く

龍神舎で表参道と合流し石段を上ると、注連縄が張られた太郎坊阿賀神社の夫婦岩



悪心のある者は岩に挟まれるらしいが・・・二人とも無事に通り抜け、本殿に着きました

参拝して、表参道を大鳥居まで下る

車を停めた岩戸山十三仏登山口まで1時間ぐらいで歩けそうですが

この後、お雛様やユキワリイチゲを楽しんで、4時に大阪着はちょっとしんどいかも

ということで、登山口までタクシーでした


さぁ、近江商人屋敷に飾られたお雛さん〜♪

2015年、「琵琶湖とその水辺景観ー祈りと暮らしの水遺産」として日本遺産に認定された滋賀

中山道の醒井宿は勿論、近江八幡の水郷、長命寺、そして五個荘近江商人屋敷も選ばれている



寺前通りを歩き、近江商人屋敷が並ぶ花筏通りへ

外村繁邸は、前庭にお雛様「曲水の宴」を飾り

室内には外村家に伝わる親王飾りや有職雛源氏枠飾り等

明治、大正、昭和の16雛が飾られている 

写真は、明治31年誕生の長女の為にと誂えた親王飾りの雛人形



外村宇兵衛邸は、江戸(寛政、慶應)、明治、大正、昭和の19雛が飾られる

写真左は、古今雛御殿づくり(江戸時代 慶應2年作)

池泉回遊式庭園が素敵な中江準五郎邸のお雛さんは、近江の麻を纏っています

雛匠東之湖氏が琵琶湖をモチーフに製作した創作雛「清湖雛」

「三方よし」の近江商人屋敷で、雅の世界に浸りました


次は、新名神、土山甲賀IC近くの瀧樹神社(たぎじんじゃ)へ車を走らせます



 花の絨毯を敷き詰めたように、 満開〜♪



時間が無ければパスかなと思ってたけど、来られて良かった〜

眼の中がユキワリイチゲだらけのまま高速を走り、約束の4時に大阪着

盛りだくさんの近江路の春を楽しんで、帰宅したのは10時過ぎ

よく遊びました

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