2019年01月19日 ”城山・阿島山・紫谷山”



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


詫間沖に浮かぶ粟島は、3つの島が砂州で繋がれ、スクリューの形をした島です

今日は、粟島三山に登り、島四国霊場、阿島三十三観音を巡ります


粟島港(7:45)〜(8:45)島四国15番(9:00)〜(9:45)梵音寺〜(10:10)阿島三十三観音入口〜(10:30)5番
(10:50)
阿島山〜(11:15)東風浜(11:25)〜(13:10)城ノ山(13:30)〜(14:00)粟島港(14:10)
(14:35)紫谷山登山口〜(15:05)大岩ピーク(15:15)〜(15:35)車道〜(16:25)粟島港 (8時間40分)



7時25分、須田港を出港し、僅か15分粟島港に入港です

五岳山から昇る眩いばかりの朝日が、今日の天気を約束してくれてます

港では、島四国の0番、ピンコロ地蔵が迎えてくれる



 港から10分で、平安時代初期建立と伝わる萬濤山梵音寺 此処が、島四国の起点です

境内奥で、500年前に粟島の倭寇の船乗りが東南アジアから持ち帰ったと伝わる

タブノキが一本で大きな森を造っていました

境内の1番霊山寺にお参りして、島四国八十八ヶ所巡りがスタートします

古来、粟島は北前船が寄港するなど海運業が盛んで、文政の頃に隆盛を極め

文政10年(1827)、島人が持っている船が八十八隻を数えた時に

其々の船主が一隻一基の石仏を寄進し、島の各所に配したと言われています



全島挙げてお接待が行われる島四国巡拝は、毎年旧暦3月21日に行われていたが

平成26年より、4月29日の祝日に変わったそうです

竹林が倒れ掛かって参拝道を塞いでいる箇所も有りましたが、概ね歩き良いです

12番を過ぎすぐ「左へんろ道」の道標に従って左折 



アンテナが建つ広場の片隅に、13番さんが祀られたお堂がある

広場から右に折れ、竹ノ浦地区へ下ってゆく



民家(廃屋かも)を縫うように狭い露地を進むと、14番 その奥に15番が佇む

15番の付近は、木々が生い茂り、参拝道は途絶えます

島四国の案内に「16番から27番は道掃除が出来ていないので迂回してください」と書かれていたけど

この奥の16番が祀られる辺りが、乙姫様が訪れたと伝わる姫路ノ浜だろう

何とか姫路ノ浜まで行ってみたいと強引に進んでみたが、棘や竹藪に阻まれ敢え無く撤退



車道終点の護岸に腰掛け、西讃の山々を眺めながら休んだ後

海岸線を歩いて、梵音寺へ引き返す



鳥居に「一之宮」の扁額がかかる亀戎神社 浦島伝説の亀の霊が祀られているそうだ

何やらピンク色が目に飛び込んできたのでよく見ると、オドリコソウでした♬

 

梵音寺まで帰って来て、88番、87番、そして86番、85番を打ちながら阿島山へ

 

粟島神社の鳥居を見て、西浜へ下ってゆく

途中「くじらの鬼瓦」の指標に導かれ露地を進むと、ふくよかな恵比寿さんと、くじらのしっぽ

昭和初期には瓦屋が20件以上も有ったそうですが、瓦づくりが盛んだった粟島ならではのアートです



西浜の堰堤に腰掛け、阿島山山頂はあの辺りかなと思いながら、水分補給

「阿島山ミニ西国三十三番 観音様巡礼道→」に導かれ、登山口(参拝口)へ 

有難いことに竹藪が綺麗に刈られている

もし刈られてなかったら、とても進めそうな道ではありません



登山口から7分で周回道に乗り「順路→」に従い進むと、1番 那智山青岸渡寺の如意輪観音様が佇む



5番の所で参拝道を逸れ、薄い藪を20分ほど登れば阿島山(△阿島 181.37m)

残念ながら、展望は有りません



6番手前に下りて、周回道を進む

あれ、11番の後ろにピンク色のテープ  此処が、三角点への道のようです

北に灯台が建つ二面島、その右が佐柳島 周回中、数少ない展望場でした



大岩に護られた26番  岩の軒先をお借りして休憩します

やっと、33番 十一面観音様に迎えられ結願です

33番から「順路→」の標識までは、竹林がはびこり、このまま放っておけば道を塞ぐかもしれません

下山後、東風浜で休み、来た道を引き返し城山へ



粟島小学校跡で右折し、プール沿いの坂道を上がってゆくと「城山登山口 780m」

頂上台地に出るまで、ずっと階段道が続く



「観音様歩道→」を左に見て、直ぐ9合目 尚も階段道を進み、大岩を過ぎると

ひょっこり東屋の建つ頂上に飛び出した 直ぐ上が展望台のある城山(城ノ山)山頂 (△222.08m)

戦国時代、八倉弾正によって築かれた粟島城は、長宗我部元親に攻められ落城したそうだ



東屋でお茶休憩後、粟島港やこれから向かう紫谷山を眺めてから下山

  日々の笑学校として生まれ変わった粟島中学校跡に郷愁を感じ

漂流郵便局や海洋記念公園(国立粟島海員学校跡)を見ながら、港に帰って来た

さぁ、残すは後ひとつ

紫谷山に登って、時間があれば足摺山まで足を延ばしましょう



砂州の向こうに紫谷山 この辺りは「日本一、海ほたるが優しく光る浜辺」だとか

繁みの北側で着飾ったミニ四国35番、36番が静かに海を見つめている

すぐ右に、「太閤松」と刻まれた石碑と枯株がある

秀吉朝鮮出兵の折、太閤御座船のとも綱を結んだと伝えられる大松だったそうです



不天地区のこの坂道を上がって行けばいいのかな?

坂道を登り、白い民家前を通り過ぎ、右の山道に入ってゆく

暫くは緩やかですが、いきなりロープが垂らされた急坂 刈られた笹が良く滑る



車道から分かれて20分、紫谷山(しっきゃ山 △椎ノ浦144.76m)です

稜線を北へ、この辺りが最高点かな?



最高点から茅のトンネルを潜ったりし、岩ピークを目指す

やや西に振り一旦下り登り返す 大岩が現れ始めるとピークは近い



大岩に座り、今日一番の展望を楽しみます

城ノ山、阿島山、そして紫谷山が砂州で繋がれている光景は、日本三景の一つ天橋立みたい

四国が誇る「 瀬戸の橋立」と呼ばせていただきましょう

振り返ると、歩いてきた紫谷山最高点と三角点



さてこれからどうする? 来た道を引き返すか、藪を掻き分け北側の通学路(昔)に下りるか?

あれ? 重なる大岩の周りが刈り払われロープが設置されている

折角のロープ、有り難く使わせていただく事にします

でも、どこに下りるのかな? 出来れば、北側に下りて欲しいなぁ

右(北)方向を見れば、108mP、レーダーの建つ69mP その沖に浮かぶのは高見島



笹斜面を切り開いた真っ直ぐな道  ロープを頼って下る

林に入ってもロープ場は続き、道は南に振り出した

ミカン園上の草地に飛び出し(右写真の左隅)、岩ピークを振り返る



日差しに春の気配を感じながら、ミカン園を通り民家横を抜け車道に出た

昔の通学路(上新田近道)入口まで戻り(15:45)、さて京ノ浜や塩谷に足を延ばすかどうか?

船の最終便が19:30だから余裕ですが、足が疲れてきました

足摺山や有名なぶいぶいがーでん&ブラジャー観音は、またの機会ということに



馬城八幡神社 仲哀天皇、応神天皇の親子神を祭る珍しい神社だそうです

インスタ映えする渚の鳥居 

浦島太郎伝説が残る荘内半島も近いし、竜宮城への参道入口かな?



中新田からは山越えの歩道に入る(登り返すので、ショートカットにはならないと思います)

謎の部分が多く、ロマンたっぷりの馬城古墳 (古墳時代後期の墳墓)

峠に島四国69番、70番(右写真 振り返っています)

舗装路を進むと、天神山配水池で行き止まり(直ぐ奥に笹に埋もれた社あり)、引き返す



峠まで戻り、歩道を下ってゆくと道が崩れて無い 此処まで歩いて来て、引き返せんわ

崩落地をどうにか越えると、入口に通行止めのコーンが立つ あらら!


港で時間をつぶしていると、男の方から声を掛けいただいた

紫谷山に登って来たと言うと、嬉しそうな顔をされて

「ええ山じゃったろ 登山道の草刈りやロープ設置は、僕がしたんよ」

気持良く歩かせていただいたお礼を言い、談笑していると



子供たちが遊ぶ迷路を造っているので行ってみませんかと、車で案内して下さった

港から北へ、江難へ抜ける峠の広場にある迷路 暫し、童心に返って楽しませていただきました

ありがとうございます

暖かい一日でしたが、日が沈みかけると冷えてくる

17時10分発の船で粟島を後にし、紫雲出山に沈む夕日を眺めながら須田の港に帰って来た


島四国、阿島三十三観音を巡り、其々趣の違う独立峰三山も楽しめ、充実の一日でした

可愛いブイアートが心を和ませてくれる粟島、ロマンいっぱいの島ですね〜

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