2019年02月16日  ”大滝山・聖神社”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る




先週、バイカオウレンを楽しんで牧野公園に向かっている時、竹の倉地区の案内板を見て

以前に、大文字の送り火が焚かれるという十代地山(四万十市間崎)を訪ねた事を懐かしく思い出した

夏祭りに火文字が描かれるという聖神社が妙に気になって調べてみると、近くに石鎚神社の巨岩もあるという!

これは見に行かなくてはと、2週続けての「加茂の里」歩きになりました


日高総合運動公園・大滝山登山口(9:00)〜(9:40)大滝山公園展望岩〜(10:10)△九頭〜(10:20)大滝山
(10:30)大滝山公園〜(11:00)林道〜(11:45)聖神社〜(12:25)石鎚神社巨岩〜(13:05)国道33〜(14:25)P
                                                 (5時間25分)



伊野ICを下り、バイパスを抜け、家を出て1時間で「村の駅ひだか」着

ムラカフェでモーニング&トマトを買う 先週と同じパターンです

県下最大級の内陸型湿地「日下川調整池(メダカ池)」から、大滝山登山口方向を見る

雲は多いけど、青空も見えてるし雨は降らないでしょう

日高総合運動公園入口の広い路肩に車を停め、歩き始める

今日は、大滝山の石鎚神社〜聖神社〜加茂の石鎚神社と周回します



ツツジの並木道をひと登りで、バラや桜が植えられたシークレットガーデンに出る

東屋の建つ展望広場から眺める土岐山(土岐城址) 端正な姿です

広場の突き当りから一旦下り、植林帯を登ってゆく

送電鉄塔NO44奥に、「如来岩」

昨夜の名残りか、樹冠からパラパラと滴が落ちてくる



分岐点 左山頂へ600m 右は九頭(集落)

大岩が登山道に迫り出していて、 雨宿り出来そうです



「段奈路の滝」(左へ100m)への道を分け、登ってゆくと「権現岩」

山頂へ300m地点に「岩くら」と「地蔵岩」

 此処から直登すれば山頂に行けそうですが、指標通り右へ進む

直ぐに「蔵王岩」がある 先程の権現と言い、気になる名前です



「座禅岩」 ここで、暫く瞑想に耽ってみましょうか

歩き始めて40分で、送電鉄塔NO45の立つ大滝山公園(大光院跡)

左山頂まで100mですが、右の展望岩へ



観音岩から少し下って展望を楽しむ 加茂の里を挟んで先週歩いた清宝山

分岐点まで戻り、「大滝山石鎚神社→」や「修験道の道→」の道標に従い山頂へ



大岩で睨みを利かすのは不動明王

山頂を踏む前に「←大嶽山のご神体の大岩」に導かれ左へ

巨岩の名前が書かれた説明に拠れば、「神、仏の住む聖地です

修験者、石鎚教の行者が奉納した石像が多くある(如来、菩薩、明王、天、童子、七福神)」と記されている



「神体岩」(ししこやう善神 加茂村 保木菊松)、「へそすり岩(くごいっさい善神)」

へそすり岩を抜け出たところに「ごとごと岩」、そして「山伏岩(かんき善神 加茂村 北?音吉)」

其々の巨岩の前に、加茂村何某、山南村何某など奉納の善神石仏が鎮座する

因みに、釈迦十六善神とは大般若経を読誦する者を外敵から守護する守護法神のこと

(勇猛心地善神、毘廬博叉善神、増益善神、救護一切善神、獅子猛威善神、離一切怖畏善神、能忍善神、提頭頼吒善神、

歓喜善神、除一切障難善神、能救諸有善神、攝伏諸魔善神、吠室羅廊善神、降伏毒害善神、毘廬勒叉善神、抜除罪垢善神)



「山姥の洞穴」、「金太郎の力石」には、民話が語り継がれている

京都から逃れ洞窟に隠れ住んでいた乳母と金太郎の元に

猿田洞付近に住む五郎が食べ物等を持って来ていた

ある日、五郎が乳母を襲おうとしたので金太郎は大石を持ち上げて迫る

あわてて逃げようとした五郎は、崖からまっさかさまに落ち死んでしまったという

怪力 金太郎が投げた石は、重さ800kgの卵型の大石 

そんな謂われの大石が、不思議なバランスで巨岩の上に載っている

巨岩・奇岩を巡っている内に、山頂と三角点を結ぶ稜線に出た



先ずは左三角点へ 5分で△九頭247.35m 展望は有りません

引き返し、大滝山山頂へ

石鎚山遥拝岩に祀られる小さな鳥居と祠 足元には明治十二年卯三月吉日の手水鉢

広場に、社殿の礎石らしき石が配され、瓦も残っている

調べてみると、大光院龍田寺の奥之院が有ったそうです



石鎚山遥拝岩のすぐ横に大嶽(滝)山頂上標識

明治十九年亥年三月建立の石祠が祀られる 頂上から、虚空蔵山、蟠蛇ヶ森が見える

目の前に、このあと訪ねる聖神社(稜線右端の尖がりピーク)



大日岩の傍でオンツツジが咲いている!

お助けロープをオクサリに見立てて、大岩横を下りてゆく



大滝山公園まで帰り小休止後、左九頭方面へ

大岩、棚田跡を見て、送電鉄塔NO46保線路を左に分け下ってゆく

苔生した石が昨夜の雨に濡れて、滑りそうです



稜線鞍部に出て、左側に竹の倉へ下りる道を探すが無い

道が右に振りながら下り始めたので地図で確認すると、護国神社に下りそうです

引き返し、薄い道を進む(左写真 振り返っています)

斜面を水平に進み、最後は藪を下り渡渉して林道に駆け上がる

何処かにすっきりした尾根越えの道があったのかも、ちょっとしたサバイバルでした



ここからが今日のパートUです

「加茂の里お宝発見ウォーキング(in長竹)コース」ガイドを手に、お宝を探します

林道を下りながら、九頭越方向を振り返る 奥に加茂のマチュピチュといわれる「九頭越の棚田」

「公園→」を見て、左の林道に入る 正面に聳える尖がりピークに聖神社が鎮座する

桜の名所・広瀬公園を左に見て、林道を奥に進む

途中どこかに、ギンリョウソウ(花期4月〜8月)の群生地があるそうです



林道分れから20分で、林の中に聖神社(189m)

急な石段を上がって行くと、社殿裏の岩場に足場が組まれている

旧暦6月15日直前の日曜日(今年は7月14日だと思います)に

此処に提灯が下げられ火文字が描かれます

ロウソクが短いため30分くらいで終わるそうですが、真夏の宵のファンタジー見てみたい



足場越しに眺める加茂の山並み 目の前には、長竹城跡 日下川を挟んで清宝山

神社でコーヒータイム後、林道を南に進むと「深尾氏お留木の楊梅」の標柱が立つ



急坂を登るとすぐ、白実をつけるという楊梅(やまもも)の古木

林道に戻りさらに南へ 「石鎚神社入口」の標柱からワクワクしながら下る



今日一番の巨岩が、石鎚神社のご神体 大岩基部に二体の神棚(石鎚神社と星神社)が祀られている

何か石鎚に纏わるものが無いかと見渡してみると、大岩天辺に石祠(嘉永七甲寅十一月吉日)が見える

紛れも無く石鎚(石鉄)山です もちろん、お供えをして岩を下りました



路肩が弱そうな林道を進み、下り始めたころ「シリブカガシ群生地」 ドングリの房を集めてみました

お宝の一つ船石はどこだろうかと、きょろきょろ探すうちに国道33号線に出た



国道沿いの川原に、「ころび石」 何処から転んで来たのでしょう?

国道から少し入り込んだところの「お岩様の巨岩」 今にも屋根を押し潰しそうな大岩です



麓の聖神社と、その奥に先程訪ねた天空の聖神社

ガイドを見れば、この辺りは華やかです

もう少し季節が進めば、エドヒガン桜巨木、ひょうたん桜、岡部邸センダイヤ桜が咲き

そして、新緑のもみじと、桃源郷になるんでしょう

田園地帯を進み、九頭集落へ寄り道

大滝山に祀られていた金峯神社が合祀されている大元神社

梅や早咲き桜に誘われ、時々脇道に逸れながら、日高総合運動公園に帰って来た


国道沿いのレストランで遅めの昼食をすませ、気になる「山伏郷」へ

「山伏」がつく地名は、ネットによれば四国に4カ所、うち一つが日高村と土佐市の境にある

石鎚信仰が篤いこの地だからこその地名だと思います

山伏、修験道、行場、あるいは石鎚などに纏わる何かが無かろうかと

県道291号線に入り、土佐市方面へ



県道傍の猿田洞に寄り道

安政5年(1858年)頃発見され、本洞、枝道合わせて1400m余りの石灰洞です

伝説の忍者・茂平(日下茂平)が、ここで修行したとか 

中は真っ暗、ライトを点けてまでの勇気が無いので、入口付近で雰囲気だけ体感



峠越えの狭い道を上ってゆくと、「四国のみち 坂本龍馬脱藩・ゆかりの道」の標識

そういえばこの道は、龍馬が日高村日下から猿田洞、山伏郷を通って、佐川へ出て斗賀野へ至った道

かなり高度を上げ、きょろきょろしながら走るが、地理院地図に山伏郷と表記された付近には、何も無い

もう少し進むと、村境の峠の道脇に石仏(延命地蔵)と道標(?)

この辺りが山伏郷なのかな?

面影は無くても、「ゆっくり走ろう 山伏郷」程度の標語でもあればと思ったんですが・・・

南斜面に広がる柑橘畑を縫いながら下り、土佐市街に出て高速に乗る

道路脇の一枚の案内板がきっかけの日高村、佐川町「加茂の里」の宝物箱

開けてみたら、里山ロマンがいっぱい詰まっていました


歩いた道  ホーム