2019年10月14日  ”高見島の竜王山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


昨日、紫雲出山から眺めた、高見島の最高峰・竜王山

何年か前に島巡りをした時に登山口を見つけたが、なかなか訪れる機会が無かった

山頂に祀られた八大龍王を尋ねて

瀬戸内国際芸術祭2019(秋会期)で賑わう高見島へ上陸です



M.SAKAMOTOさんが作成された龍王山遊歩(登山)道経路図、とっても分かり易いです

黒色の急斜面を登り、頂上を踏み、龍王宮参拝後

山頂展望所から、粟島〜手島・小手島〜本島・牛島の各展望所を周回しました

(山行記中は、竜王と表記します)

高見島港(7:25)〜(7:40)登山口〜(8:15)竜王山・竜王社(8:30)〜(9:25)祇園社〜散策〜(10:20)
                                   (2時間55分)



多度津港6時55分発の三洋汽船「新なぎさ2」に乗船 7時20分高見島港着

港に着いて直ぐ目に飛び込んできた白い巨岩は、「積みかさなる白と空白」の作品



港から右の浦集落へ、高見いこいの家前を左折し急坂を登る

登り口に6体の地蔵さん、「石垣の集落、大聖寺、竜王山」の道標や、たくさんのお助け杖が置かれている

平成22年廃校の高見島小・中学校を過ぎ、城かと見紛う中塚邸手前を左折し石段を上がって行く

竜王山遊歩道(登山道)経路図や、竜王山まで約50分の道標がある

直進すると、大聖寺、祇園社 向こうから帰って来る予定です



中塚邸分岐から4分、セメント道が終わり、ここから完全な山道になります(左写真)

廃屋横を通り、木に吊るされた経路図や垂らされたロープ(頼るほどではありません)を見ながら

石混じりの草っぽい急斜面を直登する



ロープ場を過ぎると、6合目

6合目手前と9合目過ぎの2箇所 木の間に展望が出る(右写真は9合目過ぎ)



9合目の表示板から4分、きつい登りが終わり、太い蔓(?)が巻きつく古木が分岐点

まず左の竜王山山頂へ



 分岐から1分、中塚邸の分岐から40分弱で竜王山(2等三角点 点名高見島297.12m)

登頂記念の札がたくさん吊るされている

瀬戸芸で賑わう集落を高見の見物といきたい所ですが、木々に囲まれ展望はありません

竜王宮分岐まで引き返し、シロダモ、カゴノキなどが茂る照葉樹の森を進む

「竜王宮の社叢」は香川県の天然記念物に指定されています

高見島は、植物学のほか、地質学、考古学的にも貴重な島だとか

嘉永五年(1852)の銘が刻まれた石の鳥居を抜ければ



八大龍王が祀られた竜王宮

6月中旬頃、雨乞いや大漁祈願の祭りが行われるそうです

竜王宮から奥に道は無い 山頂展望所へは引き返したほうが無難でしょうが

社の裏の雑木林を乗り越えたら切り開かれた展望所に出た

丸太の椅子に腰かけ、佐柳島を見る いつか訪ねてみたい



展望所から左のピンク道(前掲経路図)を下る

日当たりの良い西面はちょっと茂っている 嫌な雰囲気がしたんですが50mほどで雑木林に入る

この後、祇園社手前まで茂みも無く よく整備された遊歩道でした

3分で分岐 左粟島展望コースへ (右は広島展望コース)



建物跡のような石積み 除虫菊かミカンの作業小屋でも有ったんでしょうか?

分岐から5分で粟島展望所 三つの島が手を繋いだ粟島と、奥に昨日登った紫雲出山

 

粟島展望所から6分で分岐 右から広島展望所からの道(東コース)が合わさります

距離が長い分、中々高度を下げません この辺りが一番斜度がありました

 

広島展望所分岐から10分で手島・小手島展望所(7合目) 丸太のベンチでミカン休憩

向かいの斜面でハゼの木が真っ赤です

子どもの頃はハゼの側を歩いただけでかぶれて、病院へ走ったものですが

今は何ともありません 面の皮も厚くなったんでしょう

展望を楽しんだ後、東斜面を緩やかに下ってゆく 

 

手島・小手島展望所から12分で、広島展望所への直登コースの分岐

一箇所だけ登り返すと、すぐまた展望所

 

ロープ場を下り、よく整備された遊歩道をどんどん下る

セメント道になり、石垣横を進むと左に祇園社が見えてきた

 

山頂展望所から約1時間で祇園社着(左写真振り返っています)

遊歩道を整備して下さったボランティア有志の皆さんに感謝です

ここからは、のんびり石垣の島散策〜♪

平地が少ない高見島は、急斜面に石垣を築き民家が立ち並ぶ

石垣に 大漁旗がかかる家は、大倉邸「エノバヤ(止之番屋)」

 

弘法大師開基と伝わる大聖寺からの景色は、最高です!

文化二年建立の金毘羅燈籠傍らに腰掛け、ちょっと休憩しましょう

此処は、映画『男はつらいよ 寅次郎の縁談』で、寅さんとマドンナが出会った場所です

 鐘楼門の屋根を支える力士像は、この島の有名人だとか

 

寛政二年に造り替えられたという御影石の石段を振り返り

急な石段を下った所が消防とん所が建つ、セタツバ(制立場、制札場が転訛したものか?)

 

西山邸(いちじ)でお茶のお接待をいただきながら写真を見せて頂く

右写真は、昭和30年頃の除虫菊畑

こんな景色が今あれば、写真家さんがどっと押し寄せることでしょう

現在、高見島の人口は30人ほど(昭和30年は840人)

月に1度、家の風通しに多度津から島に来ている方が多いとか

キリンさんが首を長くして(?)、下を歩く瀬戸芸のお客さんを眺めています

「九難去る」のつるし飾りをお土産に、港に向かっていたら


 
ミハルカス瀬戸 ・中塚邸(やへ)で、郷土料理「茶粥」のお接待に誘われお邪魔する

大きなおイモさんがごろんと入った茶粥、とっても美味しい!

さざえ隊の皆さん 心のこもったお接待、ありがとうございました 

 

浦地区の漁港から竜王山を見上げる

浜地区も散策したいが時間が足りない 急いでフェリー乗り場へ向かう

 島内滞在3時間、高見島港10時25分発で島を後にする(次の船は15時50分)

面積わずか2.33kuの島ですが 山は高く、人々の情は深い

今日は、心に残る竜神さんを巡る山(島)旅でした


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