2019年12月07日 ”西龍王山・東龍王山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


神山森林公園近くに、二頭の龍が呼応する山塊が在り

その山中には、古道、瀧、行場、古刹と、見どころがいっぱい詰まっている

今日は、紅葉を楽しみながら、阿波の龍王山を歩きます

観正寺(8:10)〜(9:20)建治寺(9:50)〜(10:10)北の展望台(10:25)〜(10:35)西龍王山
(12:00)東龍王山(12:20)東龍王神社(12:25)遊歩道分岐(13:20)コル(13:50)観正寺
                                (5時間40分)



大銀杏が見頃を迎えた観正寺に車を停め、歩き始める

へんろ道標や、四国八十八ヶ所のご本尊、お大師さんに導かれ車道を奥へ進む



10分で分岐 「建治乃瀧」「おくのいん」の道標に従い、右へ

金治谷川沿いを遡ること7分で、また分岐



角にある案内図

Aコース(車道)建治寺まで1700m Bコース(歩道)1200m 左の歩道に入る

初めは広い作業道ですが、橋を渡ると道が荒れてくる



「ごんげん道」の道標 このあたりから道は不明瞭

巨岩基部に祀られた五十六番泰山寺の地蔵菩薩、お大師さんに迎えられ、

苔むす石段を上ると、目の前に巨大な岩のスクリーンが現れる



落差25mともいわれる「建治の瀧」 水量が多ければ壮観でしょう

数条の白糸の裏で、不動明王が睨みを利かしている



瀧右の不動堂前から、行場道と巻道に分かれる

お不動さんにお参りし、岩壁沿いに石仏が並ぶ行場道に入ると、直ぐ梯子の行場

少し登ってみたが、ステンレスのパイプが冷たいし滑りそうなので、パス

  

観音像が祀られた鎖の行場を登りきると、右から巻道が合わさる

六十五番三角寺、六十六番雲辺寺、そして奥ノ院仙龍寺と、わが町馴染みの霊場が続きます



四国八十八ヶ所も大詰め、石段を上り山門を潜ると、大瀧山・建治寺(こんじじ) 

四国霊場第十三番札所大日寺の奥之院です

紅葉は2週間位前が見頃だったらしいですが、十分綺麗〜♪



建治寺縁起によれば、

白鳳時代天智天皇の頃、役行者が大峯山より金剛蔵王大権現を勧請して開基

弘仁年間(810〜824)、弘法大師が修行中に感得したご本尊を彫刻し

本堂奥の岩窟に祀られたそうです



本堂左の瀧(崖)上に祀られた役行者  思いのほか、優しいお顔です

厄除大師堂横にある石柱「建治龍門窟→」に従って上がってゆくと



「ここは行場です 自己責任で安全にお参りください」との注意書き

その後ろに狭くて真っ暗な洞が口を開け、不気味な雰囲気が漂う

小さい身体をより小さく屈めて洞窟に入る



20mくらい進むと、懐中電灯の明かりの先に浮き上がるのは青い不動明王

手を合わせ、そそくさと引き返す

小休止後、西龍王山への道を探しながら庫裡の右側を上がり

霊験あらたかな雰囲気が漂う建治寺を振り返りつつ、水平道を進むと・・・



大きな常夜灯 この灯りは、紀伊水道を行き交う船の大切な目印となっていたそうです

紅葉越しの鐘楼、左奥に広がる徳島市街地や眉山の展望を楽しんだ後、西龍王山へ



ちょっと羊歯っぽい所もあったけど尾根に乗り、南へ

少し進むと、左から道が合わさる(ここを上がった方が良かったのかも)

神山森林公園(イルローザの森)の遊歩道に出て、右にゆくと「北の展望台」

 

展望台から西に高城山や剣山も見えるそうなんですが、今日は霞んでいます

コーヒーで温まった後、西龍王山に向かう



園内を走る舗装路を下に見て「健康ウォークコース 5km 10km 15km→」へ

途中「西龍王山→」に従い、階段道を上がってゆく



北の展望台から10分ほどで、八大龍王が祀られている西龍王山頂上

鳥居の足元に、四等三角点( 495.08m 竜王)がある

紅葉に包まれた健康ウォークの道を進む



龍王林道へ下り立ち、左へ

近道かなと思った道が思わぬ方向に進み出して引き返すなど

ちょっとロスもありましたが、まずまず予定通りです

東龍王山へ向かう途中のベンチで、西龍王山を眺めながらサンドウィッチ休憩



「東屋80m→」  地理院地図の⛩マークが東龍王神社と思い込み

この辺りだと東屋周辺を探してたら

一段低いところに、台座のような平らな石が2段ある 神社跡かな?

すっきりしないまま車道を進む



「東龍王展望の丘70m→」 ベンチに腰掛け小松島方面を見る



展望の丘から少し奥に進むと、小さな山名板が木に吊るされている

薄い踏み跡を辿り右の林に入ると、東龍王山(△ 407.77m 南山)

ところで、十二支の中で辰(龍)だけが想像上の動物で、特別な存在のようです

「日本書紀」や「古事記」に、龍が海、つまり水と関係が深いということ

また、雨を降らせる能力を持ち稲作と深く関わる存在であるということが載っている

各地に龍神信仰の伝説が残っているのも興味深い



あれーっ! 「東龍王神社 300m→」の道標!

諦めかけたところだったので、顔を見合わせてニンマリでした

健康ウォークの道と分かれ100mほどで、小高い林の中に東龍王神社が祀られていました

東西の龍王山に祀られているのは、同じ龍? それとも、夫婦龍なのかな?

さて、ここから西龍王山に引き返すかどうか?



地図の破線を下れば、距離は半分です

尾根だからなんとかなるでしょうと、急尾根を下っていく

最初は、木々が疎らで下草も無かったのですが、そのうち低い羊歯が出始め、嫌な気分



恐れていた背の高い羊歯! サルトリイバラを避けながらの羊歯藪ラッセル

「あっ!ツツジが咲いている!」 (満開の木もありました)

春と秋に咲く、二季咲きツツジもあるようですが、これは季節外れのツツジみたいです

調べてみると、台風が多い年や異常気象の時などに、勘違いして「狂い咲き」が見られるとか

秋というより、もう冬なのに、温暖化の影響もあるんでしょうか?



羊歯と格闘すること20分 鞍部に下りると、作業道らしきが横切っている

左にとり植林の中を下ってゆくと、ぽつんと一軒家  ヤレヤレです



南谷集落付近まで下りて来て、東龍王山方面を振り返る

「名勝 建治乃瀧」石柱のところで朝歩いた道に合流し、駐車地点に帰って来た

県道から歩いた稜線を見上げ、「ありがとう!」と龍王さんに手を振り帰路につきました


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