冬らしい厳しい寒さも無いまま、早くも2月
便りが届き始めたスプリングエフェメラルも気になりますが
今日は土佐市宇佐町を訪ね、冬晴れの「龍の道」を歩いてきました
(8:10)信用組合前バス停
〜(8:20)安政地震
の碑
〜(9:10)茶臼山分岐・石鎚神社・展望所・茶臼山
(9:40)
(10:10)大峠展望所
〜(10:35)塚地峠
〜(11:25)安政地震
の碑
〜(11:55)新漁丸
(12:30)〜(
12:35)龍の渡
(13:00)旧へんろ道登り口〜(13:15)井尻峠〜(13:55)青龍寺〜(14:15)奥之院〜(15:10)竜の浜P(7時間)
此処は宇佐町竜 釣りや海水浴の拠点「竜の浜」駐車場に車を停める
今回お世話になった、土佐市ドラゴンバス
竜バス停8:02分発に乗車し、宇佐大橋を渡って信用組合前で下車します
土佐市指定文化財 津波への備えを語り続ける貴重な史跡「安政地震・津波の碑」
宝永4年(1707)及び、安政元年(1854)に発生した地震の津波による被害者の追善と
被害の教訓を後世に伝えるため、安政5年に建立された
碑には当時の状況が詳細に刻まれ、南海地震の際にはこの教訓が生かされたそうです
萩谷川沿いに進み、民家横を抜けると
「茶臼分岐960m→」 ハイキングコースの案内
道を塞ぐ倒れた竹を潜ったり跨いだりしながら進むが、 砂防ダム辺りで次第に酷くなる
ハイキングコースとは名ばかり、あの指標は除けんといかんねぇ
元気よく茂る竹藪で道が塞がれ、左岸へ逃げる
薄っすら道が延びている急斜面だけど、藪が無いので益しかな
何処かで左に振る道を見落としたのか、段々不明瞭になるが
左方に茶臼山が見え出したし、何とかなるよと登ってゆく
取り付きから40分かかって縦走路に飛び出した ヤレヤレ
予定よりかなり右(北)に出たが、道の有り難さを思いながら暫く進むと
「←茶臼分岐200m 塚地分岐900m→」の指標
茶臼分岐に「←灰方分岐900m ↙萩谷川960m 塚地分岐1100m→」の指標
(↙萩谷川への道は良く分かりませんでした)
此処から山頂まではホンの数十メートルですが、裏からお邪魔するのもなんですので
そのまま直進して石鎚神社の鳥居へ向かい、オクサリをかけるも腕力が足りません
グランパは急な石段の下へ回り、私はそのまま展望所へ向かう
レンガ造りの円形の造作物は、太平洋戦争の遺構、哨戒所跡だそうです
展望所は前面の木々が伐られ、絶景が広がっています
萩岬と竜岬に護られた宇佐湾 遠く室戸岬も見えている(左写真に薄っすら)
展望所に掲げられた弘田龍太郎作曲の宇佐小学校校歌
「1、緑あかるい茶臼の山に 青竜寺の鐘の音ひびく・・・
2、黒潮おどる太平洋に 横浪三里の 真珠が光る・・・」
展望楽しんだ後は、ロープを手繰って石鎚神社が祀られた茶臼山(C△237.08m)へ
鍵のかかった祠の中には、石鎚大神三体が祀られ
その前で、御神像一体と石鎚蔵王大権現がお休み中
「南無石鎚秘蔵大権現」の石碑を見て、茶臼分岐の指標のところに下る
快適な縦走路を北へ進んでいると、宇佐湾を見下ろす展望場
何ヶ所か、竹で作ったベンチも設えられていた
西を見れば、内ノ浦湾を見下ろすゴルフ場、須崎市のスカイペイゴルフクラブ
文久四甲子年(1864)三月吉日と刻まれた馬頭観音像の石仏が、尾根に佇む
「←大峠300m 塚地峠400m→」の塚地分岐 ちょっと大峠展望所へ寄り道しよう
分岐から、5分ほどで東屋が建つ大峠展望所
西に、蟠蛇ヶ森、虚空蔵山が並ぶ その右奥、白っぽい山が鳥形山
北東を見れば、春野町の背後に、烏帽子山、鷲尾山等の南嶺が連なる
南嶺からもう少し右に目を振ると、桂浜方面と奥に魚梁瀬の山々
塚地分岐(3段上の右写真)まで戻り、縦走路を進む
分岐から10分弱で、縦走路と国史跡「土佐へんろ道青龍寺道」が交わる、塚地峠(標高185m)
歴史ある峠には、青龍寺への道しるべ「手やり石」、薬師如来などの舟形石仏が佇んでいる
峠から少し下って来たところに、ベンチが置かれた展望所
宇佐漁港を隔てて、宇佐町竜集落 青龍寺は、あの井尻峠を越えた所
奥之院の山に、白い建物(リゾートホテル VILLA SANTORINI)が見える
まぁ、オンツツジが咲いています!
此方はフジツツジかな? 立春も未だだというのに、ますます季節感が薄れます
途中、へんろ道を整備されている地元の方に会い、暫し談笑
下りて行ったところに、七体のご神像が刻まれた岩(摩崖仏)があるとお聞きする
塚地峠から600m 萩谷川の小さな流れの側を歩く 雰囲気の良い道です
道の傍らに、先ほど教えていただいた摩崖仏
その前の舟形石碑を見ると、伊予かわのえ町上 ?八夫婦の墓碑でした
四国遍路の途次、この地で亡くなられたのでしょう 手を合わせて、その場を後にしました
命がけのお遍路のことを思いながら歩いていると、道沿いに文化十一、天明三等々、墓碑の多いこと
宇佐郷分の氏神、若一王子宮(ご祭神天照大神)にお参りしてから
ビニールハウスの道を抜け、バス通りに出る
宇佐大橋を渡る前に、「海賊料理 新漁丸」で昼ごはん
美味しい魚をいただき、お腹もいっぱい
福井と井ノ尻を結ぶへんろ道「龍ノ渡」の碑 舟に乗ってるのは、お大師さんかな?
大同5年(810)頃、空海が青龍寺を開基の節、「渡し」を後の世まで続けよと申し渡したという
四国八十八ヶ所でただ一つ、海を渡し舟でゆくへんろ道であったが
昭和48年(1973)、宇佐大橋の架設で、1200年の歴史に幕を閉じた
宇佐大橋を渡りながら、茶臼山を振り返る
青龍寺へは車道を真っ直ぐ進めば早いが、折角なので峠越えの旧へんろ道をゆく
お遍路さんもあまり歩かないかもしれませんが、よく整備されて歩き良い
丁石も遺っていて、良い雰囲気です
井尻峠(標高100m)「↙竜680m 井ノ尻520m↘」
峠から直ぐに「竜の一本松跡」
中学生が両手を繋いで測ると6人分もある巨木だったそうです
峠から下りて来たところが竜集落(標高5m) 青龍寺までは、後600mです
「蟹ヶ池」 池で遊ぶカイツブリやマガモを見ながら、大休止
この湿地は県下最大規模で、サクラタデ、コウホネが自生し、トンボも多数生息しているとか
梅の木で遊ぶジョウビタキや河津桜が目を楽しませてくれます
第三十六番札所 獨鈷山伊舎那院青龍寺 山門を潜り、170段の石段を上がれば本堂
空海作と伝わる御本尊、波切不動明王が祀られており
航海の安全や豊漁、世間の荒波をも鎮めてくれると、深く信仰されている
境内から山道に入り、途中宇都賀山の道を分け、奥之院へ向かう
2度車道を横切り参道をゆくと、たくさんの鳥居が並び、その奥に奥之院
石段に「これよりさき土足禁止 信者一同」の表示板と、その横に履物が置かれている
奥之院の背後は足のすくむような絶壁です
奥之院から引き返し車道に出ると、リゾートホテルVILLA SANTORINI
瀟洒な佇まいのホテル駐車場より、宇佐湾を眺める
真下に、蟹ヶ池、明徳義塾 竜国際キャンパス
初場所で初優勝した、幕尻の徳勝龍始め
朝青龍、朝赤龍、東龍強、竜王波の母校です
優勝インタビューの「まだ、33歳 頑張ります」は心に残る言葉でした
帰りは車道を歩き、蟹ヶ池に下りてゆく
途中、車道をちょっと逸れて、五色ノ浜を見下ろす
車道沿いにピンク色を見つけ近寄って良く見ると、ナデシコでした!
ナデシコって、夏に咲くんじゃないの?
「草の花は なでしこ 唐のは さらなり 大和のも いとめでたし」(枕草子)
と詠った清少納言も、きっとびっくりよ
蟹ヶ池に下り立ち、「竜国際キャンパス」の中を通って県道に出る
親子連れが遊ぶ竜の浜(ドラゴンビーチ)から竜岬、崎山を眺め、駐車場に帰って来た
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