2020年03月07日 ”城王山の龍王神”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


阿波市市場町から讃岐に抜ける県道沿いに、阿波富士と呼ばれる秀麗な山がある

その山頂には、どんな日照りでも涸れることが無い池があり、龍王神が祀られています

以前、省エネ登山でピークを踏んだが、今日は、麓からの古道歩きです


(7:40)〜(8:25)不動明王〜(9:00)城王神社・頂上(9:10)〜(9:20)△上ノ森〜(9:50)不動明王〜(10:20)
                                    (2時間40分)



県道2号を日開谷川沿いに遡る 朝日が当たり始めた城王山

県道から分かれ、岩野集落への道に入る

集落外れの 車道脇に車を停め、登山道(右写真石段)に入ってゆく



藪椿が目立つ古道を緩やかに上る 道は広いですが、ガレが多くやや歩き難い

左の木の間に集落を見ながら17分で分岐(右写真) 丁石に従い右へ



急斜面のガレ場を進む 右駈け5分、テープに従い左へ



木の間に伊笠山が見える 山腹の採石場が痛々しい 再び右に振ると車道は近い



車道に出る(写真の左隅から上がって来た) 不動明王に迎えられ霊域に入る



再び車道に出て進むと、九王野神社

12年前、桜巡りで八百萬之神御殿を訪れた帰りに

此処まで車で上がり、山頂に祀られた「龍王神」を見に行きました



奥へと続く無舗装林道を少し進み、左の参道へ (山頂からは、右の林道を帰ってきます)

「登城王大神」の祠奥のピークを踏み、(藪)尾根を進む



参道に下り鞍部から登り返す 左後ろに市場町や吉野川が見える

雰囲気の良い杉並木を登ってゆく
 


ほら貝の形をした手水舎

奥の玉垣の中には、役行者(城王山神変大菩薩 昭和四十二年 大祖神敬講)

 

足利尊氏に追われた新田義宗と脇屋義治を祀る城王神社

昔は、じょうれい踊り(雨乞い踊り)が奉納されていたそうです

神社から北に少し進むと、新田池

 

池中央に祀られた龍王神 静寂の中に、何とも不気味な霊気を感じます

阿波学会紀要に拠れば、この地は江戸時代「月夜に雲雀がやけどする」とまで云われた干ばつ地帯であり

また、讃岐山脈の小谷から流れ出す鉄砲水や土石流に悩まされてきたともいう

今、池の周りに霊気を漂わす龍王神は比較的新しいですが

古来より、干ばつや大洪水から免れるべく、水を司る龍王神に祈ったと思います

池の傍らに鎮座する不動明王

 

池傍の祠(龍王社?)の先が、城王山頂上(632.4m) 

山頂には、昭和二年に奉献された大きな台石がある 何が祀られていたのでしょう
 


  稜線をさらに北へ、B△上ノ森 597.81m(左写真)へちょっと寄り道

復路は稜線東を走る林道を歩く 山の同定は出来ませんが、大山方面かな?

九王野神社からは転がるように不動明王まで下り、小休止後参道を下りてゆく



ザレた斜面は転がり落ちないよう慎重に、且つ速やかに通り過ぎます

参道山側の平地にある円形に積まれた石積 何の跡かしら?



岩野集落の梅は終盤だったけど、芳ばしい香りが辺り一面に漂っています

梅の木越しに城王山 そして日開谷川を挟んで対峙する伊笠山

今日は昼から下り坂の予報でしたが、まだ青空が広がっている

頂上手前まで車道があるので、ちょっと伊笠山のピークを踏んで来ましょうか


伊笠山へ



県道出合いの一角に、金毘羅大権現・城王大明神と刻まれた燈籠、猿田彦大神の自然石文字塔

そして、日輪、月輪が刻まれた庚申塔には、六臂(6本の手)に法輪、弓、矢、剣、錫杖、ショケラ(人間)を持つ青面金剛

その足元に、踏みつけられた邪鬼?、三猿、鶏がいる (明治四十羊年 旧八月十九日建立)

県道を走っていて「犬墓大師→」の案内板を見つけ、寄り道

此処は、市場町犬墓地区 この珍しい地名の由来は 

「弘法大師が連れていた愛犬を葬ったところから起こったと伝えられている」そうです



狭い車道をどんどん登ってゆく

豚舎を抜けるとさらに狭くなるが、何とか伊笠神社鳥居に着く

車を停め400mくらい歩くと、神社手前左の丘に大日大上不動明王

 

城壁を思わせる石垣の上に、伊笠神社が見えて来た

祭神は天之二上命 一説には新田氏の一族を祀っていると云われている



軒飾りが菊のご紋の石祠 文化七庚午三月 世話人犬ノ墓村と刻まれている

神社裏の痩せ尾根を進んだ先の狭いピークが、

市場町の最高峰・伊笠山山頂 (C△伊笠山 704.63m)です

城王山を眺めたかったが、灌木がうるさくすっきりした展望はありません



帰り道、城王山を眺めながらコーヒータイム

集落まで下りて来て何かの石碑かと思ったら、「犬之墓時計台」でした

丁度12時だし、どこかでゆっくり食事でもして帰りましょう


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