2021年01月17日 ”虎丸山・那智山・石鉄山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


分県登山ガイド 「香川県の山」を見ていたら、興味深いページに眼が留まった

「歴史と信仰の水主(みずし)の3つの山をめぐる」と題して

水主神社の三方に位置する、虎丸山、本宮山、那智山が紹介されていた

山頂には熊野三山の神が勧請され、水主三山と呼ばれているそうです

そして、那智山から北に尾根を辿ったピークが石鉄山、石鎚蔵王大権現が鎮座している

「龍神さんと権現さんを尋ねて、水主三山+石鉄山周回」なんて、goodなネーミング!

で、意気揚々と東かがわ市大内へやって来ました


(8:15)〜(8:45)登山口〜(9:25)三角点〜(9:35)虎丸山(9:45)〜(10:20)登山口
(10:45)那智山登山口(10:55)(11:25)那智山(11:35)(11:55)三角点(12:05)石鉄山(12:15)
(12:45)245mp(13:30)堰堤登山口(13:45)(14:20)水主神社(14:35) (6時間20分)



県道129号沿い水主交流センター横の広場に車を停め歩き始める

与田川右岸の「四国のみち」を進み、風呂集落で右へ

朝日が当たり始めた虎丸山や、庭先で満開した蝋梅を見ながら小川沿いを遡る

「新宮石風呂跡」碑、「旧弘海寺跡」を過ぎ、三方から山面が迫って来ると



大きな砂防ダムが見え、手前の橋を渡ったところが虎丸山登山口(標識有)

広い作業道を緩やかに8分歩くと沢に当たり、沢沿いの登山道に入る



何度か左岸、右岸を縫い、沢から分かれ急斜面をトラバース気味に登る

あまり展望の無い尾根に乗り、緩やかに登ってゆく



雑木越しに虎丸山が見えた!

尾根の突き当りのコブが、三等三角点 虎丸(373.01m)



頂上直下は、見上げるような急坂

おまけに足元は良く滑る  まぁ、距離が短いのが救いです

 ロープを頼りに頂上に飛び出し、赤い鳥居を潜る



伊邪那美命(イザナミノミコト)が祀られた 新宮神社が鎮座する、虎丸山頂上(417m)

室町時代初期、東寺、高野山や修験道のメッカ熊野三山で修業した増吽僧正が

水主三山を拠点として修行し、熊野信仰を広めたと伝わっている

白鳥方面の山々が見えますが、あまり馴染みが無いので同定は出来ません

子ども連れや若者グループとすれ違いながら下山し、次の山へ



県道沿いの標識に従い、那智山登山口へ

県道から10分で、登山道口に着きました お腹も空いたし、ちょっと小休止しましょう



登山道に入って、直ぐ鳥居を潜る

ウバメガシなど雑木が茂る急な尾根を、一直線に登る



二つ目の鳥居 振り返ると、右に先ほど登った虎丸山

鳥居からひと登りで、那智山頂上(271m)です

ご祭神が事解男命(コトサカオノミコト)で、龍神を祀る那智神社が鎮座する



山頂標識の向こうに三本松方面  素晴らしい展望です 

西に、クジラが棲むという本宮山と笠ヶ峰



此処から尾根を辿り、今日のもう一つのお目当ての山・石鉄山へ

目指す方向に個性的な山は無いですが、あの辺りだろうと山並みをインプットし

神社裏からロープ沿いに下りてゆく

しっかりした尾根に赤テープ、急斜面にはロープと問題ありません



ズリズリの斜面を登り返すと、祠の台座のような石積みがあり

傍の木に「石鉄山→」の道標が括りつけられている



その少し右奥に、三等三角点 大林(264.45m) 点名通り、辺りは大きな林

近くに、石見山の山名札

格別特徴のないピークですが、何か謂れのある山なんでしょうか?



一旦下って登り返し、那智山から30分で石鉄山 案外すんなり来れました

石祠の中に鎮座するのは、もちろん石鎚蔵王大権現

華やかな那智山の奥の林で密かに佇む権現さんに、(今日は)龍神さんに勝る感動を覚えます

三山を一筆で繋ぐには、引き返すより尾根を西へ進んだ方が早い



250mコブ先の疎林から、辺りを見る(左写真)

 245mpは目の前ですが、少し引き返し

右に弧を描くように尾根を辿ると(鞍部の緩斜面がやや分かり難い)、245mp(右写真) 



等高線がこんなに密なところあったっけ? 木々につかまりながら下ってゆき

東面が切れ落ちた岩交じりの細尾根を登り返すと、山懐に抱かれた水主の里が見えた

 

歩いてきた稜線を仰ぎ見る 左写真奥のピークが、三角点のある石見山かな?

(右写真)あの鼻の向こうは、またまた激下りのようですが、下に県道も見えて来てヤレヤレ



ザラザラの急斜面を下ってゆくと、少し傾斜が緩やかになった所に赤(黄)テープ

池を見下ろしながら一服した後、堰堤を目指して真っ直ぐ下る



フェンスを擦り抜け、お不動さんが祀られた堰堤で小休止

辿った稜線を振り返りながら、県道へ向かう



県道を少し歩くと、「くじら岩」の本宮山登山口の道標・・・顔を見合わせて、パス

形の良い那智山に見守られ、長閑な水主の里をの〜んびり

鳥居に「正一位大水主大明神」の神額がかかる、水主神社に立ち寄る

弥生時代、この地に来られたというご祭神・百襲姫命(ももそひめのみこと)は

日照りに苦しむ人々のために雨を降らせたり、水路を開くなど、米作りを助けたと伝わる


那智山からのアップダウンに思わぬ時間がかかってしまい、「くじら岩」を尋ねられず

「水主三山」とならなかったのは残念だけど、面白い山行でした


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