2022年03月05日  ”天ヶ峠・星ヶ森”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る



先週は、剣山の雪を堪能しました 今日は、石鎚山です 

と言っても、遠くから眺めるだけですが

虎杖から、遠回りになるけど天ヶ峠経由で石鎚山遥拝所・星ヶ森を目指します


P(8:20)〜(8:51)槌之川分岐〜(10:48)天ヶ峠(11:00)〜(11:45)△横峰〜(11:52)星ヶ森(12:03)
〜(12:12)
薬師堂(12:28)〜(13:00)槌之川分岐〜(13:30)P      (5時間10分)



今年の干支ポイント虎杖(いたずり)が登山口

農協の建物跡横が遍路道(登山道)で、四国霊場第六十番札所・横峰寺まで3.6kmの道標が立つ

雰囲気の良い道を、何度か折り返しながら登る



10分ほどで、土石流の爪痕を残した谷に出合う

橋手前で道が崩落、流木や倒木でぐじゃぐじゃです 高巻してから、橋を渡る



巨岩を見上げながら、急峻な谷沿いの道を進む



橋の袂のお大師さんに見守られ、右岸へ渡る

「虎杖へ1km」道標の直ぐ先が、槌之川分岐(右写真)



7分ほどジグザグ登って、支尾根を乗越し

緩やかに下ってゆくと谷に出合い渡渉する 水量が多かったら難儀するところです



槌之川集落跡(昭和50年廃村)の石積みを見ながら、苔生した石段を上がってゆく

人が住まなくなって、ほぼ半世紀  長い年月を思いつつ、広い屋敷跡に入ってみると

あちらこちらに、水桶、羽釜、茶釜、酒や酢を入れる容器のうんすけが転がっている



集落跡を過ぎたところに石鎚村特有の黒茶の木があり、近くには墓石がある

谷音が大きくなるに連れ、道が段々薄く険しくなり、とうとう消えてしまった

谷に下り、ハラハラしながら滑りそうな石に足を載せ左岸へ渡渉する

(もう少し足が長かったら、なんてことは無い場所です)



前方左岸が大きく崩落しているので右岸へ渡るが、めちゃくちゃな藪と茨で進めない

こうなりゃ、川の中を進めばいいじゃない もうやけくそです(はしたない言葉ですみません)

谷を詰めれば、正面に見える天ヶ峠に着く筈よ!



・・・と思いつつ暫く河原を進み、右岸に駆け上がると、少し萱藪っぽい道がある

長い石垣下を通り、今度は左岸へ(赤テープがありました)



やっと道らしい道に出ました

ユキワリイチゲでもあれば、此処までのしんどさも帳消しですが・・・

この後2度渡渉し、植林作業道に出合う  開花カウントダウン態勢のミツマタ



作業道から分れ登山道へ この急坂を登り切ったら峠かもと頑張ったのに、空振り
 
天ヶ峠に出るまでの13分間が、とても長く感じられました

ガードレール右下から峠(809m)に飛び出すと、 身体が飛ばされそうな突風が吹き抜ける

左の植林帯に下りていく道は、戸石方面かな? ちょっと気になります



峠に祀られた大日如来像

石鎚村にはミニ四国霊場があったとか、ここは第四十二番仏木寺です

右眉の上が痛いと思ったら、血が滲んでいる

天下御免の引っ掻き傷をつくって遊んでるジジとババなんて、孫に笑われそうです

風裏でお茶休憩をして、林道(戸石天ヶ峠線)を進む



 林道 から北、小松や今治方面が黄砂で舫っている

アラ!、国鉄C58形蒸気機関車がなんでこんなところを走っているんでしょう?

以前、津和野で見たSLやまぐち号を思い出します 



林道と並行する尾根に駆け上がってみると、快適な古道が残っていました

再び林道から逸れ、三角点横峰を目指す



緩やかに登ってゆくと、四等三角点横峰(883.07m)

三角点が無ければ通り過ぎてしまいそうな地味なピークです



尾根を進み、林道に下り(左写真 振り返る)、3分で星ヶ森

此処は弘法大師が星供を修行された場所、石室にお大師さんが鎮座する



金ノ鳥居から見上げる、霊峰石鎚 天気は良いのに、春霞なのが残念!

風が吹き荒れる中を、暫く待ったけど・・・黄砂は退きそうにありません

虎杖まで3km、5年振りのモエ坂です  (この後、200m毎に道標が在る)


 
星ヶ森から500mほど下ったところに、弘法大師や不動明王が祀られた薬師堂

六地蔵前の石柱に拠れば、この辺りは千足山村の郷部落(昭和53年廃村)が在ったところです

「元千足山村字郷部落跡 右上方通称城山ノ山頂ハ 享禄年間 黒河山城守ガ拠リシ山塞跡」

唸るように吹いていた風もやわらいできたので、薬師堂前でお昼にします



薬師堂の30mほど東に建つ石碑 周りに瓶等があるけど、何の碑なのか分かりません

お腹もいっぱい さぁ、のんびり下りましょう



木の間から見える瓶ヶ森、 氷見二千石原が白い

これから日一日春に向かい、雪が消えてゆくのでしょう

そういえば、今日は啓蟄 陽だまりはポカポカと心地良い

日当たりの良い道の傍らに、草刈り接待用の剪定鋏が置かれている



崩落地の縁から石鎚山を遠望

お遍路さんは、石鎚山中腹の前神寺奥之院へ まだまだ遠いです

石垣が残る一帯は、棚田 or 住居跡(?)



槌之川分岐まで下りて来た

すっきりとは見えなかった石鎚山より、ここから天ヶ峠までのしんどさの方が記憶に残ると思います

虎杖まで後1km 小滝や巨岩を見ながら下ってゆく


巨岩の割れ目に祀られているのは、お大師さんでしょうか

この辺りの大岩の基部にミニ四国霊場第六十七番(小松尾寺)が祀られていた筈なんですが

そうかなと思われる場所は、土砂に埋もれていました

コンクリート橋を渡り右岸をジグザク下りてゆくと、虎杖はもう直ぐそこ


昭和26年まで千足山村と呼ばれていた石鎚村には、20余りの集落が在り

その集落間を往来する道が、縦横に続いていたと思います

今日歩いた槌之川集落と戸石集落を結ぶ天ヶ峠への道は、かなり荒れていたけど

昔と変わらず谷で遊ぶ(多分)カワガラスに、心癒されました

それにしても、遡行した谷(川)の名前が何処にも記されて無いのが気になります

「槌ノ川」と呼ぶのは如何でしょうか?


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