室戸市の秘境・奥郷(おうこ)をなお隔てた奥山に、幻の山上池がある
昨年、この界隈の龍神さん巡りをしたとき以来、気になっていた
大蛇伝説の池だから夏にはよう行かんし、寒くなってからと思っていたら
つい先日、ヘキチョウさんが池山池を尋ねられていて、ソワソワ
今日はお二人の後を追って、室戸へ向かいます
P
(10:35)〜(11:43)尾根
(11:48)〜(12:09)△池山
〜(12:16)池山池
(12:40)〜(14:20)P
(3時間45分)
今年最強の寒波到来 高知道も雪が舞っている
大蛇の心配は無いけれど、帰りの心配をしながら車を走らせます
国道55号から逸れ、狭い道を3km程走れば奥郷集落
少し広くなった路肩に車を停め歩き出す
気持ちの良い青空が広がっていますが、風は冷たい
獣避けの柵を開けて橋を渡り、畦道の突き当りでまた柵を開けて出る
左に薄い道が延び、その取り付きにススキに覆われた石柱が一本
登り始めて直ぐ、奥郷集落を振り返る
急斜面をジグザグ登る 石ころが多く、歩き難い所もあります
池山から一直線で元川へと落ちる尾根の先端部を乗越すと、
左下から道が合わさる(左写真) 帰りは、張られた紐を潜りこの道を下りました
すぐ、「遍路道」の指標を見て、横駆道をゆく
暫くすると、(二つ目の)「池山行→」指標
所々傷んだ個所もあるが、道は分かり易い
途中、貴重な展望 でも、見えてる山が何処なのか皆目分かりません
細い道を折り返したら稜線に乗るのかなと思ったけど、まだまだでした
何だか尾根に弄ばれている感じです
広い作業道?を横切り植林帯をどんどん進むと、やっと尾根に出ました(右写真)
熱々の紅茶で温まった後、快適な自然林の道をゆく
ですが、一段と風が強くなり、指先がジンジンしています
「池山行→」の指標から左へ50mほど登ると、三等三角点 池山 (537.73m)
林の中で展望はありません
登山道に復帰し、指標に従い下ってゆく
「河内行→」の指標を右に見て、そのまま直進
△池山から5分で前方に池が現れた、思ってたよりも大きな池です
鬱蒼と茂る森に、神社へと続く道が付けられている
大蛇伝説が遺る「池山池」
此処は、地滑りで出来た窪みに雨が溜まって出来る池だそうで、涸れてる時の方が多いのだとか
今日は、満々と水を湛えた池面に空の青と白い雲が写り込んで、素敵です
浮島に架けられた小さな橋を渡り、狛犬に迎えられて鳥居を潜ると
石垣に囲われた中に、第二十六番札所龍頭山金剛頂寺奥之院 池山神社が鎮座しています
燈籠には、文化十一戌九月の銘と奉納した人々の名前が刻まれている
その昔、旱魃が続くと近在の人々が歌や踊りを奉納して雨乞い祈願をしたそうです
室戸は雨が多いイメージですが、降ってもすぐ海に流れてしまうんですねぇ
日陰のところは薄氷が張っているので、気温は低いのでしょうが
風も当たらず日差しが暖かい、小腹を満たしながら暫しのんびりです
池の東側を散策してみると、池に沿って鹿避けネットが張られています
最終氷河期以降の希少な植物が自生しているみたいです
藪いていたらとの心配をよそに、すんなりと池一周出来ました
名残惜しく池を眺めてから、展望も無い単調な尾根を黙々と引き返す
此処(右写真)から尾根に乗ろうと思ってたけど、風が強いので登ってきた道を下りる
朝歩いた道は左へ上がるけど(左写真)、右折しジグザグと下りてゆく
崩れた箇所も、問題無し
継ぎ接ぎに補修されて、ちょっと頼りなげな危なっかしい橋を渡る
元川右岸の林道を歩き、犬に吠えられながら駐車地点へ
単調な登山道の先の森に、突如現れた神秘の山上池
感動の出会いでした
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