2022年12月29日  ”黒滝神社”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る



石鎚の妹神が祀られている黒滝神社が丹原町田滝地区の山中に鎮座する

ある日、石の投げ合い遊びが高じて兄妹喧嘩にまでエスカレート

以降、兄妹は仲が悪くなり、とばっちりを受けた田滝の氏子の人々は

オクサリから振り落とされると言って、石鎚山には登拝しないそうです


登り納めに、軽く参拝の積りで出かけたんですが・・・


(8:35)〜(8:44)登山口〜(9:25)黒滝神社(9:49)〜(10:22)登山口〜(10:30)
                          (1時間55分)



丹原町田滝地区で「黒滝さん」と親しまれている黒瀧神社遥拝所

起源は、弘法大師が唐から帰国した頃だそうです



三河の国の落武者、新助四郎左衛門が、ある日、権現谷山で見つけた白猿に

12本の矢を射かけるが、一本も当たりません

白猿は黒瀧十二社大権現のお使いで、社を鎮座し、村人皆こぞって拝するよう申して消えたとある



400年の伝統を持つという黒滝神社奉納踊り「お簾踊り」

ある年の雨乞いの時、本殿の御簾(みす)が動いたかと思うと、

にわかに大雨が降り出したので、以後「お簾踊り」と呼ばれるようになったそうです



田滝川沿いを遡りながら、前方に聳える山々を眺める

黒滝神社が鎮座する山は、どれでしょう?

採石場を過ぎても舗装は続きますが、やや道が狭くなる



植林帯に入ると、小枝や枯葉、石ころが路面を覆い走り難い

上写真の土場まで引き返し、車を停め歩き始める



300mほど車道を歩くと、林の中に 苔生した台座と趣きのある黒瀧神社石碑が建つ

昔は、此処から参拝道が続いていたのかもしれません、良い雰囲気です

ここまで車(普通車は厳しい)で来れなくは無いですが

ずっと手前から歩いた方が無難だと思います



「右黒滝神社登山道→ 約20分」の石柱から見上げてビックリ!

まさか、この道が参道なの?と、思いながら登っていきます

(とても、20分ではよう行きません 40分かかりました)



参道の歴史を物語るような、晒された巨木の根



まるで障害物競走、手足の短さがハンディです



鳥居があるので間違いなく参道です

柱や笠木は大きくて立派だけど、貫が低いので屈んで潜る



時折赤色や黄色のテープがありますが、見逃がすことも

とにかく、上へ

藤の木みたいですが、何でしょう?



転げ落ちそうな急坂で、木に摑まり一休みします

先週はテープを追っての足元泥んこ山行だったし、また今日はこんな調子 

一年納めはもっとスマートに歩きたかった ブツ、ブツ



巨木の朽ち果てた株 ちょっと恐そうなお顔に見えます



黒滝神社の森・社叢は、西条市指定の天然記念物

大木と呼べるものが、47科155種もあるんだとか

このウラジロガシの幹周は7.4m 樹高は15mもあるそうです

木の知識が豊富なら、こういう山は楽しいんでしょうが・・・



四駆で這い登った斜面を振り返る

(帰りに右を下ったら、それほどでもなかった)



「潜らんと、跨いだ方が楽じゃないの?」 「潜る方が、得意なんよ」



やや細い尾根 左右は切れ落ちています



御神木かと思うほどの巨木(ヒノキ?)を見上げながら、急斜面を登ると



はっきりした尾根に出る

ここまで展望はゼロでしたが、尾根右端から南東方面が僅かに見える

黒滝神社の兄神を祀る石鎚山方面は、あいにく雲に隠れています



短い尾根の基部に鎮座するのは、黒滝神社

中身の濃い、登山口からの40分間でした



想像以上に大きく立派な社殿です

こんな山奥のしかも急傾斜地に、よくぞ造営されたものですねぇ

本殿の傍に「前盛塚 神助四郎左衛門霊神」の石碑が建っている

この後、神社背後の三角点黒滝神社(808,36m)も尋ねてみたい気もしますが

もう、そんなモードではありません 暫く感激に浸り、神社を後にする



木の間から、右(西)を見る

あの尾根のずっと先には、高縄山系の盟主・東三方ヶ森が座っている筈



用心のため、蔓で命綱(右手に持っています)を作り、

危なげな所は後ろから支えてもらおうと思ったけど 出番はありませんでした



鳥居少し手前で右へ 砂防堰堤横のコンクリート階段を下りる

こちらの方が、はるかに楽です



登山口から振り返る 奥に階段が見えています

林道を左に曲がれば、すぐ橋がある



参道の名残のような道を見ながら林道を下り、駐車地点着

2時間弱の歩きでしたが、5,6時間くらいの疲労感

明日は間違いなく、腕と肩が悲鳴をあげるでしょう


下り始めてすぐ、砂や小石が路面を覆う急坂カーブでタイヤが滑り、ハラハラしました

途中、瀬戸内海サーキットでマシン(?)の疾走を楽しみ

  黒滝さんの兄・石鎚神社本社(口之宮)へ



神門前には門松が飾られ、新年を迎える準備万端です



石鎚大神が祀られた本殿



2022年も、後2日で終わります

この一年を振り返ってみると、心を痛めることが多かったように思います

3年経っても波が大きくなり続けるコロナ禍はもとより、ロシアのウクライナ侵攻、

安部元総理の銃撃死、五輪汚職、そして、円安、物価高

中でも一番気になったのは、出生数が80万人を切ったこと

我々団塊の世代の三分の一を大きく割りました

来る癸卯(みずのと・う)の年は、厳冬が去り春の兆しが訪れるそうです

元気、勇気、やる気が湧き上がる希望の年となりますよう願ってます


皆様、佳いお年をお迎えください


歩いた道   ホーム