2023年04月01日 ”漆川街道・五ノ丸山”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る



阿波の池田は、「阿波刻みたばこ」産業で栄えた町です

今日は、葉タバコや生活物資などを背負って行き交った往還道「漆川街道」を歩いて

池田から漆川集落を尋ねます

余力があれば、漆川から黒沢湿原まで行きたいけど・・・

黒沢湿原をピストンして漆川八幡神社からバス、または松尾川温泉に下り出合からバスor祖谷口からJR

いずれにしても車道歩きが長いのがネックですが、帰りの算段をいろいろ考えて出発します

(参考文献 三次の古道 三次郷土史研究会編集発行)

(6:14)〜(6:32)登山口〜(7:12)桜木休み場(8:05)〜(9:20)石仏峠(9:35)〜(9:55)五ノ丸山
〜(10:13)石仏峠(10:24)〜(10:44)登山口〜(11:34)漆川八幡神社   (5時間20分)



登山口に設置されている説明板



たばこ専売公社の工場跡に建てられたショッピングモールに車を停め、日の出とともに出発

左写真中央の稜線に見える鉄塔奥が五ノ丸山だと思います

(直ぐ前の庁舎北側付近に在る四等三角点池田(138.7m)を探したけど?でした)

右写真は、たばこを運んだ鉄道の引き込み線跡



JR徳島本線を見下ろしながら、跨線橋を渡る

徳島道高架の下に、登山口が見えてきた



説明板を読んでから、入山します

すぐ、「漆川街道登山口 みよし山歩会」の標識がある



尾根に乗ると、ヤマツツジが迎えてくれます

「旧陸軍射的場跡」標識  当時は、実弾で射撃訓練をしていたそうです



切通しの手前に「大休み場」標識 休まず通過しました

古道からはちょっと分かり難いですが、山側斜面で睨みを利かす「不動明王」



島山谷川のせせらぎを聞きながら、右岸を詰めてゆきます

「桜木休み場」標識の背後に、山の神を祀る祠が在る 

道は真っ直ぐ続いていますが、この辺りで渡渉する筈と辺りをウロウロ



石造りの橋台がある谷に下り対岸に登り返すと、 折り返すように道が続いています

(後から分かったのですが、この道は鍵掛谷から来る道だったようです)



ちょっと荒れてるなとは思いながら進むと、次第に道は消え獣道となる

強引に急斜面を這い上がり尾根に出てログを見ると、どうも尾根を間違えてるみたい

左へ振りながら進み軌道修正しますが、谷が深くこんなところ(右写真)は下りられません



1時間弱ウロウロして、やっと谷を渡り「桜木休み場」に戻ってきた

「桜木休み場」から仕切り直して直ぐ、丸木の橋の袂に「石橋」標識が在る 

此処が正規の渡渉ポイント、橋台につられ谷に下りなければ何んてことは無かったのに

面白かったじゃないかとグランパは言うけれど、あの1時間の徘徊は堪えました



満開のミツマタが笑ってる

右写真の先で道が途切れたように見えたので、折り返している広い道を進むが



古道の雰囲気が全然しない、どうも鉄塔保線路(?)を進んだみたいです

鉄塔(NO.9)に着き、左下を見ると古道があるじゃないですか!

わざわざ鉄塔に来ないで真っ直ぐ進めば良かったのに、随分遠回りしてしまいました



NO.8向け保線路(左写真)を進むと、すぐ古道に出る

左に「←峯家屋敷跡」、指標に従い保線路を行ってみると明治期の墓石が2基ありました

もう少し下ってゆけば屋敷跡が在るらしいが、引き返して石仏峠を目指す



水田跡らしきを眺めながら、源流部右岸を緩やかに登ってゆくと

前面が開け、石仏峠が見え始めた



日当たりの良い所はカヤやイバラの元気が良い

林道に飛び出すと、直ぐ池田と漆川を結ぶ石仏峠(池田峰)

往時は、石仏が祀られていたんでしょうか?



漆川へ続く峠道が、奥へ下りている

紫煙をくゆらせ大休止後、 峠から左の尾根を進み五ノ丸山へ向かう

途中、左(NO.7)からの鉄塔保線路を合わせ一定斜度で登ってゆく



NO.6鉄塔を過ぎると斜度が緩み、明るい自然林をひと登りで



二等三角点 五ノ丸山 822.59m         山頂から、中津山と国見山



峠に戻り、萌え始めた木々や奇岩を見ながら、古道を緩やかに下りてゆく



「鼻駒不動明王跡」標識 

台座や手水鉢が残っている背後の岩に刻まれているのは、不動明王かな?

樹間に漆川の集落が見えてきた



巨岩基部を抜け、満開の桜に迎えられ車道に出る

入口に「漆川街道」の説明板があります

ところで、道中「桜木休み場」等とあるから

ヤマザクラを楽しみにしていたんですが、あまり無かったかな?



車道傍の巨岩を背に祠 不動明王が祀られていそうな雰囲気的です

よく分かりませんが、鼻駒不動明王を遷した祠なのかもしれません

(後日、黒沢湿原へ行く途中見つけた標識によると、この神社は御崎(おんさき)神社と言い

文化9年(1812)に八百萬國の神様を祀り、この土地の守護神としたそうです)

11時、黒沢湿原への分岐に着く 「どうする?」

八幡神社11時40分発のバスに間に合いそうです

「早よう池田へ帰って、花見でもしようや」という事で、分岐を右に取り下ってゆく



ところが、この先の民家で車道は行止り

民家横の畦道を下り植林帯に入ると、作業道が続いている



作業道を進み、萱場を掻き分け抜け出すと、茶畑が広がっている

茶畑横の急な畦道を下り、ヤレヤレ車道に出られました

(右写真奥の稜線鞍部が石仏峠だと思います)



下り立った車道向かいに、王前神社

(漆川八幡神社の二つ先に天王というバス停があったけど、王が気になります)

桜吹雪に見舞われながら、車道を下ってゆく



光明真言と刻まれた大きな青石と、「寺祈美堂」

漆川八幡神社にお参りして、四国交通の路線バスで阿波池田駅へ


阿波池田たばこ資料館



阿波池田うだつの家(旧真鍋家住宅)

幕末から明治にかけて繁栄したたばこ製造業者の居宅です

館内には、たばこ製造工程で使われた器具類や資料を展示しています

各地から葉タバコが集積されたので街道の説明もあるかと思ったけど、残念

丁度、月一回の「たばこ踊り」が披露されていて楽しめました

因みに、館内は禁煙です



丸山公園から五ノ丸山を眺めて、帰路に着きました


歩いた道  ホーム