2023年07月16日  ”笹ヶ峰お山開き”

7月16日は、笹ヶ峰のお山開き

前日
、石鈇山往生院正法寺で行われた柴燈大護摩供で

無病息災、山行安全をお願いしました



結界の中を清める法弓の儀等が粛々と進められ

大護摩供願文を奉読した後、採灯、火入れが行われる

三体の石鈇蔵王大権現が見守る中、煩悩を焼き尽くす火焔が立ち昇る


7月16日 笹ヶ峰お山開き



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る



笹ヶ峰は、正法寺が別当となり、頂上に石蔵王大権現を勧請して

修験道の道場として栄えた山です

昭和初期のお山開きには、中萩駅からの登拝行列が

大野山まで続いたと言われている

かつて多くの修験者や参拝者が歩いた古道が気になるところですが

今日は、山懐深く延びた吉居林道終点から登ります



(7:45)〜(8:31)宿〜(9:03)丸山荘(9:15)〜(10:06)チチ山のコル(10:20)
〜(10:41)
チチ山〜(11:03)チチ山のコル〜(11:28)笹ヶ峰(12:26)〜
(13:11)
丸山荘(13:18)〜(13:38)宿(13:50)〜(14:30)P (6時間45分)



登山口から1時間20分で丸山荘

1933年に開業したノスタルジックな佇まいの山小屋です

昭和中頃は、正法寺を明け方三時に出発し

傾吹、黒森、沓掛を経て夕方に到着したそうです




丸山荘から丸山経由で笹ヶ峰に向かう

5分で、ベンチが置かれた丸山(1547m)大展望です


7月1日お山が開かれた石鎚山、瓶ヶ森が今日の天気を羨ましそうに眺めている



笹ヶ峰、チチ山を見ながら、もみじ谷へ



急斜面の横駆けに取りつく手前の広場には、石鎚神社が祀られていたそうです

咲き始めたナンゴククガイソウ




この辺りは、急坂が続きます

雪があれば、お山に技量を試されるところです




天柱石(と勝手に呼んでいます)まで来れば、ヤレヤレ



コル手前は、オオイタヤメイゲツの楽園

緑の日差しを浴びながら

多くの修験者や参拝者を見守ってきた古木の林を抜ける




チチ山のコルでバナナ休憩してから、グランパはチチ山へ

私は正法寺のご登拝の方々を待って、一緒に登ることにする



振り返れば、夏色の笹ヶ峰

この山容を見れば、山岳宗教が芽生えない筈はありません




中萩次郎丸の権現様が鎮座するチチ山(1855m)

此処のお山開きは、もう少し先だそうです




満開のコメツツジ越しに、雄大な笹ヶ峰



コルへ引き返しながら、沓掛山、黒森山を見る

中萩駅は、遥か彼方の雲の下



灌木帯を抜けると、コルに登拝の方々が見える



下りてくるグランパが見えたけど、直ぐに追いつくでしょうから

コルを出発される皆さんについて、先に山頂へ向かう




樹林帯を抜け、笹原を切り返したところからチチ山を振り返る



稜線に出ると、沓掛山、黒森山がデ〜ンと迫って来る



石鎚山、瓶ヶ森を望む広々とした稜線は、「高天原」と呼ばれているそうです




ちょっと雲が出て来たけど、涼しくて丁度良い

コメツツジを愛でながら、のんびりと稜線歩きを楽しむ




山頂に着き、護摩焚きの準備に取り掛かる中

居合わせた登山者は、護摩木に願い事、名前、年齢を書き焚き上げて貰います




祠前に祀られた石鈇蔵王大権現

石積みの傍らに、風格漂う一等三角点笹ヶ峰(1859.47m)




登山者が次々到着し、お山開きの護摩焚きに加わります



護摩が焚かれる中

石鈇山勧請文と般若心経を唱和する



権現加持を受け、力が漲ってきました

家内安全のお札と御朱印




お山開きに相応しく、シコクフウロやホソバシュロソウが咲いている



コメツツジと霊峰



無事に護摩供を終え、下山します

三重山稜の左手の窪地が、「西条誌」に載る土佐池で




山稜の右側の窪地が、二、三間四方の窪みなりと記されている伊予池

日照りが続く時は、この場所で雨乞いが行われていたそうです




沓掛山や新居浜市街を見下ろしながら、緑濃い笹原を下りてゆく



足元には夏の花、タカネオトギリ〜♪

涼しげなヤマアジサイに迎えられ、丸山荘に下りて来ました



ご登拝を終え寛がれている皆さんに挨拶し、先に下山する

笹ヶ峰頂上の雄大な景色の中での、護摩供

家内安全、世界平和など欲張りましたが、全て叶えてくれそうです

アットホームなお山開きに、ご一緒させていただき

脈々と受け継いで来られた
伝統の火を目の当たりにし

改めて、笹ヶ峰の偉大さに思いをいたしました


ありがとうございました



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