2024年11月09日  御篠山・烏殿・松葉山”


この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用。承認番号 平18総使 第582号る


今日は、西予市宇和町を尋ねます

    古刹明石寺から御篠山、山名が気になる烏殿(石鎚神社)、

展望良しの松葉山を周り、卯之町の町並みを散策して、明石寺に戻ります


明石寺7:508:24御篠山8:429:19林道分岐412mp9:40烏殿登山口10:01石鎚神社10:15
〜(10:18)
烏殿〜(10:40)林道〜(11:45)烏殿登山口〜(12:01)林道分岐412mp〜(12:19)松葉山(12:32)
〜(12:57)
御篠山〜(13:20)宇和米博物館(13:27)〜(14:30)明石寺              (6時間40分)



9世紀に開基されたと伝わる、四国霊場第四十三番札所 源光山明石寺

明石寺(めいせきじ)の本来の名は、「あげいしじ」で

乙女に化身した観音が山へ大石を運んだという話を詠ったご詠歌

「〜大磐石もかろくあげ石」から、ついたと謂われています

それで、地元の古老たちは親しみを込めて「あげいしさん」または「あげしさん」と呼んでいるそうです

令和2年、「明石寺境内」と、「大寶寺道」(境内から卯之町に至る755m)が、

国史跡に指定されました

朝霧が漂う本堂に参拝し、スタートです



「宇和文化の里 これより800m」の道標から、「伊予遍路道大寶寺道」「新四国のみち」に入る

卯之町の方々が、江戸後期より長年にわたって整備されてきた道です

(明石寺の裏山には、天保二年(1831)に創設された新四国八十八カ所がある)



よく整備された広い道を緩やかに登ります



御篠山からの尾根を掘削した切り通しを抜け、下ってゆくと



 お大師さんが鎮座する石祠がある

遍路道から分かれ「新四国45番へ ☞」に従い、尾根を目指します



新四国・第四十三番明石寺の背後が、尾根です

尾根に出て、左へ進む



東屋が建つ、御篠山(388m)



山頂に、篠山神社が祀られている

南予の修験山岳信仰、笹山権現が勧請されたそうです



東屋から眺める、卯之町を囲む山並み

さて、烏殿方向への下り口は?道標も何も無いので迷います

△445.7mp方面へ向かえば良いので、取り合えず少し進んでみてから考えることに

先ず西に下りてみると、東には振らず次第に山が遠くなる

(後から分かりましたが、この道を下りると宇和米博物館に着きます)

やっぱり反対側よと、山頂に引き返し東に延びる道を下ってゆく



△445.7mp西面を進み、松葉山を迂回しようと尾根へ(上写真振り返る)



鞍部から、440mコブへの薄い道(?)を登る



440mコブに出る 窪地は何でしょう?



コブから北へ、林道終点に下り着く



林道分岐(412mp) 右、烏殿登山口を目指します

(左へ行けば、松葉山登山口です)



概ね歩きよい林道ですが、少し茂っている場所もあります



分岐から20分ほどで、烏殿登山口です



取り付きに「烏殿登山口(石鎚神社)の石標が建つ



いきなりストレートの急坂



頂上が近付くと、岩が目立ってきた



権現様が祀られてそうな雰囲気の大岩

向こうに回ってみましたが、何もありませんでした



登り切ったところに、小さな石祠が祀られている

石の印はありませんが、登山口の石標に書かれていた石鎚神社だと思います

お参りしてから、傍らに腰掛けおやつタイムにします



石鎚神社から平らな尾根を数分で、烏殿(からすでん)山頂 展望なし

三等三角点(坂戸 588.61m)と、背後に山名プレートがある



さぁ、後は林道分岐(412mp)まで下りるだけと気が緩んだんでしょうか?

山頂から尾根を外さないよう注意しながら下り立ったら



烏殿西側を走る林道の終点、取り付いた尾根を間違えたようです

「僕としたことが・・・」と、反省しきりのグランパ

でも、もう少しずれて林道終点より奥に下ってたら、どうなっていたことでしょう

早速、地図を広げて家族会議、軌道修正しました



烏殿山腹を周回して、先ほど歩いた林道分岐(412mp)まで戻ることにします

木々の間から、宇和富士と呼ばれる大判山、赤ハゲ山が見えている

5年前、オクサリやロープを頼りに登ったことが懐かしい



烏殿登山口まで戻ってきました

「何処で間違えたか、検証しに登り返さん?」との声は、無視

歩き疲れて林道分岐(412mp)へ帰り着きました ヤレヤレ



小休止後、林道分岐(412mp)を右へ下ると、また分岐

此処は、直進します 間違いないかって?



今日初めて見た標識、「松葉城跡登り口→」があります



コンクリート道を逸れ山道を進むと掘割があり、すぐ横に城跡へと続く長い木段



木段を登り切ったところが、松葉城跡の土塁



その奥が、松葉山 宇和郡を治めていた西園寺公の居城跡です



卯之町の家並み 山々に囲まれた、まほろばの風景が広がっています



松葉山から下ってくると、古びた道標があり

「宇和米博物館→」に従って進む (右、郷団地の方が早かった)

「おかしいなぁ 町に下りて行かんねぇ」と話しつつ、ドンドン進むと

見たことがある道・・・? エッ!御篠山頂上に出ました



御篠山から西へ、ジグザグと遊歩道を下る(案外長かった)



やっと、宇和米博物館に着きました



雑巾がけのタイムを競う「Z-1」グランプリが行われる109mの木造廊下

日本一の長さを誇るそうですが、良く磨きこまれ先の方まで艶光りしている

15年前に挑戦した時は60秒を切ったけど、今は完走出来そうにもありません



旧宇和島街道 重要伝統的建造物群保存地区

卯之町にある中町(なかんちょう)の町並みは、江戸、明治の面影を残す

幕末には、シーボルトの高弟二宮敬作が蘭方医を開業し

オランダおイネや高野長英が訪ねている



国重要文化財 西日本最古の小学校である「開明学校(明治15年築)」



先賢の偉業が展示されている「宇和町先哲記念館」前の坂道をゆくと



「43番明石寺へ800m」の道標に迎えられ、山道に入る



峠を越え、紅葉色に染まり始めた明石寺に帰って来た

町並みをゆっくり散策しても5時間くらい、と思っていたけど

想定外の歩きで、6時間40分もかかりました

里山といえど、記憶と記録(13.9q 累積860m)に残る山歩きになりました


歩いた道  ホーム