2007年2月3日 ”祖谷の雪嶺に遊ぶ” |
次郎笈〜剣山 |
見ノ越〜西島〜大剣神社〜次郎笈峠〜次郎笈〜剣山〜見ノ越(6時間30分) |
昨シーズン、真っ白な次郎笈を目指してやって来たが、大雪で登山口迄辿り着 |
けず丸笹山から眺めただけで終わってしまった。今年こそはと思っていたのに |
思わぬ暖冬でチャンスが来ない。やっと来た寒波の翌日は快晴。今日を逃して |
は次郎笈のラッセルは楽しめないわ。で、輝く雪嶺を期待して、一番乗り〜♪ |
8時20分 冷気がピーンと張り詰めた中、剣神社に御参りしてから出発
昨夜降ったとはいえ、何時もより雪は少ない。リフト下のトンネルも楽々潜れたわ |
ブナ、ツガ、ヒノキなどの自然林を楽しみながら高度を上げていく |
9時、西島。塔ノ丸、三嶺、遠く石鎚山系、赤石山系まではっきりと見渡せる |
暫く展望を楽しんでから、アイゼンを付け出発 |
大剣道を進み、尾根への道と分かれて、新雪フカフカの中を大剣神社へ向かう |
冬山の鉄則は尾根道なんだけど。 ラッセル、ラッセル〜♪ |
視界が開けて御塔石が見えてくると、安徳帝伝説が残る大剣神社に着く |
次郎笈峠へ続く遊歩道へ下る。さすがに、この辺りは雪が深い
夏の花も可愛いけど、真っ白い雪の華も素敵〜
「全国名水百選」に選ばれている御神水。お敷水とも言われ |
ミネラルたっぷりの水らしいけど、今日は飲めないわ |
大剣神社、御神体の御塔石が青空に向けて聳え立つ。高さ30メートルほど |
もある巨大な石灰岩の岩峰が、剣山のシンボル。何とも奇妙な姿をしている |
10時30分、二度見峠で暫く休憩。「そんなところに居ないで早くおいでよ」と |
今日の次郎笈は呼んでいる。二度見といわず、何度見ても、いい姿だわ |
呼ばれたら、急いで行かなくちゃ。
後ろから写真ばっかり撮らんと、ラッセル交代して〜 もう、疲れたわ
雪庇は無いものの、東側は急傾斜の谷。それにしてもこの尾根は風が強い |
強風に舞い上がったサラサラ雪が、陽を受けて七色にキラキラ輝いている。 |
「綺麗!宝石みたい〜」と言うと、「幻覚見たんじゃないん」と夢の無い返事が |
ラッセルを交代して、剣山を振り返りながら休んでいる間に |
もうジャンクションピークに立っている。まぁ、早い事 |
12時、頂上(1929m) 待たせてゴメンネー、ジロ〜♪ |
頂上からは四国の山が大展望 |
剣山に数人の登山者が見える。聞こえてくるのは風の音だけ。何時までも |
雄大な大自然の真ん中で展望を楽しんでいたいけど、そうもいかないわ |
心残りだけど、静かな次郎笈を後にして剣山へ向かう |
踏み跡を確実に拾いながら慎重に下りて行く。登りは苦労したのにあっという間 |
にトラバース分岐。下りきった所でアイゼンを外す。さぁ、剣山まで登り返し〜 |
定番の次郎笈。ミヤマクマザサに覆われた姿も端正で気品があるが、雪を纏った |
白い次朗笈も、シャープで人を寄せ付けない荘厳な気配が感じられていいわ |
13時40分、剣山頂上(1955m) 木道にも雪が無い〜
宝蔵石神社
頂上ヒュッテで休んでから下山。それにしても沢山の踏跡。雪も緩みかけている
日差しが暖かくなり、なんだかブナも嬉しそう。2時50分登山口着 |
伝説を秘めた懐深い剣山、飾りっけは無いけれどアルペンムード漂う次郎笈。 |
其々に性格が違っているのが面白い。剣山から見る真っ白い雪嶺は「登れる |
ものなら登って来い」と威圧しているかに見える。次郎笈の冬にはそんな厳し |
さがある。もっと雪が多ければ、二人のラッセルではピークに到達するのは難し |
いだろう。今回は新雪を踏み、歩いた後に自分の道が出来る贅沢な山行でした |