四国のお山は桃色吐息〜♪
ピンクロードの鋸山・豊受山が気になりながらも、白い道の誘惑が勝り烏ヶ山へ
3年前、この時期に歩いた
振子沢の景色を思い浮かべながら、鏡ヶ成へやって来ると
車道沿いも思ったよりたくさんの雪が残り、鏡ヶ成キャンプ場は未だ深い雪に閉ざされている
閑散とした鏡ヶ成駐車場にポツンと車を停め、烏ヶ山を見上げれば谷は真っ白 ワクワク〜♪
駐車場から10分弱で、登山口
雪が有れば何処でも道 針葉樹林帯を抜け、正面に烏を見ながらブナ林を進んで行く
あれ、沢を渡る筈だけど・・・ちょっと北へ振り過ぎたみたい
軌道修正で、急斜面を下りカーラ谷を渡る(帰りこの谷を下りて来る予定)
雪原を緩やかに高度を上げているとドラゴン登場 「驚かさんでよ 辰年は2年前、今年はもう午年よ」
辺りの地形が円みを帯び、谷がはっきりしてきた
そろそろ登山道がある左の尾根に取り付こうかとも思うけど、亀裂が広がり斜面が不安定
たっぷりの残雪なので踏み抜く心配は無さそうだけど、念のため沢芯は外して山際を進む
この谷に名前はあるんかなぁ
右尾根の向こう側はカーラ谷(山と渓谷社大山・蒜山を歩く)だから、カーラ谷Uではダメですかねぇ?
因みに、カーラ(黒)と、ス(鳥とか、飛ぶという意味)で、カラス(烏)です
この谷では一際大きいブナ その足元は、春の兆し・根開きが始まっている
メジャーを忘れてウエストを測れなかったけど、4m位かな?
烏ヶ山登山道を挟んだ南側のブナ翁さんも気になるな〜
見上げれば、上へ行くほど登山道に取り付くのは大変そう (というより無理っぽい)
左斜面の雪も締まっているみたいだし、そろそろ谷とはお別れしよう
グランパは「このまま稜線まで這い上がらん?」って言ってるけど・・・
そんなしんどい事にお付き合い出来んわ! 無視! 無視!
雪渓の縁でスズタケが現れ出すと、滑ってなかなか進めない
出来るだけ雪が残る所を選んで歩き、最後はスズタケを掴んで四苦八苦
汗ビッショリになりながら、なんとか登山道に合流 「あ〜ぁ、疲れた」
急坂が続く登山道だけど、道の有り難さをしみじみ実感です
振り返れば、ブナ並木の向こうに休暇村大山鏡ヶ成の建物が見える
お茶休憩の後、ルンルン気分で歩いていたら、ショウジョウバカマが「こんにちは〜」
雪が載ったスズタケの急斜面を思えば、ロープ場も楽勝
真下の蛇谷に吸い込まれないように、慎重に岩場を登ってゆく
左下方に、昨年訪ねた大ブナエリアが広がる
新小屋分岐を過ぎ、翼を辿って南峰に向かう、ところどころ雪庇の名残がある
慎重に体重移動して歩いていた積りなのに、南峰ピーク手前で踏み抜き膝上まで埋まってしまった
おまけに雪の中に隠れていた枝で思いっきり弁慶の泣き所を打撲
暫く雪の中に足を入れたまま其処にうずくまっていたら、目の前のイワナシが心配そうに此方を見ている
翼の最高部・南峰から眺める、烏ヶ山、伯耆大山
「早くオイデ〜」と、烏さんが呼んでいる ハイハイと、二つ返事で飛んでいきたいけれど・・・
下山の事も考えて、グランパ一人で本峰にお邪魔する
烏谷の向こうに矢筈ヶ山
切れ落ちた鞍部から見上げる、精悍な烏ヶ山
烏ヶ山から南峰を振り返る(手を振ってるグランマが米粒位に写ってます)
南峰から、5分程で 烏ヶ山頂上(1448m)
烏の頭で(あとから嘴のような烏帽子岩に立てば良かっただって)、独り占めの大山を楽しむグランパ いいなぁ〜
一緒に立てなかったのは、とっても残念 でも、誰にも会わないお山で無理は禁物
未だ少し足がズキズキするが、取り敢えず新小屋分岐まで引返す
ブナ翁さんやツインブナが居る大ブナエリアを見下ろしながら、暫し休憩
カーラ谷に下りる予定だけど、大ブナエリアも捨てがたい
「ここは思案のしどころじゃのう(鶴ちゃん扮する、小寺政職風に)」
と其処へ、登山口へ向かう車道で会った方が登って来られた
(もっと登っているかなと思ったけど、今日会ったのはこのお二人だけ)
アケボノ談議の後、出来れば烏ヶ山から鳥越峠、地獄谷、無理なら引返してカーラ谷を下ると言って登っていかれた
「お気をつけて〜、アケボノを見に四国のお山へもお越しくださ〜い」
分岐から見下ろす北東尾根 手前が1300m、奥が1230mピーク 予定通り、此方の尾根を下りようか
ロープは固定されてはいるものの、いきなりの急な下りです
尾根から滑落しないよう一歩一歩確実に下ってゆく
北東尾根から、山全体がオーバーハング気味の烏ヶ山北面を見上げる
大迫力です!
右に鳥越峠へと続く稜線
タムシバ越しの振子山
目前の1300mピークを越え、東面に広がるブナの森を抜けカーラ谷へと思ってたけど
足も痛いし、ピーク手前から遡行してきた谷へ下降する
下方に見える大ブナまで、シリセードすれば2,3分で着きそうだ
奥に蒜山、手前に休暇村の建物やスキー場、駐車場の車も見える
「踵をしっかり雪に打ち込めよ」と、後ろから声が飛んでくる 「グランパほど体重ないんだから・・・ぶつぶつ」
大ブナからは朝歩いた足跡を辿り、途中から沢沿いに進むと何時もの登山道に合流
最後の沢を渡ると程なく前方に車道が見え出し、登山口着
鏡ヶ成駐車場は車も増え、家族連れがベンチでお弁当を広げている
振り返れば、天突く烏ヶ山 山陰のマッターホルンの愛称がぴったりです
それにしても、あんな急斜面を下ったの!? 恐っ!
でも、振子沢同様、たっぷりの雪が楽しめて面白かったね〜
ところで足は、向う脛の下が切れて血が固まっています お湯が沁みるだろうな(泣)
下山後、車道添いのヤマザクラ、オオヤマザクラを楽しみながら、健康の森遊歩道(鍵掛峠登山口)へ移動
色白ブナ、イケメンブナの芽吹きを楽しんでから大山を後にしました
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