「そういやぁ 梶ガ森にも投入堂があったなぁ あれは、お堂まで行けるんかいな?」
「そりゃぁ、誰かが造ったんだから道はあるんじゃない?」 「確かめに行こか」
高山の紅葉が終わり、霧氷も期待薄 決め手に乏しいこの時期 そんな会話で 行き先がすんなり決まりました
「土佐の投入堂・聖神社」に続いて、今日は梶ガ森の投入堂・弘法大師御影堂を尋ねます
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駐車場から10分で、日本の滝百選「龍王ノ滝」 滝壺の前まで下りてゆくと空気が冷たい
「大豊町史」に拠ると、紅葉川の下流・佐賀山地区に大蛇伝説が残る
一夜の宿を乞うた不思議な娘さんの後をつけてゆくと、大蛇となってこの滝壺に身を沈めたそうだ
登山道に復帰し、ガレ谷に僅かに残る紅葉を見ながら登ってゆく
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明治14年、京都北老の坂印幡堂より勧請された「第一番霊場 定福寺奥ノ院」
ご本尊は、弘法大師御作と伝えられる十一面観音菩薩像が祀られている
その昔、源頼光が酒呑童子を征伐する時、この菩薩に願をかけ見事目的を達したそうだ
下の社殿に掛けられた温度計は8℃、今日は暖かい
ゴロゴロ八丁を登り詰めると、左絶壁に懸崖造りの弘法大師御影堂が見えてきた
此処は、若いころのお大師さんが「求聞持」の法を修めるために修行され
「弘法大師神童坐像」、「大師御手判の石」、「剣」が奉納されたと伝えられている
(現在、坐像は定福寺宝物館に所蔵されている)
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「上ってみい」と言われて取り付きまで行ったが、苔生した岩の奥は真っ暗
何かが潜んでいそうな不気味な感じ ちょっと恐そうなのでパス
止めたらと言うのに、グランパが「今日の山行の核心よ」と言いながらお堂まで上って行く
下から見るほどの斜度で無く、岩面に小さな足掛りもある
折角上ったのに、堂宇には鍵がかかっていて中には入れない
墨が薄く判読し難いが、「佛嶽山本堂 弘法大師●●修行の地」と書かれた木札が置かれていた
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真下を見ると、此方を心配そうに見上げているグランマが余計に小さく見える
呑気に手なんか振らんと早く下りておいでよ
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岩の隙間に梯子がかけられていたそうだけど、そんなに狭い所よう上がれたねぇ
「ちょっと待ちよって」と対面の岩場から御影堂を撮っていると、上から話し声が聞こえて来た
もう下りて来たのかと思ってお聞きすると、山荘泊まりで周辺を散策されているとか
岩に上っているグランパを見て、不思議に思ったかもしれません
岩窟に投入れられた風格あるお堂は、神秘的で、静まり返った岩谷に霊気が漂っている
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さぁ、苔ノ岩を経由して、山頂を目指します 以前冬場に凍っていて緊張した場所です
未だ、名残惜しそうに写真を撮っているグランパ 何なら、2,3日籠って修行でもしたら・・・
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長い階段を下れば、その名も素敵な「名勝・紅葉川」
苔生した大岩の前に鎮座する阿弥陀如来像、此処は三番霊場「苔ノ岩」
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真名井ノ滝への分岐・シャクナゲの森を過ぎ、ブナ林の中、階段を数えながら緩やかに高度を上げてゆく
700段を過ぎると樹林帯を抜ける 山荘梶ガ森と同じくらいの高さまで登って来た
2011年2月、大雪に阻まれて難儀したけど、今思えば懐かしい
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六番霊場「天狗岳」で迎えてくれるのは、真言密教の教主大日如来様
天狗ノ鼻突端から覗きこんでも、やっぱり山肌はモノトーン
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キャンプ場まで下り、1100段の標識を見て登山道に入る
車道を2回横切り、頂上まで真っ直ぐの道 振り返れば、天狗ノ鼻越しに祖谷の山々
標高1400mと同じ数の階段が続くので、残り50段 頂上標識が見えて来ました
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七番霊場「霊峰梶ガ森頂上」で、静かに天を見上げている虚空蔵菩薩様
こんなに大展望の梶ガ森は、久し振りです 周りは山だらけ 四国は山国だと、実感します
薄の子供は風に乗って既に旅立ち、天花待ち姿の褐色の草原が広がっている
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「土佐の名水40選・梶ケ森の霊水」 雨が少ないので蛇口から出る水は細い
お大師さんも修行中、此の水で喉を潤したのかもしれない
お昼の時間には早いけど、「山荘梶ガ森」名物の立川蕎麦を頂く
お水がいいから、蕎麦粉100%のお蕎麦は勿論、碁石茶も美味しかった
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五番霊場「山荘梶ガ森」で文殊菩薩様に見送られて山荘裏から登山道に入る
5分で分岐、ゴロゴロ八丁を下りる方が近いんだけど、未だ歩いたことが無い定福寺奥之院780mの道を行く
あまり歩く人は居ないのかなぁ 道はかなり荒れている
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まさか梶ガ森で薮漕ぎ(僅かの距離です)するとは思っていなかった
右下に車道を見て、広い道に下り立つ 分岐から此処まで10分、奥ノ院まで5分弱だったから
ゴロゴロ八丁を下るのとそんなに変わらんかったかも
奥ノ院から朝歩いた道を下り駐車場に帰って来ると、車が3台ほど増えていた
今日は天気が好く、土佐の投入堂・御影堂も尋ねることが出来、気分爽快
これで霧氷でもあれば文句無しですが・・・
梶ガ森は冬期人気の山、次の機会に残しておきましょう
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三連休初日とあって、大歩危峡も四国外ナンバーの車や観光バスが多く
見頃を迎えた紅葉を楽しむ観光客で賑わっていた
三好市池田町馬路の境宮神社の大銀杏が、境内を黄色に染めていました
銀杏の絨毯が敷き詰められると、そろそろ今年も終わりです 一年経つのが早い事!
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