2015年12月12日  ” 三頭山 ”

藪あり、ロマンあり、阿讃の峠道歩き



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
承認番号 平18総使 第582号る


太陽マーケット(8:25)〜(8:45)山人の里〜(9:35)三頭山記念碑〜(9:50)三頭山三角点〜(10:00)三頭神社
峠入口標柱(10:40)〜(10:55)三頭越〜(12:05)寒風越〜(13:25)太陽マーケット          (5時間)


深夜、自宅前の水路が溢れるほどの大雨が降った もう12月も半ばですが気温が高くてとても冬とは思えません

そういえば昨年は師走に入った途端、国道で多くの車が立ち往生したり、集落が孤立するほどの大雪でした

何事も程々がいいんですが ねぇ、お天道さん

今回は、大川山・柞野コースをと思っていたが、朝刊の三頭越「牛も花嫁も越えた峠」の記事が目に入った

三頭山も気になる山でしたので大川山をドタキャン、三頭山から三頭越への峠道を歩くことにした



美馬ICを下り、国道438を北へ、野田ノ井トンネル手前の交差点わきに駐車

産直市・太陽マーケットにはいろんな野菜が搬入中で忙しそうだ 帰りに寄ってみよう

交差点すぐ横にある三頭トンネル貫通石のモニュメントの間の舗装路を上がってゆく

15分ほど歩くと、重清北小学校(平成22年4月1日より休校)が見えて来た



小学校は現在、簡易宿泊施設「山人(やまんと)の里」として歴史を受け継いでいる

先月23日、「Great Traverse 日本2百名山ひと筆書き」の田中陽希さんがここに泊まり、

翌日、東祖谷のいやしの温泉郷まで歩いたそうです 

そんなハードな歩きを今年5月29日北海道の暑寒別岳から毎日続けているとか 彼は宇宙人か?

さて今日のコース、ここからが問題です 三頭神社への道を地元の人に尋ねると

「昔は歩く道があったんじゃが今は車道を上がるき、どうかのぉ」

標高差もそんなにないのでなんとかなるさと、獣避け柵の間の細い道を上がってゆく 

山に取り付く手前から振り返ると癒しの山村風景が広がっている



道があるような無いような まぁとにかく植林帯を選び左に振りながら上へ、上へ行きましょう

山に取り付いて30分 ガードレールが見えたが、何処から上がっていいのやら・・・

背の高いススキ(萱?)にサルトリイバラが絡む藪を強引に突破し、



何とか車道に出られたが、耳の下に引っ掻き傷が出来血が滲んでいる 顔で無いから、まぁいいか

車道を南に少し進むと、広場が有り大きな石に三頭山と刻まれた記念碑が建っている

此処が、三頭神社(左)と、二双越や三頭越(右)方面の分岐です



先ず三頭神社(分岐から800m)を目指し、稜線近くにつけられた車道をゆく

ススキが繁るこんもりした丘が三頭山頂上で、ハングライディングサイトになっている

吉野川や剣山系の大展望を期待したが、舫って視界がすっきりしない

頂上から南へ少し下り、三頭大明神の石碑を見て林の中に入ると三角点(734.0m)がある

もう少し南にある神社までまっすぐ下ろうとしたが、結構な藪 もう引っ掻き傷を作るのは、イヤ

三頭大明神の石碑まで引き返し、ススキの斜面をダイレクトに車道に駆け下りました



竹や、杉の古木に囲まれた参道を抜けると、境内が広い三頭神社に出る

三頭の名前の由来となる、剣霊、山王、清竜(青竜)の3社が祀られているそうだ

東屋まで引き返し、お茶休憩  福岡の美味しいお菓子、ご馳走様でした

 

西国33ヶ所の観音様を見ながら車道を歩き三頭峠を目指します 最高のロケーションに鎮座する千手観音様

百笑一起の会が設置した標柱に従い、広い車道から分かれ林道に入る

暫く進むと、なんと投棄されたテレビ!観音様も見てるというのに

 

程なく分岐、青龍の祠への道(多分)を左に見て、落葉の降り積もった快適な道を進む

道が狭くなり峠道らしい雰囲気になってきたと思ったら、三頭越(795m) 峠入口から15分くらいでした 

県境に、安政四年建立の鳥居が建ち、

徳島側には「金毘羅大権現」、香川側には「三頭山大権現」の石額が掲げられている

2つの神社の名前を掲げている鳥居は、「両参りの鳥居」「両神鳥居」などと呼ばれるそうだ

その昔、金毘羅さんや三頭神社へお参りする人々が、この鳥居を潜って行き交ったり

参拝者のほか、善通寺の陸軍第11師団に入隊する若者や、花嫁行列

そして、農繁期には借耕牛(かりこうし)も峠を越えて行った (朝日新聞「たのしこく」拠り)



鳥居のそばで、行き交う人々を見守ってきた天鈿女命(ちち地蔵)と猿田彦大神



小休止後、寒風越へと阿讃縦走路を進む 反対方向も気になっています

昨日の大雨が登山道の窪みを勢いよく流れたんだろう 落葉溜りがみられる 

足元を見ながら慎重に歩いていたら、二本爪の滑った跡がある イノシシでも滑るんだ

久保谷から三頭越、竜王山と歩いたのは8年余り前のことで、記憶も薄れているけど

三頭越から寒風越まで、こんなにアップダウンが有ったのかなぁ? 歳のせいか堪えます

とくに最初のピーク(913.1m)への上りがしんどかった



200m毎に設置された道標を辿って三頭越から2400m、1時間余りかかってやっと寒風越

横畑方面(左)へほんの少し下ったところに、お地蔵様(天保十年建立)が鎮座する



寒風越から藤宇集落へ、地図には実線で書かれた道が有るがあまり歩かれてなさそう

まぁ、見失っても標高差100mくらい下れば何処かで車道に当たるだろうと、落葉道をどんどん下りていく

途中から、地図にはない緩やかな作業道を下り、20分ほどで車道(林道 竜王塩江線)に出る やれやれです



青屋根の向こうから見送ってくれている三頭山を眺めながら、適当に車道を下っていく

左下に、国道438の三頭トンネル(1997年開通)が見え、野田ノ井トンネルの上を通り過ぎると、車が見えてきた

さぁ、楽しみにしていた産直市・太陽マーケットの「三頭そば」で温まろうと思ったら既に終了している

今朝の新聞を見てたくさんの方が来られたのか、何時もより早く売り切れたそうだ

お蕎麦は次回の楽しみだけど、

買って帰った高原白菜はずっしり重く、甘みとともに古道ロマンがぎっしり詰まっていました〜♪

歩いた道  ホーム