2017年01月07日 ”星ヶ森”



GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る

  S(小松総合支所) A(香園寺) B(香園寺奥之院) C(横峰寺) D(星ヶ森) E(河口)
(車は加茂川橋横のコンビニに停めさせていただき、小松総合支所までバスで移動)


今日も「四国のみち」歩き 初登りの猪尻山・大平山より少し標高が上がります

まず「遍路ころがし」といわれる六十一番から六十番に逆打ちし、少し足を延ばして星ヶ森へ

石鎚を遙拝の後、モエ坂を下り虎杖から河口まで 18km位の行程です

小松総合支所(7:40)〜(7:55)香園寺〜(8:35)香園寺奥之院〜(9:40)峠・横峰寺まで4.9km(9:55)
(11:55)
横峰寺〜(12:15)星ヶ森(12:45)〜(14:05)虎杖〜(14:30)河口      (6時間50分)



小松総合支所バス停で下車、南を見ると空母のような石鎚山が神々しく輝いている

今日の天気は下り坂だけど、星ヶ森に着くまで雲に隠れんと待っとってね〜

畑には大霜 白い息を吐きながら、先ずは
第六十一番札所・香園寺(こうおんじ)を目指す

 市民ホールと見紛いそうな鉄筋コンクリートのモダンな建物が、
聖徳太子創建と伝わる栴檀山 香園寺

巡錫中の弘法大師が栴檀の香をたいて祈祷し、難産で苦しむ女性を助けられたことにより

安産、子育て、お身代わり、女人成仏の寺とされている



香園寺奥之院へ向かう途中、正一位・高鴨神社へ 干支の神社参りです

風格ある拝殿右奥から「遍路道」「おくのいん」の道標に導かれ(近道です)、奥之院へ向かう

「四国のみち」を合わせ、桜の名所・小松大谷池農村公園を右に見て車道を進む



高速高架を潜り、歩き始めて1時間程で奥之院 ここまでは予定通り、順調です

左奥から橋を渡って、コンガラ、セイタカの2童子を従えた不動明王が睨みを利かす修験の行場・白瀧へ



白瀧から引き返し車道に復帰 横峰寺まで6.9km 川沿いをどんどん遡ってゆく

迂回路→に従い尚も車道を進み、、林道終点(駐車場有)で道標に従い右の遍路道に入る

遍路道に入って15分で、右から旧道が合わさる 通行止の柵あり



歩き始めて丁度2時間、東屋の建つ峠に着く 横峰寺まで4.9km

「左、上城 右、展望所」の道標に誘われ、お茶休憩の後、「展望所」へちょっと寄り道 

広い道を折り返しながら登って行くが、結構時間がかかりそうなので引き返す

こういう時は、距離を表示していてくれたら有り難い

左の「上城」は、その辺りの地名だと思い気にしなかったが、帰って調べてみると

少し東のピーク(△488.4m)に、河野一族が支配し幻城と呼ばれる二つの砦の一つ

上城(うわしろ)城跡があったところだそうです 分かっていたら覗いてみたのに

峠からピーク(△488.4m)をトラバース 木の間に石鎚が覗く



左に林道が並走する(写真は振り返って撮っています)

ゆっくり高度を上げながら尾根を進むと伐採地 このコース数少ない展望地です

中央に星ヶ森、その右奥に石鎚(三角点辺り)や左端に瓶ヶ森が見える

此処から尾根を辿って、
遥か先に見える鉄塔のまだそのずっと先まで・・・・ため息が出ます



横峰寺まで3.6km地点 「香園寺道 奥之院を経て一里十六丁 香園寺へ一里二十丁」の石標が建っている

左へ下る道はどんなのか気になります いつか確認してみよう

緩やかに下り、登りに差し掛かったところに、横峰寺へ2.3kmの標柱

 傍らの丁
石地蔵(二十五丁)が元気をくれる



青石が剥き出しになった滑りそうな坂を登って行くと、二十四丁石

 遠いなぁと思って眺めた鉄塔
思ったより早く(伐採地から50分)到着 歩いてきたルートを振り返る

 


若いご夫婦に追い抜かれ、3人の歩き遍路さんにすれ違いながら、やれやれ、やっと車道に飛び出した 

あと1.2kmです 車道歩き20分で、第六十番札所石鉄山 横峰寺

役行者が修行中、石鎚山頂に現れた蔵王権現をシャクナゲの木に彫って本尊にしたと伝わる

伽藍はもちろん霊場の雰囲気ですが、花芽をたくさん付けたシャクナゲが境内に迫り出してきてそれは見事です


今年のGWもたくさんの花見客で賑わうのでしょう


 


本堂から石段を下りて行くと、仁王門(山門) 

もう20年くらい前の事、大頭(おおと)から「お山道」を登って来て、風格ある仁王門に圧倒されたのを思い出す

仁王門から600m程林道を上ると峠に出る ここが番外霊場、石鎚山の西の遙拝所星ヶ森(標高820m) 

弘法大師が星供を修行され、修行跡の石室には大師の石象が祀られている



寛保2年(1742)建立の鉄製の鳥居が立つ  「星ヶ森峠又ノ名ハ金の鳥居」から、霊峰石鎚を拝する

「霊峰」という言葉は、まさに石鎚山のためにある…言い過ぎでしょうか?

日差しは無くなったが、澄みきった清々しい空気が漂っている

時間も十分あるので鳥居の傍らに腰掛けて、ゆったりとランチ&コーヒータイム

「虎杖(いたずり)まで3.6km」の道標(200m毎に設置)を見て、「郷のモエ坂」を下って行く

ところで「モエ」の由来について、お大師さんに絡んだ言い伝えが残っているそうです

 修行中のお大師さんが、21日行の際、石鎚山まで13kmの道のりを毎日往復し

この坂を登り返すとき「体が熱くて燃えるようだ」と言ったとか

 


下り始めて15分 杉林の中に佇む薬師堂

注連飾りも新しく、薬師如来、不動明王、弘法大師が祀られている

お堂横に祀られた六地蔵の前に、「元 千足山村字郷部落跡」の石碑が建ち

側面に「有る限り 語り伝えよ 郷の坂  昭和五十四年秋」と、句が刻まれている

昭和25年に9世帯48人が住んでいた記録が有るが、昭和53年廃村となったそうだ

 

植林の中で展望に乏しいが、瓶ヶ森や石鎚が時折見える 雪が少ないです

日当たりの良い南斜面の道は、直ぐに茂るのだろう

「次の方のために草刈りお接待お願いします へんろ道維持にご協力ください 感謝」

の立札の横に、剪定鋏がかけられていた

それじゃと、道に覆い被さっていた竹を、チョキ、チョキとお接待させて頂きました

 

整然と積まれた石垣、苔生したセメント道、路傍の石仏に、古を思いながら下って行く

2011年9月の台風による大雨で川沿いの道が流され、高巻きの道が付け替えられている

倒木、流木、土石流から遍路道の復旧作業大変だったと思います(感謝)

分岐に「槌之川→」の標識 この先に千足山尋常高等小学校が有ったそうだ

 

大岩の基部に石仏が祀られている 雰囲気的に、蔵王大権現さんかとワクワクしながら近寄ってみると

六十七番 小松尾寺と刻まれている 大興寺ご本尊、薬師如来のようです

下るにつれて土石流の爪痕が痛々しい

大岩から数分で、コンクリート製の橋が現れた

石標も流されて見あたらないが、不動橋(竣工昭和4年)かと思われる

 

横峰寺参拝道入口の地蔵堂に迎えられ、人の気配が無い虎杖着

懐かしい黒川道登山口(通行止)や、河原の大岩など見ながら県道142号を河口へ向かっていると

二ノ嶽が威圧感を増して迫って来る 道側の石鉄山横峰寺別院本堂に参拝し河口着

1時間近く時間が余ったので加茂川の河原に下り、三碧峡を散策

バスを待っているとボードや、ジビエを積んだ車が下りてゆく

15時25分発のバスに揺られ加茂川橋に帰って来た


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