2020年09月19日  ”八幡浜大島龍巡り”


GPSトラックログ (カシミールソフト使用)
この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


今日は八幡浜港から約12km沖合の、宇和海に浮かぶ「大島」へ初上陸です

船に乗る前に、市内の龍を尋ねます


夫婦岩公園





八幡浜市若山の県道25沿いに聳える奇岩を見上げながら、駐車

橋の上から、勢いよく淵に落ち込む「双竜の滝」を見て夫婦岩公園へ

この淵は、大野ヶ原の龍が大島へ往き来する途中で休んだと言い伝えられる



公園入口のログハウス前から、セメント道を進み山道に入る

向かい合う夫婦岩が、この地域の地名「双岩」の由来だとか

岩の間に祀られている石仏は、2体とも馬頭観音(1体は、文久二戌八月吉日)のようです

夫婦岩に残る伝説

昔々、作物や家畜を食い荒らす龍に困り果てた村人が、煙攻めで龍を追い払いました

怒った龍は大雨を降らし、村中を流してしまいます

 怖れおののいた村人が、龍の怒りを鎮めようと祈ったところ雨が止み、この双岩が現れます

それからは、この岩を龍と崇めお祀りしてきたそうです



八代(やしろ)の八代龍王



八幡浜市八代(やしろ)で国道378と分れ、狭い車道を南へ進むと、 赤い鳥居が見えてきた

石段を下った川縁に、八代龍王が鎮座しています



石祠に供えられたお神酒は〇に石の印、石鎚とご縁がありそうです
 
建物の奥に、小さいけれど良い雰囲気の滝が落ちている

龍の遊び場かな?


大島



道の駅「みなとオアシス八幡浜みなっと」を散策し、チャンポンと海鮮丼で早めの昼食

乗船を待つ大島行定期船「たいゆう2」  天に至るミカン畑がいかにも南予の風景です
 


  A便で渡り、B便で帰ってきます  検温して貰い、マスクをつけ乗船

エンジン音が上がると、港後ろに2014年1月に歩いた鞍掛山が見え出した

 

八幡浜港から22分で 大島の港に到着

 粟ノ小島(あわのこじま)、大島(おおしま)、三王島(さんのうじま)、地大島(じのおおしま)、貝付小島(かいつきこじま)

の5つの島からなる大島は、 かつては海水浴や釣りで年間2万人が訪れていたが

段々と過疎化が進み、2009年に学校が廃校 令和2年現在、島内の住人は210人、高齢化率70%だそうです

船を下りると、2018年8月に地域おこしの一環としてオープンした交流館「大島テラス」が迎えてくれる

 龍神伝説を思い起こすウロコ文様の龍神櫓が目立つ、感じの良い建物です

 

海を眺めながら海岸線を歩き、神の島と謂われる三王島に架かる橋を渡る

三王神社の勧請年代は不詳だけど、大島開島以前の古社だそうです

元の山王神社の棟札によると、元亀3年(1572)修造、文化9年(1812)再建とあり

  ご祭神は、市杵島姫命田・心姫命・湍津姫命の三女神で、宇和海の守護神、 安産の神様です

樹齢約500年で八幡浜市指定天然記念物の「ウバメガシの巨木」を見ようと

取り付きを探したのですが、何処にも道らしきは見当たらず、パス 

(大島テラスでお聞きしたら、神社の背後から山頂に至る道があるそうです)



三王島と地大島を結ぶ道は、満潮時なら海面スレスレとなり

青い海の真ん中を走ってるような気分になれる、大島きってのインスタ映えスポットだとか

夕日に染まる宇和海、素敵だろうなぁ

地大島の1本道を進みながら、三王島、大島を振り返る



大島テラスを出発して40分、やっと貝付小島が見え出した

海が割れ、エンジェルロードが出来ています(満潮時は、渡れません)



灯台の東に見えるのは、西予市三瓶町周木、池之浦方面、素敵な名前の巴里島

島の南側は絶壁で、一周出来ません

透き通った海面が日を浴びてキラキラ輝き、とっても綺麗〜♪



波が打ち寄せる磯を引き返し、エンジェルロードを楽しみながら地大島へ戻る

貝付小島に向かって建つ祠は、龍王神社の分社です

自転車で軽快に走り去る若者を見送り

潜り漁をしている何艘かの船を見ながら、海岸線を歩いてゆく



龍王神社の鳥居を潜ると、夫婦龍が棲むと謂われる龍王池(大入池)が目に飛び込んできた

神秘的な雰囲気の空間に祀られた祠の石柱には「八幡濱龍神」と刻まれている

語り継がれている「龍神渡り」の伝説に拠れば

 地大島にある大入池には、八幡浜市五反田にある保安寺の池から渡海した龍神さまと

周木・池之浦(西予市三瓶)から渡海してきた龍姫さまの夫 婦龍が仲良く棲むと言われている

あれ、夫婦岩で休んだという龍が大入池に来たと思ってたのに・・・

それじゃ、大野ヶ原の龍はいったい何処へ?



龍王池から引き返す途中、「シュードタキライト 400m→」の指標に従って寄り道

全国的にも珍しい地層で、2004年9月30日に国の天然記念物に指定されている

W地震の化石W とも呼ばれるシュードタキライトは、地殻変動が起きた5〜6千万年前

摩擦熱で溶けた断層部の石が急速に冷やされて固まった黒色ガラス質の岩石です

シュードタキライトが確認できるのは全国でも数例で、大島の露出は国内最大規模だとか



出港j時間まで1時間半ほどあるので、大島産業振興センター(旧大島小中学校)まで行ってみよう

先ずは、「開島参百年記念 昭和四十三年七月吉日建立」の石碑が建つ、若宮神社にお参りし

家並みや漁港を見ながら散策

4代将軍徳川家綱の寛文9年(1669)、穴井浦の庄屋井上五助ら7名が

宇和島藩から開拓許可を得て、移り住んだのが大島の始まりです

それ以来、イワシ漁が盛んとなり、畑地も開墾され、明和2年(1765)に35軒と記録が残る

ただ、穴井浦の人々の信 仰を集めていた山王神社はもっと古くから祀られていたそうです

また、平安時代 中期、朝廷を震撼とさせた天慶の乱(939〜941)の首謀者・藤原純友の

支要塞の一つが地大島に在ったと伝わる

ロマンを感じる島ですねぇ



大島テラスでコーヒーをいただき、島の特産品の島のり、あおのりポテトチップスをお土産に携え

大島港4時40分発の「たいゆう2」に乗船して、大島を後にした


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