2023年01月21日 ”本島・牛島”


この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


今日は、冬麗(ふゆうらら)の瀬戸内海を眺めながらの塩飽諸島巡り

3年半振りに訪ねる本島、そして初上陸の牛島も楽しみです

先ずは、丸亀港発のほんじま丸に乗船しようと切符売り場へ行くと

何と旅客運賃無料、この物価高の折に太っ腹なこと!

それもあってか、フェリーほんじま丸も高速艇にじまるも乗船客が多かったです



本島港(8:25)〜(9:20)泊山〜(10:03)八ヶ峰・正覚院(10:27)〜(11:12)高無坊山
(12:09)
遠見山(12:22)〜(12:50)笠島港〜(13:58)本島港   (5時間35分)



飯野山から昇る朝日に見送られ、7時40分丸亀港を出港

8時15分、本島港に着岸です



泊海水浴場から、これから登る泊山方面を見る

大国主神が祀られる木烏神社(こがらすじんじゃ)

寛永4年(1627)に奉納されたという立派な鳥居から、当時の塩飽の繁栄が偲ばれます

社殿前に建つ、文久2年(1862)建造の芝居小屋・千歳座横から路地に入る



民家の軒先に飾られた、虫送りの鏝絵(こてえ)

本島霊場第十番札所「宝性寺」に寄り道

この札所には、室町時代に制作された仏画がたくさん保存されているそうです



ハイキングコースを登り詰めると、「←国民宿舎 ↓正覚院 展望→」の道標石板が建つ

石板から左へ、少し藪いた道を数分進むと、泊山(154m)

ピークを囲むように石柱が建つ、玉垣跡かな?

ピーク少し南から、牛島を見る

 

泊山から引き返し、稜線を進んでいくと展望が開ける

巨岩が目立つ高無坊山、山裾の集落は宮ノ浜地区、東に突き出た岬はカメヤマ鼻

少し登り返すと、道標石板が建つ金剛峰



源平合戦の古城址、福部半島を見ながら鞍部まで下ると、「右 奥の院不動道」の道標

ちょっと歩き難そうな道ですが、この先に摩崖仏がある(右写真振り返る)

 

滑りそうな急斜面を過ぎると、巨岩が現れ 

厳つい顔の不動明王が睨みを利かしている



鞍部まで引き返して直進、稜線をひと登りで八ヶ峰(161m)

烽火台跡のような石積みが在る

鷲羽山や水島方面を眺めながら、おやつタイムとします



行基菩薩の開基と伝わる「山寺」、正覚院(しょうがくいん)

2019年7月21日、境内で執り行われた柴燈護摩を思い出しながらお参りする

石段が崩れかなり傷んでるけど、雰囲気の良い参道を下りてゆく



弘法大師が刻まれたという水不動(願かけ不動)

聖宝理源大師の母公・綾子姫之墓



六地蔵に見送られ、車道を下ってゆく

「高無坊山(たかんぼうやま)登口」の道標を見て、山道へ



長い木段を上る

岩場からの展望 歩いてきた稜線と奥に本島最高峰・小阪山(203.7m)



羊歯が茂り足元を隠すが、赤テープもあり踏み跡がはっきりしているので迷うことは無い

灌木に囲まれた山頂に、三等三角点 高無坊(199.42m)



頂上から南東尾根へ 下り始めは薄い道がありましたが

羊歯藪を避け左に振りつつ下り、道に復帰出来ないまま



藪を掻き分け車道に下りて来た  ヤレヤレ

車道を下って遠見山遊歩道に入る よく整備されていて快適です



大岩の庇に護られた本島霊場第二番「おやみ堂」

巨岩に遺る「てんぐの足あと」 横の説明板に「・・・・・これという特別な言い伝えは無いようである」



遠見山(101m)頂上から、瀬戸大橋  温かいおでんを頂きながら、の〜んびり

下山途中、尾根を直進すると石鎚神社が静かに佇む

前回訪ねた時は、暑い時季でハチがブンブン飛んでいたのを思い出します



遠見山遊歩道を下ると、尾上神社に出る

神社境内から、幕末から戦前にかけての町屋が残る「 笠島まち並保存地区」を見る



「マッチヨ通り」と「東小路」の食い違いT字交差点

笠島港で、巨大船を誘う金毘羅常夜燈



「幸せの鐘」のオブジェから見る瀬戸大橋も、素敵です

車道沿いに石仏と、不動明王の摩崖仏が祀られている



新在家海岸の常夜燈

 自然石の常夜燈とミスマッチな瀬戸大橋が、不思議と絵になってます

両墓制の遺構である「笠島・甲生地区の埋め墓」 

この場所には「センゾ」と呼ばれる遺体が埋葬されており、集落に近い寺院などに「詣り墓」となる石塔がある



鎌倉時代中期の寄木造である「国指定重要文化財・木造薬師如来坐像」がご本尊の、東光寺

甲生港に突き出た高台に鎮座するのは、山王大権現が祀られた山王神社



国指定史跡の「塩飽勤番所跡」

此処はかつての島の政所、信長や秀吉、家康の朱印状を始め、たくさんの古文書が所蔵されている

長屋門に続く休憩所で美味しいお茶を頂きながら、番所の方のお話を伺う

本島港近くの公園に、高無坊山石場の刻印石がある

江戸時代初期の元和7,8年(1621〜1622)頃、九州豊前の細川氏が高無坊山西山麓から採石した

5162個の石材を大坂城へ運び、石垣を築いたそうです(その折、石に刻印した家紋や作業組印が残る)


さぁ、続いて塩飽牛島に初上陸です



この地図の作成に当たっては国土地理院長の承認を得、同院発行の数値地図50000(地図画像)、及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用
 承認番号 平18総使 第582号る


本島港発(14:15)〜(14:21)里浦港〜(14:56)△牛島〜(15:43)小浦港〜(16:11)灯台(16:35)



波穏やかな備讃瀬戸を飛ぶように走る高速艇にじまるで、あっという間に牛島の里浦港に着岸です

港の直ぐ近くに建つ立派な常夜燈には

倉敷市児島の厄除け総本山・由加山蓮台寺に祀られる「瑜伽大権現」の文字



延宝5年(1677)奉納された、 丸亀市指定の文化財「極楽寺梵鐘」

説明板に拠れば、「塩飽諸島の繁栄を示す江戸初期の梵鐘として貴重である」

極楽寺の隣に立派な大鳥居の聖神社



聖神社大鳥居前から西に進むと赤テープがあり

竹藪を掻き分け入っていくと、廃屋の奥に道が続いている

木に括られた「ジュンシケイロ」の標識



急坂、倒木もあるが、まずまずの道

 「ジュンシケイロ」に従いT字路を右折し(左写真)、平坦道を過ぎてからは高度を稼いでゆく



鉄塔に着き尾根を進むと、ピークに石祠と三等三角点 牛島( 94.37m)

辺りは木々に覆われ、展望は無し



下山後、小浦港へ向かう途中「写真展→」に導かれて寄り道

無人の集会所で、「牛島の昭和」と題した写真展が開かれていた



ISLAND GIRL(アイランドガール) 築170年の古民家を利用したゲストハウスだそうです

たくさんの渡り鳥が飛来するという湿地帯

この辺りは湧水があり、道沿いの田畑に溜池がたくさんありました



小浦港の「えびすさん」が、丸亀のシンボル・飯野山を仰いでいる

綺麗な砂浜から眺める、飯野山、象頭山、五岳山、天霧山・弥谷山・黒戸山


 
里浦港まで引き返し、防波堤先に浮かぶ赤灯台へ

波打ち際で、楽しく流木アートに興じていたら少し肌寒くなってきた



里浦港16時58分発の高速艇にじまるで、ほんじま丸が待つ本島港へ戻る



高見島に沈む夕日を見ながら、丸亀港に帰ってきた

歴史ある塩飽の文化に触れながらの島散策は、感動いっぱい!

穏やかな冬日和にも恵まれ、充実の一日でした

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